BSD 系 Unix をさらにつかいこなすためのテクニックやツールを紹介する。
いまから 16 年
この本はわたしにとって難しい。 BSD に関する本を読むのはBSD 256 倍本以来である。
1 章はユーザ環境のカスタマイズである。私が BSD を使う機会はレンタルサーバをいじるときだけで、 スーパーユーザーには当然ならない。だから、本章のような管理者としての使い方は不要だ。 それにしても、FreeBSD のスーパーユーザのデフォルトは tcsh シェルというのは知らなかった。
私が使うレンタルサーバのシェルは bash である。
レンタルサーバには calendar はインストールされていなかった。 しかたがないので、自分の WSL2 Ubuntu 20.04 はどうか確認したら、入っていた。 ~/.bashrc に /usr/bin/calndar を入れて、楽しんでいる。 表示を見てみると、英語のほかフランス語やロシア語が出てきている。
2章はファイルとファイルシステムである。ファイル検索の方法で、find と grep を用いる方法が出ている。
$ find . -type f -exec grep "alias" /dev/null {} \;
こういうコマンドは知らないと使えない。
3章はブートとログイン環境である。pp.150-155 は APG (Automated Password Generator) の解説である。
私が普段使っている WSL2 の Ubuntu 20.04 では使えるのだろうかと思い、
$ apg
と打ったら推奨するパスワードが出てくるので驚いた。すごい。
英語をふだんから読んだり書いたりできる人ならば役に立つだろう。
4章はバックアップである。p.180 に次の例がある:
# tar czvf - /usr/home | ssh rembackup@10.0.0.1 "cat > genisis_usr_hom.tgz" usr/home usr/home/dru/ usr/home/dru/.cshrc usr/home/dru/mail/ usr/home/mail./sent-mail Password:
私は家で Linux (WSL2 の Ubuntu 20.04)を、しかも非ルート権限で、上記をまねて実行した。 すると、リモートホストにバックアップができているのを確認した。 なお、上記では Password: という行が出ているが、私が試してみた環境では出なかった。 バックアップするファイルの表示が停止したところがパスワードを入れるところだろうと解釈し、 パスワードを入れたら、プロンプトが返ってきた。
5章はネットワークである。ネットワークは苦手だが、知らないと困ることも多いだろうから、調べておく。
私が契約しているプロバイダーでは、25番ポートブロックを実施しているので、 ポート 25 を使って telnet で電子メールを送信する、という技ができない。
それからコマンド ftp の方法について書かれている。コマンド ftp を使ったのは 20 年ぶりだろうか。 .netrc のことはかろうじて覚えていたが、ls コマンドを打っても応答がさっぱりないので困った。 そういえばパッシブモードにしないといけない、と思って一度 passive を打って再度 ls としたら、 応答した。いやあ、困りましたな。
6章はシステムのセキュリティである。この章は BSD システムの管理者側の Hacks について書かれているので、
私には参考になることはなかった。ただ、#Hack59 で、
Snort を使った侵入検知システムについて書かれていた個所は気になった。Snort は聞いたことがあったが、
今でも現役なのだろうか。気になって調べたら、現役である。
https://www.snort.org/
で手に入る。なお、Snort は Linux や Windows でも使える。
7章は高度な手法について書かれている。これも、主にシステム管理者のためのものであり、 私のような者には「猫に小判」である。ただ気になったのが、#Hack75 ユーザとの対話をスクリプトで処理、 という話題で、Expect スクリプト言語というのが紹介されていたことだ。
8章の表題は「最新バージョンに維持」である。これも、主にシステム管理者のためのものであり、 私のような者には「猫に小判」である。ただ気になったのが、#Hack75 ユーザとの対話をスクリプトで処理、 という話題で、Expect スクリプト言語というのが紹介されていたことだ。 かりに私がシステム管理者になれば、使えるかもしれない。
9章は「BSD を完全に理解」するために数々の Tips が紹介されている。 私には荷が重い。特に、man ページを読めという Tips を読むと、耳が痛い。
p.150 最終行「ports から agp をインストールすれば」とあるが、正しくは 「ports から apg をインストールすれば」である。
p.178 シェル入力画面の下側で、「$ sshd -l rembackup 10.0.0.1」とあるが、正しくは 「$ ssh -l rembackup 10.0.0.1」である。
書 名 | BSD Hacks |
著 者 | Dru Lavigne |
監修者 | 桃井 康成 |
訳 者 | 林 秀幸 |
発行日 | 2005 年 3 月 28 日(初版第1刷) |
発行元 | オライリー・ジャパン |
定 価 | 円(本体) |
サイズ | |
ISBN | 4-87311-218-4 |
その他 | 越谷市立図書館で借りて読む |
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