大川 慎太郎:不屈の棋士

作成日:2019-05-04
最終更新日:

概要

コンピュータの将棋ソフトは強くなった。プロの棋士たちはどのように将棋ソフトを見ているか。意見をインタビューでつづる。

感想

ソフト使用の最右翼千田翔太、そしてソフトを否定する山崎隆之、両者の中間に立つ糸谷哲郎、この3人が出ているのが面白い。 3人とも師匠は森信雄である。それぞれのソフトに関する考え方がはっきりしている。 千田は 2019 年度、B級1組まで昇級してきた。山崎と千田は 2019 年度このB級1組で戦う。どんな結果が出るのだろう。

読みの筋肉

村山慈明が p.202 でこんなことばを言っている。丸山忠久さんに研究会で教わっていて、僕が「ソフトはこういう評価をしています」 という話をしたら、「ソフトに頼っていたら、読みの筋肉が落ちちゃうよ」とおっしゃったんですね。「読みの筋肉が落ちる」 というのが、いい表現だなあと思いました。

将棋界のウォッチャーなら、丸山が筋肉トレーニングをしていることを知っているので、ニヤリとするに違いない。 丸山がB級2組にいることが私には(同姓のよしみであることを除いても)信じられない。ただ、2018年度のNHK杯戦の戦いぶりは、 復調しているのかなとも思った。丸山はかつては「激辛流」とか「友達をなくす受けつぶし」で知られていたのだが、 このNHK杯の戦いは私がみた対局だけかもしれないが非常に「強暴」な攻めだったように思う。

書 名不屈の棋士
著 者大川 慎太郎
発行日2016 年 7 月 20 日 第 1 刷
発行元講談社
定 価xxx 円(本体)
サイズ
NDC796、ただし同書の奥付によれば916
ISBN978-4-06-288378-8
その他講談社現代新書

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MARUYAMA Satosi