2000年その6


シックス・センス The Sixth Sense(1999年アメリカ)

見終わったときは、、、あああ、、、、そうだったのかぁ。。。。
いやー、とってもよかったです。
じーんときました。
秘密をばらせないから、見た人とだけしかしゃべれません(笑)。
 
あそこも、あそこも、ああ、あそこも、、そうだったか。。
言いたい!言いたい!
 
とってもお勧めです。
 
 
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ディープ・ブルー Deep Blue Sea(1999年アメリカ)

2本立てじゃなかったら、見ませんでした。
これはまあ、科学者に結果を早急に求めてはいけないということでしょう。
研究を打ち切られるくらいなら、やばいことでもなんでも
やってしまう、それが科学者ってことっすね。
ガッチャマンにはそういうギャラクターの構造があってなかなかアナキーだった。
貧しい階層のものがギャラクターに入るエピソードがあった気がする。
え?ディープブルーと関係ない?
 
ディープブルーはっていうと、知能指数の高いサメが人を食いまくる映画です。
サミュエル・ジャクソンは渋かったなぁ。
 
 
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Out of Sight (1998年アメリカ)

意外によかった。
クールでムードがある。猥雑な雰囲気と、やや昔風のテンポが
ノスタルジックでもあった。
 
ジョージ・クルーニーの知恵を過大評価しすぎて、何か裏があるのではないかと
ずっとどんでん返しを期待していたが、この点は肩透かしだった。
なんだ、本当にただ盗むだけだったんだ。
でもこのタイトルがダイヤモンドの原石を隠している場所を表していると同時に
ジョージクルーニーがまた脱獄をして「消える」ことも暗喩していて、
最後までとぼけた味があった。
 
それにしてもいつもいつもお姉さんに電話でなにもかもしゃべってしまう相棒には
困ったもんだ(笑)。それとちんぴらのグレンがすごくいい味だった。しょぼい
容貌とあのサングラス、この映画は脇をかためる人達が実によかった。
ただちょっとあれ?だったのは、ジェニファー・ロペスの不倫相手の男で、なんで
こんなイマイチな奴とつきあっているのだろうと不思議だった。どう考えても
ジェニファー・ロペスくらい美人で切れ者ならもう少しましな人とつきあってもよさそうだ。
ジョージ・クルーニーに惹かれてしまう背景として必要だったのかもしれないが、
ちょっとイマイチすぎたヨ。
 
 
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ノッティングヒルの恋人 Notting Hill (1999年イギリス・アメリカ)

このビデオを見ながら、くらもちふさこの漫画を思い出していた。
これはファンの永遠の夢なのさ。
何のファンでもいいんだけど、とにかく、ふとした事でスターと知り合って
素顔に触れ、恋に落ちる・・・
くらもち三部作(笑)を読み返してしまったぜ。
(一応、紹介。白いアイドル・SCENE 105・スターライト)
 
不幸を競うイギリス人のシニカルなユーモアには底に流れる暖かさがあって
ちょっといい場面だ。
ジュリア・ロバーツにはカラッとした所があるから意外にイギリスジョークが合う。
ヒュー・グラントもひさしぶりにいい男っぷりを見せてくれて嬉しかった。
 
ただ、情けない事にこういうハッピィな映画を見るとかなわぬ夢を見せ付けられたようで
あと気分が落ちこむんだな。とくにベンチのエピソードにやられてしまった。
 
 
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双生児 (1999年 日本)

塚本晋也作品。
うーーん。
東京フィストの終り方と似ていて、最後につきはなされたような
糸の切れた凧の気分になる。
 
本木くんは本当に格好いい。体のラインが美しいからか、元ジャニーズだけあって
動きが奇麗なのだ。声もすばらしく良くなった。いい声だ。
筒井康隆、藤村志保もはまっている。
眉のない顔(こわすぎ!)は表情を隠して白い人工的な生を感じる。
一方、その衛生感と対照的なぐちゃぐちゃと腐って行く侵食感。
 
白対ぐちゃぐちゃの境界がしだいに幻想的なものになって
ガンジス川に置き去りにされたみたいだ(笑)。汚濁の中に聖はあり
聖の中に汚濁ありってとこか。人間とは不可解なものなり。
 
あのずんどこずんどこと動くカメラが好き。あのリズムは快感だ。
絶対うれしそうに撮ってるんだろうな。
ブラームスのチェロソナタ1番がぁぁ、、前からちょっと嫌らしいとは
思っていたけど、この映画のせいで、大時代的なイメージがますます濃く
なってしまった。素直に聞けなくなっちゃったよぉ。
 
 
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あなたが見えなくても At First Sight (1999年 アメリカ)

泣いてしまったのだけれど、無理がある映画でもあった。
原作がある、というか、実在の人物の話なので、無理して全部を
詰め込んだ感じの映画になってしまった。
 
幼少から盲目だった主人公が手術で視覚を取り戻すが、これまで脳が視覚を
学んでないため、普通に”見る”ということがなかなかできない。
このあたりは科学的に興味深いところなのだが、映画的には
急に山ほどの困難に直面して恋人との関係がジェットコースターみたいに
悪くなって行き、ちょっと雲行きが怪しくなったがまたおさまって、と大急ぎだ。
また蒸発した父親と再会する挿話も、おさまりが悪くてちょっと嫌な感じだった。
 
網膜に酸素が行き渡らず再び失明をするのだが、自分の目が見た美しい物々を
大切な思い出としてもう一回力強く人生を歩き出すのが嬉しい。
いったんは別れた恋人ともやり直す・・自分に自信がついたんだね。
ってわけで、最後はわかっちゃいるけど、泣いちゃったのだ(^o^;;
 
バル・キルマーとミラ・ソルビィーノなんだけど、バル・キルマーはなんちゅうか、
sexualすぎて困るんだ(笑)。「いやー、まずいよー、ちょっとぉ、、」なんて
ひとりでTV画面に向かって恥ずかしがってしまった。
 
視覚を学ぶ、これは実に興味深い。
なぜならネズミの話だと思うが、生後光を与えず視覚を訓練させずにおくと
その後本当なら目が見えるはずなのに見る事ができなくなる、という実験がある。
また、上下がさかさまに見えるメガネをかけて何週間か生活すると、
はじめはさかさまに見えていたはずなのに、普通に見えてくるという実験もある。
 
脳が目から入ってくる情報を処理して、ようやく私たちは”見える”のだ。
雑音の中から必要な音だけ拾い出すように、180度見えるとしても
注目するもの以外はぼんやりとしてないと、疲れてどうしようもないのだ。
また距離感や遠近感、とっさによけるような反射運動など、目がみえるように
なっても学んでいないと、わからない、出来ない事だらけなのだ。
 
自分が誰かに必要とされたい。
ってフレーズがでてくるんだけれど、そうなんだよねぇ。
たった一人でいいから誰かから必要とされていると思えれば生きていけるんだよねぇ。
綾戸智恵さんのCDを買ったら、偶然なんだけど、そういう歌詞の歌がはいってて、
For once in my life, I have someone who needs me.
 
やだやだ、また泣いちゃった。
寂しすぎだね、私。
 
 
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ボディスナッチャー Invasion of the Body Snatchers(1978年アメリカ)

朝起きたら知っているはずの人が見知らぬ他人のような気がした。
「横にいる見知らぬ他人」ホラーとしては定番。
 
これがねぇ、救いが無いのよ。
ああ、何か名案はないの?逃げてばっかりではいつかつかまるよぉ。
敵の弱点を見つけるとか、ほら、そういうのを!ええーい!何かないのぉ!
って、追いつめられていく感じが恐いんだ。
そして、一番恐いのは、あの声!最後の声ときたら、、、、
絶対お約束の終り方がくるとわかってるんだけど、恐かった。
 
しかしよく考えると花と人間もどきの関係がよくわからない。
宇宙植物?が人間の体を吸収して実(人間もどき)を結ぶ。
あの人間もどきが、今度は宇宙胞子?を生むの?
ホラーは解釈しちゃいけない?(笑)。
 
そういえば子供時代「インベーダー」という米製ドラマがあった。
人間になりすまして地球にはいりこんでいるエイリアン。
彼らの唯一の特徴は小指が短いのだ!
子供のころ、真剣に大人の人の小指の長さが気になった(笑)。
マグマ大使では人間もどきが恐かったし、なんだろ、当時は
気がつかないうちに侵略される恐怖って奴が共通の恐怖だったのかな。
身近に敵のスパイがうようよいるって感じだったのかな?
冷戦下の世界での共通の恐怖だったのかもしれない。
この映画もオリジナルは1956年である点が興味深い。
 
 
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オープン・ユア・アイズ Abre los ojos (1997スペイン)

いやーー、見るべし!見るべし!
題がカタカナで英語だったから、スペイン映画だなんて始まるまで
わからなかった。え??何語をしゃべってるの??って思ったのは
最初だけ。もうどんどん引き込まれていった。
 
現実とは一体なにか、現実だと信じているだけで夢なのか、、という
一種のサイコホラーか、ハードSFといったもの。ディックに通じるものがある。
なんていうか、映像、編集、音楽どれもがうまくてね。
特に私は音楽が実はすごく恐かった。
 
恐いというと、音楽だけ聴いた人には変に思えるかもしれない。
なぜならラブストーリーにぴったりの壮大なオーケストラ曲だったり、
優しいメロディーだったりするのだ。
ところが、映画でその音楽が流れてくると、なんともいえない不安感が
膨れてきて、嫌な事がその先に待っている気がしてたまらなくなる。
 
特殊効果やSFXなど無いのに、マトリックスよりマトリックスの本質を衝いている。
 
一体彼は何回目を覚ましたのだろう。。。
見終わったあとになって初めて、最初の夢からの目覚めがやたら
恐ろしく感じられた。なるほど、あそこで感じるべきだったのか、、。
実にうまく作ってある。
 


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