左門 至峰・平田 賀一:ネスペ26 道

作成日:2018-07-11
最終更新日:

概要

副題は「ネットワークスペシャリストの最も詳しい過去問解説」

感想

そこまでこだわるものだろうか

p.42 に「細かいSEとの仕事」と題されたコラムがある。そこにはこんな例が挙げてある。

「切り替わり時間を計ったら,20 秒,20 秒,21 秒でした。平均して 20.3 秒にしますか,それとも 20.33 秒にしますか?」
「第1版と記載しますか,それとも第 1.0 版にしますか?」
「先輩,重複は「じゅうふく」ではなく「ちょうふく」と読むのが正解ですよ」

わたしだったら次のように答えるだろうか。まず第1の問に対してはこう答える。

「おまえ、その切り替わり時間の計測単位は 1 秒単位か,それとも 0.1 秒単位かどっちなんだ?そんなことも知らずにそんな当たり前の質問をするんじゃねえ。

こころは、1 秒単位の計測時間なら 20.3 秒が正しい、0.1 秒単位ならば 20.33 秒が正しい。ただし、0.1 単位ではかったならば、 当然、〈20.0 秒,20.0 秒,21.0 秒でした。〉という報告のはずである。

次に第2の問に対してはこう切り返す。

「あん?バージョン管理の方針と基準は作ったのか?え、ない?それすら作らんで質問するとは百年早い!」

こちらのこころも、メジャーバージョンとマイナーバージョンの区別をしてバージョン管理をするなら 1.0 が正しい。 もちろん、数学的には 0.0 から初期バージョンは始めるべきだが、そこは残念ながら世間の常識にはなっていない (数学者である梅田亨氏の著書は0章から始まるが、氏ほど徹底できない)。そんなものがなければ1版から始まって、2版、3版と続く。

最後に第3のお教えには、こう対抗する。

「ありがとな。肝に銘じます。あんさんもさっき早急を「そうきゅう」ていうてたが、これは「さっきゅう」が正しいから、覚えておいてな。 それに「十桁」を「じゅっけた」と言っていたが、正しくは「じっけた」やで」

著者はいう。SE は自分の仕事になると以上に細かくなる。特に血液型 が A 型の SE に多い。うーん、そうだろうか。 どの程度の N 数で判断したのかは知らないが、血液型だけで仕事の細かさを判断するのは危険だと思う。

誤植

書誌情報

書 名ネスペ26 道
著 者左門 至峰・平田 賀一
発行日2015 年 5 月 1 日 初版 第1刷 2017年10月23日 初版 第3刷
発行元技術評論社
定 価2380 円(本体)
サイズA5 判 ページ
ISBN978-4-7741-7294-1
NDC

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MARUYAMA Satosi