利用ツールの選択

作成日:2002-05-05
最終更新日:

1. インターネットの入口と出口

インターネットの利用のされかたとして、一つはホームページを見たり作ったりすること、 もう一つには電子メールをやりとりすることがある。

今回考えてみるのは、このホームページを見るソフトウェア(通常ブラウザーと呼ばれている)や、 電子メールソフト(こちらは通常メーラーと呼ばれている)には何を使えばいいのか、 という問題である。

ここでふつうなら、「使えばいいのか」という問いを立てること自体が不思議に思われるかもしれない。 というのは、 一般のメーカーが出しているパソコンにはもれなくついてくるブラウザーやメーラーがあるからだ。 普通はこれらのソフトウェアを使う。これらは、マイクロソフト社の製品であり、 それぞれインターネットエクスプローラー、アウトルックエクスプレスと呼ばれている。 これらは英語の頭文字をとって IE、OE と呼ばれることも多い。

なぜこれらのことをくどくどと書くかというと、 これらのブラウザ−やメーラーといったソフトウェアが、 インターネットと利用者を結ぶ大事なソフトであり、そこをまず理解しておく必要があるからだ。 それで、いいたいことは何かというと、こうだ。

IE や OE はウイルスの被害にあいやすい。

2. なぜ被害にあうのか

IE や OE がウイルスの被害にあう確率が高いのは、次の理由が考えられる。

他にも考えられることは多くあるだろう。 たとえば、長くなるので敢えて書かなかったのは次の点である。

IE や OE はもれなくついてくるソフトであり、これらをそのまま使い続けているユーザーは、 他のソフトへの乗り換えはおろか、 セキュリティパッチの適用やアンチウイルスソフトの導入など全くしていないはずだ。 そのようなユーザーだからこそ、簡単にウイルスにひっかかる。

私の身近でも、実例があった。少なくとも、ウイルスにかかった方のうちの一人は、 上記にあてはまるようであった。

3. 対応策

そんなことで、ウイルスにかからない、人にまき散らさない、 いちばんいい方法は何かというと、 簡単なことである。

インターネットエクスプローラー、 アウトルックエクスプレスは使わない。

もちろん、これだけでは不十分で、先に述べたように、セキュリティパッチをこまめに当て、 アンチウイルスソフトを導入することもまた、不可欠である。 そして当然、あやしいメールは開封せずにすぐ捨てる (本当に必要な要件は電話や封書や電報!で来ると割り切る)。

しかし、それさえもできなければ、もとから危険なソフトウェアそのものを使わないというのが、 もっとも現実的な選択肢である。

だから、パソコンを買うときに、自分がパソコンに詳しくないならば、 電器屋の店員に向かって 「インターネットエクスプローラーやアウトルックエクスプレス以外にどうやって、 インターネットが使えますか」と聞いてみればいい。それに答えられない店員ならば、 その店で買うのをやめることだ。 他のソフトを勧められたら、そちらを使うのがいい。 無料のものであれば、 ネットスケープ(Netscape)というソフトが、ブラウザーとメーラー兼用で使える。 私は勤務先でこれを使っている(勤務先の強制という意味もある)。 ブラウザーであれば、Windows の場合で有料になるが「オペラ」(Opera)というソフトがある。 (無料で使うこともできるが、その場合は広告が入り続ける)。

最近人気があるのが、Firefox というブラウザである。 こちらはインストールも簡単で、セキュリティの問題点も少ない。

メーラーには、有料・無料合わせて多くのソフトがある。

以前使っていた有料メールソフトを以前ここで紹介したが、 今は消した。理由はその後の選択を参照。他に使った有料ソフトは Winbiff だが、 こちらは正式に現在取り扱いを終了している。そのため、ここでは紹介しない。 ちなみに、現在もサポートされているなかで有名なメーラーにはシェアウェアである Becky! Internet Mail がある。

以上の記述は古いので信用しないこと(2014-04-22)。次の章参照。

無料のもので最近注目されているのが、Thunderbird である。Netscape の系譜にある。

残念ながら親切な店員さんがいない場合は、 近くの適当なパソコンを知っている人に相談するのもいい。しかし、 その人が「IE や OE でいい」というのであれば、 その人は残念ながらサポート役失格である。 他の人を探して相談することだ。

ともかくも、最初のちょっとした努力で、後の面倒が少なくなる。 ただし、決してトラブルがなくなるわけではない。 減らせるものなら前もって減らしておく、 ということであるので、お間違えなきよう。

ちなみに、上記のウイルスにかかった方に対して、 パソコンに詳しいある方は「OE はバグがあるから使わないように」と伝え、 他のソフトをインストールして、それを使うように指導したということだ。

その後の選択

2012 年現在、アウトルック・エクスプレスはメールソフトとしてはなくなった。 有償製品のアウトルックを使うか、無償製品の Windows Live メールを選ぶかになっている。 アウトルックを使いこなすのは容易ではない。Windows Live メールは私が使ったことはないのでわからない。 一方、Netscape もなくなった。今は、ブラウザが Firefox で、メーラーが Thunderbird になった。 Microsoft 社の製品を極力使わないと言う方針は今でもあてはまると私は考えている。 そして、どこの製品を使おうが、アンチウイルスソフトは必要である(2012-09-23)。

Al-mail 32 は、2006 年が最後の更新であり、以降開発が止まっている。 そのため、ソフトウェア不具合の問題が残っている可能性が大きい。 事実、脆弱性対策情報ポータルサイト(http://jvn.jp/reply/index.html) によれば、 AL-Mail 開発元とは連絡不能状態になっている。したがって、 このソフトは使用してはいけない(2012-09-23)。

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MARUYAMA Satosi