CMMI を読む

理想と実態との違い

作成日:2003-08-11
最終更新日:

1. CMMIについて

ITコーディネータ(ITC)の教育では、 外国の体系がよく言及される。その参考資料のなかに、CMM と呼ばれる体系がある。 CMM とは、Capability Maturity Model (能力成熟度モデル) の略称である. そして、CMM は改定され、現在 CMMI (Capability Maturity Model Integrated) という名前となった。 日本語では能力成熟度モデル統合という名前となり、現在に至っている。 CMMI に関しては今まで英語の資料のみであったが、 2004年4月、日本語訳が新たに公開された。当初は http://www.sei.cmu.edu/cmmi/translations/japanese/models/ で公開されその後、開発のためのCMMI V1.3 としてバージョンが改訂された。 以前は http://www.sei.cmu.edu/cmmi/index.cfm や http://www.sei.cmu.edu/cmmi/tools/translations/japanese.cfm にあったのだが、 現在では、 http://cmmiinstitute.com/cmmi-solutions/translations/cmmi-dev-japanese/ からたどれる。

この CMMI とは何だろうか。少し読んでみることにしょう。

2. CMMI を読むために

上記の資料は膨大である。これから段階表現の資料を集中して読むことにする。 私自身、理解できるかどうかおぼつかないのだが、なんとか進めて行く。 以下、自問自答してみる。

Q. CMMI とは何だろうか。

A. 理論的にはいろいろあるだろうが、実感は「5段階評価」であろう。

Q. 何を5段階評価したものか。

A. ソフトウェアやシステムを作る仕組みの良さである。

Q. どのようにすれば CMMI がわかるようになるか。

A. 私にはわからない。わかる人がわかりやすい説明をすれば、わかるかもしれない。

Q. 自分ではどのようにして理解しようとしているか。

A. モデルのPDFを読むしかないと思っている。 このとき、理解しやすくなるように、自分用にハイパーテキストに作り替えてみるつもりだ。

Q. CMMI はどんな人に向かないか。

A. せっかちな人であろう。

Q. CMMI を理解するのに問題となるのはどういうことか。

A. 略語が覚えられないことだろう。一つ一つ覚えるしかなさそうだ。 たとえば、"PA" ということばが出てきたら、それは駐車場(パーキングエリア)でもなく、 音響装置(パブリックアドレス)でもなく、 プロセス領域(Process Area)であることを瞬時にわからなければならない。 なお、CMM の時代には KPA と K(Key)を付けていた。

Q. 聞き慣れない日本語が出てくるが。

A. 用語の説明があるから、そこを見ればいい。

Q. 『履行検証』や『履行監督』のように、「履行」ということばが出てくるが、この意味は?

A. 日本語版には、「履行」ということば自身の定義はない。しかし、 英語の "implement" を日本語では「履行」に当てているのはわかるので、 英語の意味を調べればよい。 英英辞典で implement の説明を見てみよう。 to make something such as an idea, plan, system, or law start to work and be used; carry out と説明されている。 まず、考えや計画や仕組や法律(や契約)があって、 それらを機能させ、使えるようにする、ということである。 決して成りゆきや行き当たりばったりでやるのではない、ということだろう。 ちなみに、コンピュータの世界で implement といえば、 アルゴリズムが既にわかっている場合で、それをコンピュータのプログラムの形に組んで、 実際に使える状態にすることをいい、通常「実装する」という言葉を使う。

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MARUYAMA Satosi