2017 年 9 月

私は体を動かすことが苦手なので、ジョギングなんかやりたくないが、やむを得ない理由で毎週している。
私は毎年のように脂質異常を指摘されている。そのなかのある要素は、食事制御は改善には寄与せず、運動をしないと正常値にならないものらしい。なお、禁煙すればこの数値は正常に近づくのだそうだが、タバコはもとから吸っていない。ひょっとして今からタバコを吸い始めてこの数値が悪化しなければ、あるタイミングでタバコをやめれば正常値に近づくのかもしれない。

そんなバカげたことを考えながら、近くの川の道を30分ほどジョギングした。対岸に煙が見えたので火事が起こったのかと思った。近所のおばさんが「夜の火事は近くに、昼の火事は遠くに見える、っていったっけ？それともぎゃくだったっけ？」ととなりのおじさんに話しかけていたのを聞いた。

最近イライラするのは、混んでいる電車でもスマホを見ようとして自分の領域を確保しようと他の人を圧迫する悪い輩がいることだ。そういうやつがいると「やられたらやり返せ」でそいつのスマホを見るのだけれど、まあたいしたことではない。
と思い、今日ある人のスマホを見たらちょっとやばいことが書かれていたので驚いた。そんな内容を混んでいる電車で見せてはいけないだろう。それに、俺もこんなものを覗き見てはいけない。

晩に実家から電話があり、家にあるピアノを引き取ってもらうことにしたと伝えられた。いつかはその日が来ると思ったが、やはり寂しい。苦楽をともにした相棒だった。
もっとも、３５年以上前のピアノということもあり、実家では誰も弾かない。家具にしてはあまりにも重いし大きいから、ここらで引き取ってもらうのが潮時なのだろう。

混んでいるエレベータに乗っていたら、近くの男性の髪の毛の一部が逆立っていた。一角獣というべきか、槍ヶ岳というべきか、あまりにも局部が尖っていたのでほれぼれと見とれていた。そうしたら、当人は私の視線に感づいたのだろうか、手櫛を入れて寝ぐせを直してしまった。がっかりしてしまった。

腹が減って何も考えられない。
それでも楽器屋に行き、楽譜４冊とチェロの本、そしてチェロ用の松脂を買った。金がなくなった。

腹回りを減らすため、昼飯を少なめにしてジョギングをした。しかし、体重も腹回りも減らない。絶望する。

所属しているオーケストラの練習が新宿であったので出かけた。痩せようと思っている私に「一緒に昼飯に行きましょう」という悪魔のお誘いがあり、結局ビールと焼酎を飲んでしまった。まあいいや。あしたから出なおそう。

お誘いがあり、紀尾井ホールの演奏会に出かけた。プログラムはすべてモーツァルトの曲で、ファゴット協奏曲、交響曲「プラハ」、ディヴェルティメント第１０番であった。どれもいい演奏だったが、このなかでは「プラハ」がなじみがあって落ち着いて聴けた。でも、なぜか私は同じニ長調の交響曲なら「プラハ」より「ハフナー」のほうが好きだ。理由はわからない。

健康診断の結果、血液の指標のいくつかが正常域から外れているため、健康指導を受けた。つらいなあ。

私が住んでいるコンクリート長屋の向かいに、かつて大きな木があった。それがきのう見たら切り倒されていて株だけが残っていた。写真に撮っておくのだった。

睡眠負債なのだろうか、朝起きるのに難儀する。もう少し朝は余裕をもって出かけたいのに。

ジョギングをした。家に帰ってから汗がついたまま裸で畳の上に寝転がったら、畳に湿った跡がついていた。当然のことながらつれあいに叱られた。そしてついに、私が恐れていたあの一言が出た。反省している。

昼はファミリーレストランへ行き、スパゲッティとケーキを食べた。ケーキは無料券をつかったのでタダだったが、ほかのものにお金を取られた。

昼はファミリーレストランへ行き、スパゲッティとケーキを食べた。ケーキは無料券をつかったのでタダだったが、ほかのものにお金を取られた。

ある店でスパゲッティを食べた。きょうまで大盛無料だったので、がめつく食べた。次からは普通盛だ。

飲み会に出かけた。例によって食べてばかりいたので、若い人とあまり話をしなかったのが悔やまれる。二次会は30分だけいて帰った。家では初めてのあることが行われたが、これについては秘す。

次回の演奏会は来年の１月だ。勤務先のオーケストラで、フィンランディア、仮面舞踏会、スラブ舞曲を弾く。酒の席で「仮面舞踏会を弾くんですよ」とある方にいったら、「ぜひとも司会で《では、仮面ライダーです》といってみたいね」と答えてくれた。かつての紅白歌合戦で、少年隊が「仮面舞踏会」を歌うときに、白組の司会をしていた加山雄三が仮面ライダーといったのだった。私はそれを、生放送で聞いていた。

演奏会の余韻ついでに、「ホルベアの時代より」のピアノ版（原曲）を聞いてみた。第１楽章のタッタカタッタカというダクテュロスのリズムがピアノでどのように表現されているか想像したが、なるほど、分散和音だったか。ということは、グリーグは編曲時に分散和音をダクテュロスにすべきだという編曲のカンが働いたのだろう。そのカンはあたり、弦楽合奏の編曲版の方がピアノ版よりよく知られるようになった。振り返って考えてみると、俺がピアノの曲を弦楽合奏に編曲するときにそのような大胆なリズムの変更ができるだろうか。

演奏会の余韻に浸っている。バッハのブランデンブルク協奏曲第４番を思い出すだけで心が踊る。バッハの曲は生きが抜けないのがいささかつらいが、今となってはいい思い出だ。それにしても、第１楽章はなぜあんなにドッペルドミナントが出てくるのだろう。第２楽章はなぜあんなにヘンデルの合奏協奏曲のスタイルに似ているのだろう。第３楽章では終結部でなぜゲネラルパウゼを設けたのだろう。不思議だ。

きのうが本番だったため、今日は虚脱していた。

八重洲室内アンサンブルの本番を迎えた。３年ぶりに出るということもあり、来てくれた私の知り合いは一名だけだった。これも俺の人徳のなさだよな。
それはともかく、ブランデンブルク４番を同じ舞台の上でできたことは本当にうれしかった。おおげさではなく、生きていてよかった。

最後の練習に行く。練習が終わった後も中華料理屋で飲んでしまう。困ったものだ。

八重洲室内アンサンブルは３年ぶりである。あしたは最後の練習、あさっては久しぶりの本番である。不安なこと、この上ない。

通勤電車の中ですることは、本を読むことか寝るか外を見るかである。携帯電話は持っているがスマートフォンではなくまたパケット定額というプランではないため、私はWEBを見るなどはしていない。ゲーム機もない。音楽を聞こうとしてICレコーダーは買ったのだが、それはかみさんに譲っている。
さて、読む本はいろいろあるが今は詰将棋の本である。中田章道の「中田章道短編詰将棋代表作」だ。難しい。

昔々、チェロを弾きだしてまもないころである。音叉だけで音を合わせる自信が全くなかったので、デジタルチューナーを買った。どんなものがいいかわからずに買ったのが KORG の DT-2 というタイプであった。おそらく30年ぐらい前のものだと思う。これが今に至るまで故障もせずにずっと使えているのが驚きである。
さらに驚いたことに、全く同じ型のチューナーを持っている方がいて、その方も今でも使っているのだった。違うのはただひとつ、外観の色である。私のは緑色で、その方のは桃色（ピンク色）である。お互いびっくりしていた。

気になることが増えてきた。髪を切りに行きたい、チェロの松脂が欲しい、などなど。日頃から準備をしていればいいのだが、段取りが悪くてなかなかできない。困ったことだ。

気のせいか、通勤経路に解体工事を知らせる看板が何枚も立っているような気がする。古いものがなくなって新しいものになるのは、よいことなのだろうか、わるいことなのだろうか、よくわからない。

最近腹回りが出てきたのでジョギングをしている。すぐに効果が出るとは思わないが、体を動かすことで何かいいことがあればいいと思っている。

八重洲室内アンサンブルの練習に出かける。なかなかうまくならないが、仲間と一緒にいると弾けているように錯覚してしまう。それが怖い。
練習が終わって、例によって飲みに出かける。

私の気分としては、８月が長かった。といっても、何もしていない。９月になったら涼しくなるだろうから、あっという間に時間が過ぎてしまうような気がする。