サンガーベガルタ J2最終節 11月18日

J1昇格争いは混戦模様になりました。
ベガルタはまさかまさかの2連敗で、既に昇格を決めた京都との最終戦。
一方山形も、過去大分で何度も苦汁を飲んだ石崎監督ひきいる川崎Fとの最終戦。
サッカーって、ホントになんという舞台を用意するんでしょう。

スタジアムに向かう電車はいつもと違う混みようでした。
そばを歩いていたサンガサポの会話によると、西京極駅にこんなに人があふれているのは
久しぶりのようです。
友人がはるばる仙台から来るというので、私もメインのアウェイ側に行きました。
既にベガルタレプリカ、タオルマフラーの面々が。
そしてバックスタンドにはうわさに聞いていた仙台サポ。
なんだか見慣れた西京極ではありません。
それでも仙台サポに言わせると、最終戦でセレモニーもあるのに空いているなぁって
感じたそうで・・・

試合は仙台が必死に攻める。
でも、京都は思いっきり守る。全員守備に戻ってくる。
引き分けで良しという試合運びで、うまく仙台のミスをついてカウンターを狙う。
なんだか点が入る気がしなくて、みているのがつらい。。
サンガは安定していて力も平均的に整っているし、時折みせるアンの個人技は
早くて上手くて恐ろしい。

仙台サポーターの歌声は途切れず続き、その思いに心を揺り動かされずにはいられません。

後半もフリーキックのチャンスはあっても得点に結びつかず
だんだん胸が苦しくなってきました。
少し選手も熱くなって、こぜりあいがそこここで起こります。

「山形は?」
「まだ0−0」
時間がどんどんすぎてゆく。
残り5分、ひゃぁーー!松井が上手いフェイントをみせて一対一に!
やめて!もうだめっ!
うわっ、シュートははずれたぁーーー。

あ、マルコスがぁぁぁ、、シューウウット!やったぁぁーーー!
え?え?え?うそ、、、なに??
直前にファールがあった?無効?

この時もう諦めかけましたね。。。
と、ところが、そこからのリスタートに、、うきゃぁぁ、、
もう全員が立ち上がって叫ぶわ、握手するわ、抱き合うわ。
一体誰がシュートを決めたのか、全然わかりませんでした。わかったのは、
ボールがネットを揺らしたことだけ。

山形が延長に入ったこともわかり、このまま勝てば昇格だということもわかりました。
ロスタイム3分がとても長く感じられ、そして、選手は、仙台サポーターは
歓喜の時を迎えました。

あのシュートはなんだったんだろう。
見えない力が働いたような、不思議な気分でした。
サッカーとか、人生とか、運命とか、、もうなんでもあり、の、
これがピッチなんですね。
西京極は仙台のホームと化し、いつまでもいつまでもサポーターと選手の
喜びの声が続きました。


試合後はサンガの優勝を祝うセレモニーがありました。
試合前に紙テープと紙パックのお酒、ジュースが配られていたのですが、
乾杯のあと、スタジアムを一周する選手に向かって紫と白の紙テープを投げます。
これが、不器用な私には難しくて。
まず一つ目は、テープの巻きごと投げてしまいました。
端をしっかり持っていないときれいなアーチにならないんだわ。
よーし、と、2つ目は、ぶちっ!握っていた端がちぎれて、またしても巻きごと
飛んで行ってしまいました。
下手すぎる・・周囲に落ちている巻きを拾い(ということは、私以外でも
沢山、ロールごとを投げてる人がいるってことですね、笑)何度も挑戦してみました。

あの開幕戦のときは、こんな終りを迎えられるとは思ってもいませんでした。
冷たい雨と3千人にも届かない少ない観客。
この最終戦も観客は1万2千ちょっとだったので、仙台サポを除くと9千人ぐらいでしょうか。
J1昇格を祝うホームの最終戦としては、ちょっと寂しいかもしれません。
でもこの試合を見た人は、何かを感じて、また来ようと思ったに違いありませんね。
一年間、ホームでも観客が少ないのに、一生懸命応援しつづけたサンガのサポーターと、
これまた熱い仙台のサポーターが見せてくれた応援はとても暖かいものを残していきました。

ベガルタサポでもサンガサポでもない私は、今年みた試合の中で
一番感動した試合かも、、なんて思いながら、なんだか羨ましいような気分で帰宅したのでした。