雨と霧の長野    98.8.28〜98.8.30


  ★ようやくの夏休み

毎年8月はあっという間だ。今年も結局どこへも行かずに終わるのか…と思ってたら、ラッキーなことにタングラム2連泊が取れた。

そう遠いトコでもないので、昼頃に出立。天気はあまり良くなく折から南下している前線の影響で曇り空。我が北陸自動車道は朝日-上越間に暫定2車線区間が残っているのがネックだが、この日はスムーズに走れた。

上越からは国道18号線。途中「あ・新潟支店のI上です。…」と携帯に入電。たいした用事でもなかったが、せっかくの休みに仕事の電話ってのは興ざめだな。おナカが空いたので少し走った高田でこの辺の食材を見るのも兼ねて買物。食材は同じ日本海側だから大差はなかったようだ。結局お寿司を買って途中で食べてタングラムを目指す。「あと○km」という看板を見たらなぜかウキウキしてしまうが、天候は悪化の一途。妙高高原で国道から離れ、斑尾方面へ進むと霧で真っ白になってしまった。

タングラムは白いベールで完全に覆われていて、楽しみにしていたボブスレーやパットゴルフなどのアクティビィティは全部お休み。残念。ゲームコーナーには「電車でGO!」があったので京浜東北線品川−上野間を乗務したりして時を過ごすが、せっかくの天然温泉だし、ゆ〜っくりとお風呂でリラックス。

  ★戸隠

翌日は朝から雨。ホテルでの遊びはあいかわらずダメダメだし、長野ならとにかく蕎麦だ蕎麦、それも戸隠の「大久保の茶屋」だというコトで雨をついて走る。飯綱高原も霧で真っ白。本来なら見えるはずの黒姫山はまったく見えない(残念)。元のバードライン料金所のあたりの蕎麦屋に到着。昼少し前だったのですんなり座れた。まずは天ざる。秋から初冬にかけて出まわる新蕎麦もいいが、この時期の熟成された蕎麦もまた良い。冷たい水で締められた蕎麦は喉越し、歯ごたえ共に格別。続いてかけ蕎麦。これはつゆが美味。やっぱり蕎麦は蕎麦屋だな。

この頃からようやく霧が晴れ、諦めていた戸隠神社へ行くことにする。

まずは町の中にある中社。まわりは旅館や宿坊が多く、昔から信仰の厚かったトコなんだなと思う。天気はさらに良くなってきて、薄日さえ射してきた。それなら奥社も行ける!と思って10分程走り、奥社入口へ。ここからは徒歩だ。

奥社はここから2kmとある。いつもなら「行かない」というハズの#2がえらく乗り気なので杉並木を眺めながら奥社を目指す事に。樹齢400年という杉並木は、そのスケールの大きさに圧倒される。とにかくデカい。

とにかく杉の木の横に立っている#2と比べるとその大きさが判って頂けると思う。参道の途中には随心門という山門があり、まだまだ中間地点。この辺りから道は険しくなってくる。

霊験新たかなとはよく言ったもので、江戸時代以前からこのようなトコが信仰の場だったというのは、クルマで行ける今とは比べ物にならないだろうというのは容易に想像出来る。自然を目印に歩くしかなかったのだから。

ハイキング気分からすっかりトレッキング気分になり、汗だくになって奥社に着く。

大きな杉木立

ようやく辿り付いた奥社

ホテルへ戻る道は、またしても雨と霧。またまたお風呂三昧を決め込む。

  ★小布施・長野

最終日はそのまま金沢へ帰るのはあまりにも勿体無く、定番…というべき小布施へ行く。夏休みももう終わりなので、人出は少なめ。まずは竹風堂で栗おこわを食べ、町を散策。「高井鴻山記念館」へ行く。

妖怪画をすっかり堪能。ボクは古い建築を見ることが出来て良かった。

北斎館近くの店でアイス。栗ソフトを頼んだらサービスでダブルにしてくれた。しかも冷たい麦茶のみ放題。これは助かる。さらには枝豆まで出されて、たかがアイスの客なのに…とかえってこちらが恐縮。

クルマで小布施へ行ったら、ちと南にある元ガソリンスタンドの駐車場がお薦め。開放されていて、しかもタダ。

まだ帰途につくには早い。そうだ!まだおやきを食べてないっ。それなら長野市内へ行ってみようというコトで須坂から長野電鉄と共用している珍しい橋で千曲川を越える。市内へ向かう途中の国道18号線「アップルライン」からは長野新幹線の基地が見え、「あぁ、これか…。変わったのだな」と痛感。

善光寺前の「つるや」でおやきを買う。ボクはナスの味噌煮が入ったのが好き。ちなみに北陸でおやきというと、草もちの大福を軽く焼色をつけたものをいう、全く別のシロモノ。

金沢へは裾花川沿いに白馬へ出て、糸魚川へ北上と決めた。白馬までのルートは戦前「善光寺白馬電鉄」という線路があって、資材不足で電化は出来ず途中までの暫定開業、ディーゼルカーでの運行だった。しかもその後の金属回収令により線路ははがされ、そのまま廃線になってしまったという悲運の路線。しかしその会社は生き残り、何と今では運送会社だという。

白馬では遠くにオリンピックの感動を生んだジャンプ台が見えた。ここから進路を北にとり、南小谷では新宿行きスーパーあずさを見て暫時東京に思いを馳せ、平成7年の水害を受けた区間を走って、糸魚川へ出る。北陸道を西へ。

  ★何と事故を発見!!

暫定2車線区間も終わりホッとした途端の朝日ICで、前方でブレーキランプが。おかしいと思ったら事故発生直後で、マイクロバスと乗用車の接触だった。幸いケガ人はなかったが、バスが追い越し車線で停止してしまったので、後続車の誘導をしながら携帯で金沢施設制御室と交通管制室に報告。情報板の表示と事故50km規制を直ぐに入れてくれた。

しばらくして富山県警高速隊がやってきて状況などを引き継ぎ、後を任せる。事故の当事者からはボクが対処したことで礼を言われてしまった。

そんなことで有磯海SAで小休止。あとは一気に金沢へ。

こうしてボクの少ない夏休みは終わった。


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