下記5編を収める。
この本は古本屋で買った。なんといっても「パノラマ島奇談」を読みたかったからだ。
まだ小学生のころだろうか、テレビでおどろおどろしいドラマをやっていてその印象がずっと残っていた。 名前もわからずにずっと謎のまま残っていたが、 あるとき、江戸川乱歩の作品表を見ていたら「パノラマ島奇談」という奇妙な題の作品を見つけた。 それ以来、きっとこの作品がテレビで放映された時の原作だと思い込んでいて気になっていた。
さて、読んでみての感想なのだが、テレビのときのおどろおどろしさはあまり感じられなかった。 これは、私が肝心な箇所を読み飛ばしたからかもしれない。 描写のそこかしこを見ると、人間が水槽の中で泳いでいる場面に出くわした。 ここで思い出したのは、テレビの印象というより、 昔よみうりランドで行われていた水中バレエ劇場を見た時の衝撃だった。 そのほか、多くのグロテスクな記述があり、少しは気持ちが悪くなったのだが、 昔の感受性は失われたのだろう、そそくさと読み進めてしまった。
結末は某所にて先に知ってしまったので残念なことをしてしまったが、 次回読むときは、もっとねっとりとした時間を作るつもりで読もう。
こちらは古典的なトリックと思っている。 現在に至っても、このトリックの原理による事故が故意ではなく過失で起きているので、 我々は注意しないといけない(2014-05-03)。
書 名 | 江戸川乱歩名作集2 |
著 者 | 江戸川 乱歩 |
発行日 | 1962年 9 月 |
発行元 | 春陽堂書店(春陽文庫) |
定 価 | 160円 |
サイズ | 201p, 16cm |
NS-MARC | 057214700 |
NDC | 913.6 |
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