Keinosuke Fukunaga : Introduction to Statistical Pattern Recognition を久しぶりに読んだ。本来は読むべき本ではなく勉強すべき本だが、買ったときから勉強していない。買った当時は仕事でも画像認識に興味があったから買ったのだけれど、その後仕事は別なほうに進み、そのうち興味が薄れていった。
なぜ今頃になって、この本を持ち出したのか。画像認識に対する郷愁がよみがえったからだ。
あるとき、たまたまプリクラ(いまや独自の単語であるが当時は<プリント倶楽部>の略だった)の機能を調べていた。すると、画像を認識して脚を長くする機能だとか肌をきれいにする機能だとか眼をパッチリさせる機能だとかがついていることに気付いた。インターネットのいろいろなサイトでみて驚いたのだ。当時といっても20世紀だが、人間の形から顔の輪郭を抽出するとか眼の形を抽出するとかということを血眼になって研究をしていたが、いまやプリクラでできてしまうのだ。そうなると、昔調べたことはもう郷愁でしかない。しかし、この忙しい時代に郷愁を味わうのも悪くない。そう思って持ち出した次第だ。
眺めたが、昔からわからなかったことは今でもわからない。当たり前だ。本を閉じた。
プリクラでいえば、思ったほどの進歩ではないようだ。プリクラの形の認識はまだ浅い。たとえば脚は形状を認識するというよりカメラ視野の下側に移る領域というような論理らしく、視野の下側に顔をもっていくと脚と誤認して顎が長くなって写る。それを逆用した写真も多くインターネットにある。
そのあたり、プリクラも割り切って作っているのだろう。それにしても、驚きの時代になった。
posted by まりんきょ at 17:27|
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