書籍編集部 : 美濃囲いの理論

作成日 : 2022-08-12
最終更新日 :

概要

副題は「プロの実戦に学ぶ」。

テクニック

美濃囲いについての本である。わたしは居飛車で戦うことが多いので美濃囲いを攻略する側の立場で読んでいる。 理論というわりには、あまり理論めいたことは書いていない。ここで私が考えている「理論」とは、 「美濃囲いは(銀冠を除いて)玉に紐がついていないから一度王手がかかると弱い」というようなことである。

理論が薄いことについては、この本を読んで自分で理論めいたことを考えればいいのだと思う。 たとえば、本書のあちこちで、後手の平美濃(後手番なら72銀、61金、52金の形)に対して、先手の角や馬で52金を睨んでいるときには、 早めに52角成(52馬)と切るのがいい、と複数の個所で書かれている(pp.38-39)。これは、守備金の1枚はがすというだけでなく、 61の金を52と斜めに誘うことによって、61への利きをなくすことができる(金は斜め後ろの利きがない)ので美濃を弱体化させることができる、 と理論づけることができる。

実戦詰将棋の補足

pp.64-65 のテーマは、左美濃にある玉を詰める実戦詰将棋である。このテーマに関連して、次の詰将棋の問題が第2図として掲載されている。

局面0018

この問題の【解答手順例】は次の通りだ。

☗7一銀☖同金☗同竜☖同玉☗5一飛☖6一桂☗6二金☖同玉☗5三角☖同桂☗5二金まで

2手めを☖同玉と取った場合がわからなかったので少し考えてみた。多分こうだろう。

☗7一銀☖同玉☗6二金☖同玉☗5二飛☖7一玉☗6一竜以下詰み。

書誌情報

書名美濃囲いの理論
著者書籍編集部
発行日2021 年 8 月 31 日 初版第1刷
発行日本将棋連盟
販売マイナビ出版
定価1540 円(本体)
サイズ
NDC796
ISBN978-4-8399-7720-7
その他越谷市立図書館で借りて読む

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MARUYAMA Satosi