生まれて初めてなんですが…レッドアローに乗りました!!'99.8.21


毎年そうだけど8月なんて仕事仕事で、あっという間に終わってしまう。ようやく下旬になって少し余裕も出てきたので、単身「鉄」がてら前々から気になっていた、お隣富山県へレッドアローに乗るために電車で小旅行で気分転換。

この日は朝から曇っていた。ずっと猛暑つづきだったので、かえって涼しくていいかなと思って急遽出立を決意。バスで金沢駅へ向かう。金沢駅はいつ実現するのか全く目途も立たないのに北陸新幹線の駅を建設ちう。それに駅に乗り入れている私鉄の地下化や駅ビルの建替えもやっている。昭和26年から金沢の玄関口だった前の駅ビルには国鉄時代は金沢鉄道管理局もあったし、ボクの叔父はずっとそこに勤めていた。だいぶ変わりそうだな…。

11時20分発の普通電車で富山へ向かう。…はずだったが接続する大阪からの特急サンダーバードが10分程遅れた影響で、約9分遅れで発車。金沢の次は「東金沢」。「東神奈川」と平仮名1字違い!!(笑)。思わずJR東日本首都圏バージョン発車メロディが聞こえそうな錯覚。ちなみにJR東日本のはテイチクやヤマハなどでつくっているそうだ。

電車はだいぶとばしたようで、富山までには遅れを5分も回復していた。ここで一旦改札を出て、富山地鉄の電鉄富山駅へ移動。13時10分発の宇奈月温泉行き特急に、どうもあのレッドアローが使われているらしい。駅でしばしやって来る電車を待っていると、予想どおりレッドアローがやって来た!!スカだったらイヤンという事であえてキップを買っていなかったので、あわてて出札口へ。レッドアローに敬意を払い、指定席を取ろうと思ったが係のおねえさんが「自由席でも十分座れますよ」というのでそれに従った。

左側は隣の稲荷町駅(ちなみにまつのゆさんの家はすぐ近くらしい)の車庫から回送されてきたレッドアローで、折返し宇奈月温泉行き。ボクはこれに乗ったのだが、右側は宇奈月温泉からやってきたレッドアローでこれは折返し立山行きとなる。

思ってもみなかったが、こんなところでレッドアローの並びが見られて感動。西武時代は池袋でも新宿でも並ばなかったからこれは快挙だ!!(ってまた大げさなねえ…)

このレッドアローは西武時代の半分の3両編成だ。夏休みも後半なのに発車した時はほぼ満席という盛況ぶり。あぁ憧れのレッドアロー…。トイレは撤去されたが、内装は西武時代のままらしい。他の富山地鉄の電車も均整のとれたデザインの電車が多く、「鉄」にも人気が高いのは事実。

折しも降ってきた雨をついて、レッドアローは快走!!「次は所沢です」なワケはない(笑)。最高速度は95km/hで西武時代より10km/h速い。ただし単線なので加速とブレーキの連続なのが残念。

地鉄の特急は特急料金が区間利用で100円、全線では200円と安く、気軽に利用されているようだ。それにひきかえJRは日中本数の減るローカル電車のちょうど狭間だと、本数の多い特急の自由席に乗るしかなく、しかも特急料金が運賃よりも高いので短区間の特急自由席利用の料金をもっと安くしてほしいものだ。

黒部まではずっと快走を続けたが、そこから先は黒部川沿いに山岳ルートに変わる。宇奈月温泉が近づくとカーブの連続でゆっくりと進む。西武時代の正丸峠もこんな感じだったのかなあ。はるか横瀬のE854は元気だろうか。

宇奈月温泉に着くと、大阪行きサンダーバードがいた。JRからの特急と、元西武レッドアローが同じ線路を走るというのは模型のようだ。

「ジェフリー」こと鉱山用機関車

黒部峡谷鉄道の機関車

黒部峡谷といえばトロッコ。この歴史は古くて戦前から走っていた。今では観光主体で合間を縫って関西電力の工事用列車が走っているが、元々ダム・発電所建設が目的だったので、一般客の便乗は「生命の保障はいたしません」とキップの裏に書いてあったという。左の古くから使われてきた輸入機関車の通称「ジェフリー」は引退して駅前の記念館に展示してあったが、この機関車はもともと鉱山用に設計されたもの。軽井沢を舞台にした映画「カルメン故郷に帰る」で有名になった。

今では右側のオレンジ色の機関車が牽くトロッコが走っている。

帰りは途中の新魚津まで普通電車に乗って、その先はJRにした。この電車も乗りたかった、元の京阪特急。宇奈月温泉を出てすぐのトンネルでは「次は北浜、北浜です。地下鉄堺筋線はお乗り換えです」というのが聞こえてきそうな錯覚が。そういえば宇奈月温泉は源泉が少し離れていて、数キロ上流にある。それはトロッコに乗るとず〜っとパイプで送っているのが見えるので、トロッコご乗車の節にはご注意を。

こまめに止まりながら新魚津へ。新魚津はJRの魚津駅と併設。かつては跨線橋が繋がっていたが、今では閉鎖されていて、乗り換えは一旦地下の自由通路を通らなければならないのが不便だ。それに金沢までの電車が1時間以上なく、とりあえず富山まで出ることにしてスグに来た高岡行き普通に乗る。

元京阪特急の10030系

トワイライトエキスプレス

富山で降りると、運良く富山発武生行きの普通電車に接続していてホッとする。待っている間に札幌行き「トワイライトエキスプレス」がやって来た。いいなあ。羨ましいなあ。

「こきりこ節」をアレンジしたのだろうか、富山駅の何やら物悲しい発車メロディはあまり好きじゃない(現在は使われていない)。ま・それ以上に金沢駅の「チントンシャン…」も考えモノだけど。どうしてこう短絡的発想なんでしょうねえ。

土曜日だけど一応平日ダイヤなので、電車はガラガラ。いつしかウトウトして、いつのまにか石川県に戻っていた。バスに乗り換え、帰宅。ちょっとした旅行気分を味わった。

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さて、おまけ。富山からは高山線も出ているが、特急「ひだ」とか普通列車にはJR東海の車両が使われている。あの下呂オフで東京組のみんなが乗ってきた特急列車はズバリこれ。富山でも対面できるんですよ。

左は特急ワイドビューひだ。そして右は高山線のローカル用。きっとみやさまの近くを毎日走っているに違いない(笑)。

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こうして、ちょっと小旅行で気分転換してみました。レッドアローは西武時代に一度も乗るコトが出来なかった憧れの電車でした。それと京阪特急も大好きな電車でした。両者が今、地方私鉄で活躍としているのは奇遇なんでしょうか、いや両者共に優れた電車であると言ったほうが良いのでしょう。



せっかくなので記念写真撮ってみました

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