日本応用数理学会誌2008年6月号

作成日:2006-08-18
最終更新日:

大相撲番付の数理的解析

表記の論文が載っている。理解したい。

この論文では、ペロン=フロベニウスの定理が用いられている。これを理解しなければならない。

非負成分を持つ任意の大きさの正方行列を `A` (ただし零行列は除く)とすると, 正の固有値 `lambda` に対応する非負成分を持つ固有ベクトル `gamma` が存在する. さらに行列 `A` が既約行列であるならば,`gamma` は正の成分を持ち, かつ一意であり、対応する固有値は行列 `A` の絶対値最大の固有値である.

ここで既約行列は次の3つの定義がある。どれも同値である。ここで、非負行列 `A` の成分を `a_(ij)` と表記する。

  1. 任意の2つの数 `i, j` に対して整数 `p > 0` と整数列 `{i = k_1, k_2, ..., k_p = j}` が存在して
    `a_(ik_1)a_(ik_2)...a_(ik_p) > 0`
    が成り立つ。
  2. 非負行列 `A` がどんな置換行列 `P` に対しても,
    `P^T A P = [[A_(11), A_(12)],[0, A_(22)]]`
    の形に変換できない。ここで、`A_(11), A_(22)` はともに正方行列である。
  3. 非負行列 `A` が `AA gamma >= 0` に対して` A gamma > 0` を満たす。

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