藤田 宏,今野 浩,田邉 國士:最適化法 |
作成日:2014-08-16 最終更新日: |
最適化法を解くうえで必要となる数学の基礎について説明する。
私はかつて数値計算やニューラルネットワークの計算をやっていたので、 最適化法に興味をもち、いくつかプログラムを実装した。 一方で、学生時代の数学の授業で、わからない分野が数多あるなかで特に輪をかけてわからなかったものに変分法があった。 そのため、珍しく教科書を買ったほどである。 変分法は理論としては美しいと思っていたにもかかわらず、その後どうしてもなじめなかった分野である。
この本では、これらの理論と実践が載っている。 変分法は、無限次元の最適化とみることができるからだろう。 できればよく理解したいと思っているのだが、 一生かかっても全く理解できないだろう。残念なことだ。
世の中の最適化は困難だ。しかし、高校数学、もっといえば大学受験のための数学で最適化に相当する問題を解くだけであれば、 解けるように作ってあるのだから悩むことはなかった。もちろん、大学受験の範囲内で計算の大変さに怖気づくことはあっても、 実世界に比べればかわいいものだった。
たとえば、こんな問題がある。
実数 `x, y` の式 `z = x^2 + y^2` を最小にする `x, y` を求めよ。
これは、`x` や `y` に対する等式や不等式の関係がない場合に最小値を求める問題であり、これは無制約の最適化問題と呼ばれる。
一方で、こんな問題も考えられる。
実数 `x, y` のあいだには `x + 2y = 3` という関係がある。このとき `z = x^2 + y^2` を最小にする `x, y` を求めよ。
これは等式制約のもとでの最適化問題である。
書 名 | 最適化法 |
著 者 | 藤田 宏,今野 浩,田邉 國士 |
発行日 | 19** 年 ** 月 ** 日 |
発行元 | 岩波書店 |
定 価 | 円(本体) |
サイズ | A5 判 ページ |
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