ショパン ピアノ名曲解説

作成日 : 2006-09-17
最終更新日 :

ソナタ集

ピアノソナタ第2番変ロ短調

ショパンならではの、ソナタの秩序から破綻したピアノソナタ。 第1楽章のソナタ形式は忠実に守られているのだが、それぞれの楽章の個性があまりにも強いのだ。 有名な葬送行進曲はこのソナタ第3楽章にある。第4楽章はユニゾンだけで押しまくる驚きの楽章。

ピアノソナタ第3番ロ短調

第2番とは対照的に、ソナタとしての秩序が際立つ作品。わたしはこちらのほうが好きだが、 ショパンのファンは第2番を好む人が多いだろう。

即興曲集

全4曲ある。

即興曲第1番変イ長調

即興曲第2番嬰へ長調

即興曲第3番変ト長調

即興曲第4番嬰ハ短調

夜想曲集

夜想曲(ノクチュルヌ、ノクターン)は、フィールドが祖であるが、ショパンが発展させ、完成させた。

第1番変ロ短調 Op.9-1

第2番変ホ長調 Op.9-2

第3番ロ長調 Op.9-3

第4番ヘ長調 Op.15-1

第5番嬰へ長調 Op.15-2

第6番ト短調 Op.15-3

第7番変ニ長調 Op.27-1

第8番嬰ハ短調 Op.27-2

第9番ロ長調 Op.32-1

第10番変イ長調 Op.32-2

第11番ト短調 Op.37-1

第12番ト長調 Op.37-2

舟歌のような軽さも併せ持つ。右手の重音はけっこうメカニックで、スカルラッティに先例がある。

第13番ハ短調 Op.48-1

劇的という形容が似合う作品。

第14番嬰ヘ短調 Op.48-2

第15番ヘ短調 Op.55-1

第16番変ホ長調 Op.55-2

3連音符が続の伴奏に緩急をつけて伸びる旋律との対比が美しい。

第17番ロ長調 Op.62-1

私は夜想曲の中での最高傑作がこの作品であると思っている。

第18番ホ長調 Op.62-2

落ち着いた冒頭主題とシンコペーションで切迫する中間部の対比が見事だ。

第19番ホ短調 Op.72-1

第20番嬰ハ短調「レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ」

昔から有名だった第2番と対比して、最近有名になったのがこの第20番である。私の感覚では、 映画「戦場のピアニスト」で使われてから有名になったような気がする。ショパンのピアノ協奏曲などで使われている旋律がところどころ顔を出す。

第21番ハ短調

「ミラシド」で始まる簡素な作品。

まりんきょ学問所ピアノ名曲解説 > ショパン


MARUYAMA Satosi