詰将棋の創作と解答の名手である北浜七段が作った、 実戦に役立つ9手詰の詰将棋がちょうど100局掲載されている。 難易度の低いものから高いものへと順番に並べられている。
私が解いたのは第1問から第91問までなので全部は解いていないが、 脳トレの名前にふさわしい難易度だと思う。 なお、私の棋力は初段である。
最初の第1問から第10問までは非常に易しい。いわゆる、詰将棋特有の捨て駒はほとんど登場しない。 しかし、手順や成/不成が正しいことを確認する、という意味での読みは要求される。 「詰む将棋」と「詰将棋」の間あたりである。
第11問以降はだんだん難しくなってくる。このあたりから、解答にたどりつくまでに10分を要する問題が出てくる。 他の芸術的詰将棋と異なるところは、かなり駒取りを意識しているところだろう。 これは、実戦型を標榜する以上、当然のことともいえる。 後半は、10問に1問ぐらい、30分考えてもお手上げの作品も出てくる。 作意が読めても、変化が読めないこともある。 そういうわけで、脳のトレーニングには適切だろう。
ちなみに私がこの本を買ったきっかけは「脳トレ」の3文字だった。 私もミーハーだ。(2010-08-13)
書名 | 脳トレ9手詰 |
著者 | 北浜 健介 |
発行日 | 2010年 7月31日 |
発行元 | 日本将棋連盟 |
定価 | 1200 円(本体) |
サイズ | |
ISBN | 978-4-8399-3655-6 |
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