日本応用数理学会誌2003年 6月号

作成日:2006-08-18
最終更新日:

ガラス

ガラス構造の数理、というインダストリアルマテリアルズがある。以下はガラスで思い出したことである。

ガラスは液体であり、したがって長期的には常温でも形が崩れていく、ということで、これを聞いたときは衝撃的だった。 しかし、Wikipedia でみた限りは必ずしもそうではないらしい。

さて、記事にはシリカガラス( SiO2 ) は神秘に富む材料とある。溶けた後で密度最大の点があるのは氷→水(たしか水は4℃で密度最大になるはず) だけだと思ったら、このシリカガラスもそうだとは知らなかった。 さて、シリカガラスが溶けるのは何度だろう。理科年表(第88冊) p.410 を見てみたら、ガラス(石英)は(1600)* とあった。これの * は軟化温度、とあるから厳密な融点ではないのだろうか。

記事には、ガラスの特性を決める肝心要の構造不規則性性 (ガラス中の原子の並び方がどのようにランダムか)については, 既に理論体系が構築されている結晶に比べるとまだまだわかっていない部分が多い とあることからしても、難しい材料であることがよくわかった。

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MARUYAMA Satosi