Canadian Rocky on August 11-16, 2001

カナディアン・ロッキー公式サイト

 

1日目 シカゴからカルガリー、そしてバンフ

 

定刻通り、朝10時半にカルガリーに到着。そして、快晴。元気にバンフへ出発と思いきや、思いも寄らぬ事が発生。レンタカーHERTZのカウンターのお兄ちゃんが、あなたの予約など無いと言う。違う会社なんじゃないかとまで言う。そんなことはないと、予約番号を差し出す。どうだ、まいったか。でも、薄笑いを浮かべる彼。その予約は2002年の8月だったのだ。1年ズレている。インターネットで予約したので、明らかに自分の間違い。ウーップス。でも、そこはHERTZ。ちゃんと、車を用意してくれました。ブルーのFORD FOCUS。ちょっと、小さいけれど問題なし。さあー、いよいよカナディアン・ロッキーだ。事前にCBC Weatherで調べた通り、天気も良い。今回はツキがあるに違いない。

 

 

お城のようなスプリングスホテルとカフェテラス

カルガリーから約2時間でバンフに到着。まず、公園の入り口で入場料を支払う。6日間の滞在なので、年間パスCAD70.00を勧められ購入。今から1年間は顔パスだぜ、と喜んだのも束の間、よく考えてみると一日10ドルだから60ドルで十分だった。まぁ、自然を愛するということで、有意義に使って頂ければOKとしよう。それと、入場券と一緒に渡されたガイドブックは、なかなかの優れもの。これだけでも、得した気分になる。そして、向かったのがThe Banff Springs Hotel。ここで、昼食をとる予定。ここは本当にお城のようなところ。泊まると、高いんだよね。昼食は、テラスにあるカフェテリア。そこで、ビールとサンドイッチ。無難な選択。鳥(Black-billed Magpie)なんかが遊びに来て、とってもホノボノと良い感じ。

 

そして、すぐ近くにあるSulphur Mountain Gondola Liftに搭乗。ここからは、バンフの街が一望できる。でも、ちょっと物足りないかな。下山後は、The Hoodoosに寄って、本日の宿泊先Banff International Hotelにチェックイン。このホテルは、バンフのダウンタウンのほぼ真中に位置しており、とっても便利。そして、案内された部屋はロフトになっており、とても広い。ちょっと、休憩後、市内を散策する。しかし、それにしても、なんと日本人の多いことか。殆ど日本と変わらない。ここは、上高地かと錯覚すら覚える。街のギフトショップには日本語が氾濫しており、店員は日本人だらけ。特にこの時期はお盆休みで観光シーズン真っ盛り。日本人がワンサカいる。大橋巨泉のOKショップも大繁盛に違いない。そして、今晩の夕食はイタリアンのGiorgio’s Trattoria。ガイドブックによれば、街で一番のイタリアンとのこと。そして、客の大半は日本人。皆、同じガイドブックを読んだのだろう。頼んだのは、ボンゴレとトマトベースのパスタ。そして、お味の方はというと、これがお世辞にも美味しいとは言えない。なんか、モチモチしたスパゲティであった。そして、ふと、隣の席にいるアメリカ人が食べているのを見ると、それはメニューにはないバジリコスパゲティだ。どうも、今日のスペシャルらしい。ウエイターはそんなこと説明しなかったゾ。日本人だと思って、説明をハショッタな。でも、どうせ同じ麺だから同じ味だ。気にしない、気にしない。

 

2日目 レイク・ルイーズとフィールド地区

 

神秘的なレイク・ルイーズ

 

絶景かなモーレーン湖

 

ノンビリとしたエメラルド湖

 

バンフから車で1時間程度のところにLake LouiseMoraine Lakeがある。どちらも絶景とのこと。まずは、レイク・ルイーズへ。その湖畔にはChateau Lake Louiseというホテルがある。おとぎ話にでてくるようなホテルとのことだけれど、とても近代的で立派なホテル。そして、観光客で溢れている。とても、おとぎ話にはでてきそうもない。そこのレストランで朝食をとる。バッフェ形式。なぜか日本食も用意してあって、結構イケル。でも、お値段の方も結構なもの。そして、その窓から見えるのがレイク・ルイーズ。さすがにスゴイ景色である。なぜ、あんなに水が綺麗なのか。本当にエメラルド色だ。バスクリンを入れても、ここまで綺麗にはなるまい。自然、恐るべし。展望台へと向かうトレイルもあるのだけれど、今回はパス。次のモーレーン湖へと向かう。ちょっと、デコボコした山道を抜けた後に出現したその湖も絶景である。レイク・ルイーズ以上かもしれない。多分、ロケーションがもっと良かったら、こっちにあのホテルが建っていたのかもしれない。ちょっと、トレイルを歩いてみる。適当に選択したのは単なる湖畔の散歩コース。体力的には全く問題なし。ズーっと湖を眺めながらお散歩。なかなか優雅です。そして、そのトレイルの終点には、渓流があった。「あれっ」という程度の渓流。特に、スゴイものではない。帰り道、アメリカ人らしき夫婦に、「この先には何があるの?」と訪ねられたけれど、それは推理小説の結末を教えるようなもの。適当に誤魔化しておいた。それが、人の道というもの。多分、ここのトレイルは山道を登っていくハードな方に面白さがあるのだろう。でも、今回は体力温存作戦をとったのだった。

 

次はヨーホー国立公園へと向かう。レイク・ルイーズから30分程度。ここのFieldという街の周辺にEmerald LakeTakakkaw Fallsがある。エメラルド湖はピクニックエリアという感じで、特に眺めがスゴイ訳ではない。特にレイク・ルイーズ地区から来た後では、そう感じる。これは、ショウガナイ。そして、タカカウ滝は確かに迫力満点。ここで、滝に打たれて修行を考えている人は止めた方が良い。きっと、死にます。それぐらい落差と水量がある。ちょっと、近づいただけで、水しぶきを感じるのだから。その後、またバンフに戻る。最後のバンフの夜である。

 

最後は街で一番のレストラン、フレンチ料理Le Beaujolaisと決めた。早速、電話予約。店内は豪華ではないけれど、重厚な感じがする。そして、例のごとく、日本人の団体客。今回の団体さんは壮年グループ。総勢30名程度。皆、過去の海外旅行歴を自慢し合っている。それに付き合う添乗員さんも大変だ。そして、店員はというと、異常に日本人馴れしている。「オノミモノハイカカデスカ」などと言ってくるのだ。間違って「ビール」とか「コーヒー」と言ってもちゃんと通じる。そして、蓋がされたメインディッシュを開ける時、「イチ、ニーのサン」という掛け声で、一斉に開けるのだ。ここまで、されると嬉しくなってくるだろうし、添乗員さんにとってはとても有難いに違いない。さすがに心得ている。でも、レシートにすでにチップが計上されているのはどうかなぁー。団体客だったら良いかもしれないけれど、こっちは二人だぜ。もっと、ハズモーと思ったのに。だって、確かに美味しかったのだから。私が特に気に入ったのが、リゾットの上に牛肉(Veal)がノッカッタやつ。是非ともお試しあれ。コース料理でCAD58.00。それほど、ビックリするようなお値段ではありません。

 

3日目 コロンビア大氷原からジャスパーへ

 

遠くから見るとこんな感じ

 

氷原の上はこのバスで

 

氷原の上に立つとこんな感じ

今日は一気にジャスパーへ移動。途中、念願のコロビア大氷原に立ち寄るのだ。まずは、Bow LakeにあるNum-Ti-Jah Lodgeで昼食をとる。本当はコロンビア大氷原のある観光センターで昼食を取るつもりだったのだけれど、多分、観光客でごった返しているのと、何より空腹には勝てなかった。ここでの昼食はバッフェ形式で一人CAD10.00だからお手頃。飲み物込みなのが嬉しい。まぁ、普通のバッフェだけれど、合格点。そして、いよいよコロンビア大氷原だ。

 

そこには観光センターがあって、ギフトショップ、レストランそして大氷原に向かうバスの発着所がある。Columbia Icefieldsには自力では行けないのだ。そのバスに乗らなくてはならない。一人CAD25.25と、ちょっと高めだけれど、ショウガナイ。えっちらほっちら普通のバスで山道を登ったところで、氷原を走る特別仕様のバスに乗り換える。バカでかく、如何にもタフなタイヤを装備したそのバスで、結構な急斜面を乗り降りする。運転手のおねえさんが、「しっかりと、シートベルトを締めて下さい。」とアナウンス。あれっ、シートベルトが無い! 自分だけ転げ回るのはイヤだ。どうしよう?と、思ったら回りの乗客もオタオタしている。「へへ、引っ掛かったな。」と運転手のおねえさん。初めからシートベルトなど無いのだ。というような、アメリカンギャグを散りばめながら、いざ、氷原へ。確かにそこは氷の上だった。でも、観光客用の氷原。それはそれで、スゴイのだけれど、ちょっと物足りない。でも、その上に広がる広大な氷原には巨大なクレパスなどが広がり、とても危険とのこと。それに、毎年何万人とやって来る観光客に荒らされてはタマラナイ。自然を守るためには致し方ない。

 

その後は次の宿泊地ジャスパーへ。ここもバンフのような観光の街なのだけれど、バンフほどイカガワシくはない。静かな街である。我々が泊まったのは繁華街のど真ん中にあるThe Whistler Innである。手前味噌ではあるが、今回も便利なロケーション。予約の達人になりつつある。そして、今晩は何を食べようか。汚名返上。イタリアンに再挑戦だ。選んだのはMiss Italia。早くも結論。国立公園内でイタリアンは試してはイケナイ。

 

4日目 ジャスパー周辺

 

カナディアン・ロッキーに来たからには、トレイルを歩かない訳にはいかない。でも、沢山ありすぎて、どれにすれば良いのか分からない。そこで、とりあえずPyramid Lakeに向かう。でも、そこにはトレイルの入り口らしきものはない。あるのはロッジのみ。ショウガナイので、そこのギフトショップのお兄さんに尋ねたところ、彼も知らない。米国人らしき老夫婦も尋ねていたが、やっぱり答えられない。彼の言い訳はジャスパーにはバイトで来ているので、この辺ことは良く分からないとのこと。湖の周りをウロウロしたけれど、やっぱり分からない。あの老夫婦もウロウロしている。Patricia Lakeに行っても分からない。そこで、ジャスパーの街に戻って、観光案内所で聞いてみることにした。そこで、判明。トレイルの入り口はジャスパーの街にある。そこから、湖を巡るトレイルに入るのだ。そして、選んだのは約3時間のコース。適当に勾配があって良い運動にはなる。そして、途中であったのは約12人程度。山の静けさも味わえる。でも、肝心の景色はイマイチ。やっと辿り付いた湖は沼と呼んだ方が良いもの。コロラドのトレイルの方が綺麗だった。まぁ、私の選択ミスだろうとは思いますけど。確かにトレイル案内という商売が成り立つぐらいだから、どのトレイルが良いかはプロに任せるのが一番のようである。

 

 

マリーン湖全景とマディシン湖の山羊

 

何とか出発点に戻った後、マリーン湖へ。途中、Maligne Canyonで昼食を取ろうと思ったが、レストランは長蛇の列。でも、席はガラガラ。どうも、レジで止まっている様子。こちらでは良くあることだけれど、時間が勿体無いのでパス。次に見えてくるのはMadicine Lake。ここは、夏の間だけ雪解け水がたまり、冬は姿を消すという幻の湖。我々の昼食も幻と終わらぬよう祈ろう。ジャスパーから約1時間でついたのがMaligne Lakeだ。そこには、ちゃんとカフェテラスがある。そこで、サンドイッチを買って、腹ごなし。天気も良いし、人気の遊覧船に乗ろうと決める。そして、チケット売り場へ。何と一時間半待ちとのこと。最近は堪え性が無く、湖畔を散歩して帰ることにした。やっぱり、乗ったほうが良かったかな?

 

ジャスパーへ戻り、ちょっと休憩した後、市内を散策。ここには、日本語の看板も日本人の店員も極僅か。そして、とても静かで落ち着いた街。やっぱりの、ロッキーに囲まれた街はこうでなくっちゃ。そして、今日の夕食はPapa George’s Restaurantである。この街で一番のレストランとのことだが、店内は気取らない家庭的な感じ。服装に気を使う必要はない。そしてメニューも気軽な物。サンドイッチやハンバーガーなんかもある。でも、オーダーしたのはクラブケーキ、エスカルゴにマス料理。どれも合格点で納得の味。そして、実はこのレストランはスイス料理とのこと。でも、チーズフォンデューが無かった。どれがスイスかは分からなかった。ただ、一つだけハッキリしているのは生ビールが美味い。昨日のイタリアンでもそうだったけれど、生ビールを頼むと、ダークかライトかを聞かれる。まるで、ドイツでピルスかアルトかを聞かれるような感じ。スイスには行ったことがないけれど、ドイツビールの影響を受けているのだろうか?それとも、ドイツが影響されたのか?とにかく、このカナディアンロッキーは風景もさることながら、スイスと何かしらの繋がりがあるようだ。

 

5日目 ジャスパーからカルガリーへ

 

ゴンドラから見たレイク・ルイーズ

今度は一気にカルガリーまで戻る。途中、見逃したポイントを寄ったりしながらノンビリとドライブ。お昼は、レイク・ルイーズにあるLake Louise Ski Area。一応、観光案内にはゴンドラとなっているけれど、どう見ても、そこはスキー場のリフトである。別にそれが悪いとは言わないが、CAD16.95は高いんじゃない?そして、昼食込だと一人CAD22.95。と言うことは、昼食代CAD6.00だ。これはお得。早速、昼食込のチケットを購入し、バッフェ形式のレストランへ。でも、ツアー会社が全席予約しており、1時間半後においでと言われた。よく見渡すと、カフェテリア方式の売店もある。そっちで十分だ。そして、チケットはゴンドラのみのコースに変更。差額払い戻し。でも、どうもカウンターの女の子が気に食わない。態度が良くない。でも「席が空いてないのに、どうしてチケットを売るんだ。コノヤロー。」とは言えなかった。悲しくも大人なのだ。彼女の「Ghost World」のように悩める乙女なのかもしれない。そっとしてあげよう。そしてカフェテリアで昼食後、ゴンドラへ。今度はゴンドラが停止状態。何が原因かは分からないが動いていない。ゴンドラに乗ったままブラブラしている人達が沢山いる。まぁ、あれよりはマシ。30分ほど待たされた後、運転再開。これはゴンドラと言っても単なるスキーリフト。でも、日本とはちょっと違う。何が違うかというと、ぶら下がっているゴンドラには3種類あるのだ。同じ基に3種類である。それは、いわゆるゴンドラタイプという奴で箱型のもの。これは夏場はちょっと熱い。でも、登りで背中方向に見えるレイク・ルイーズが振り返らずに見られるという長所あり。夏場の下りには何ら利点はない。次はベンチタイプ+フード付きのもの。そして、三つ目はベンチタイプ(フードなし)。この三つ目が下りには最適。皆、ゴンドラ、フード付きはパスして、これに乗る。だから、下りは結構回転が悪い。でも、確かに山の上から見るレイク・ルイーズは絶景である。青木湖スキー場のデッカイ版というところか。

 

そして、遂にカナディアン・ロッキーともお別れ。カルガリーに戻る。宿泊先はThe Palliser Hotel。歴史があり、そしてカルガリータワーの隣というロケーション。でも、残念ながら駐車場がない。停める場所は、お隣の公営駐車場で一晩CAD11.00。そして、ここはもちろんダウンタウンの中心地、沢山のレストランがあるのかと思いきや、それ程でもない。ただ、目に付いたのがアイリッシュパブの多いこと。流行なのか伝統なのか。ここは新しい街のようだから流行に違いない。歩き回って末に入ったレストランは、ホテルのすぐ前にあるPiq Niq というテーブル10席ほどのコジンマリとしたところ。そして、性懲りも無くオーダーしたのがボンゴレとリゾット。どちらも、美味とは呼べないもの。不味くは無いけどね。やっと気が付く。国立公園外でも西カナダではイタリアンは食べてはイケナイ。教訓です。

 

6日目 シカゴへ

 

早いもので、あっという間に最終日。チェックアウト後、隣のCalgary Towerで昼食。よくある回転レストランである。カナダ人はこの手のタワーが好きなのか?今回で、ナイアガラ、トロントに続き三つ目である。あとは何処にあるのだろうか?制覇計画でも練ろうかなぁー。それと、お城のようなホテルも好きみたいだ。ケベック、バンフ、レイクルイーズ。よく見ると、これらを統括しているはFairmont Groupである。日本でいうところのプリンス系か?調べてみる価値アリ。食後、ちょっと時間が余ったのでOlympic Parkに寄って、空港へ。非常に天候に恵まれた充実した6日間だった。そして、いつもの如く慌しかった。あれもコレもと欲がでてしまう。ゆっくりと湖畔でお昼寝でもしたかった。そして最後は「早く帰って、そうめんでも食べたい。」と思ってしまうところが如何にも悲しい。そうか、今度はそうめんを持参すれば良いのだ。問題は解決しそうである。