長田 弘:深呼吸の必要 |
作成日: 2009-08-28 最終更新日: |
詩「あのときかもしれない」、「おおきな木」の2章を収める。
新聞の天声人語か何かで紹介されていたので買った詩集である。 いわゆる現代詩の難解さや晦渋さ、連想の飛躍はなく、 読みながら考えることができる詩集である。
「あのときかもしれない」は、子どもがおとなになるときを散文詩の形で語った9編である。 正確には、最初の1編が問題の提起で、後の8編がその様々な回答である。 これらの詩を読むと、確かにそんなこともあっただろうということが実感として沸きあがる。 そして、子どものときのうれしさを追体験した後、おとなになったときの寂しさが徐々に沸いてくる、 そんな詩集だ。
「おおきな木」は、今の私にぴったり来る詩集だ。今のうれしさを感じることができるとともに、 このままでいいのだろうか、という漠然とした不安を提示してくれる。
(2009-08-27)書 名 | 深呼吸の必要 |
著 者 | 長田 弘 |
発行日 | 1984年3月20日(初版) |
発行元 | 晶文社 |
定 価 | 1600円(本体) |
サイズ | 121ページ、A4判 |
ISBN | 4-7949-3516-1 |
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