旅日記Vol.48 ご利用は計画的に? 2007.1.22 東京

去年から暖めてきた新作『レイル・ストーリー13』だったが、何故かエアロCD製作にうつつを抜かしている間にダラダラと構想段階で止まったままでいた。新年を迎え、ここで気持ちも新たに執筆を!と誓った次第。
実はANAのマイレージがかなり溜まっていていつでも特典航空券に引き換えることが出来たのだが、昨年12月で期限切れとなるマイルの使用(約6,000マイルあった)が1月いっぱいに延長されたことと、さらに1月18日からのキャンペーンで通常より3,000マイル割引とあって、これはもう行くしかない!でもなかなか仕事の休みが他の事情と合わず、なんとか有給休暇をひねり出して旅に出ることに。

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 ●もうダメかと思った…

「まだ行かなくていいの?」という#2の声で目覚めた。おかしいな。ちゃんと寝る前に目覚ましをセットしたのを確認して寝たはずなのに…ふとスイッチを入れたテレビを見ると左上の数字は「7:12」。えーーーーーーーーーっ!目覚まし止めてたのか…?。
乗る予定のANA752便の出発は8:45。あと1時間半しかないっ!大急ぎで支度を済ませて慌しく家を出る。ところが平日の朝とあって山側環状はいつもと違いノロノロ。続く加賀産業道路もノロノロ…。前が空いているのにいっこうに速く走ろうとしない。この時点で既に声が枯れる始末。加賀産業道路を折れた頃ようやくスムーズに流れるようになり、気がつくと小松空港駐車場に着いていた。この時点で8:30。ダッシュで2階の搭乗口へ。

ANA便はスキップサービス対象なのでチェックインの必要がなく、搭乗口のカードリーダーにカードをかざすだけ。時間ギリギリだった。思えば昔は空港カウンターでのチェックインが当たり前で、もちろん事前の座席指定もなく、当日窓側の席が欲しくてチェックイン開始の頃めがけて空港へ行ったものだ。搭乗整理券が「モギリ式」の、あの座席番号のシールをペタッと貼るやつだった頃の話。

 ●快適フライト

ほっとする間もなくボーディング開始。使用機材はB777-281。レジナンバーJA8198はANAのB777の中では最初にライン投入されたグループの1機だ。「セレクトレバーをアームドにして下さい」という業務アナウンスがそろそろ出発だと知らせてくれる。定刻にプッシュバック開始、巨大なP&W PW4074が自力で回りだした。地上スタッフに手を振り、ゆっくりとタキシング、今日はR/W24からの離陸だ。主翼に近い席だったため、前縁スラットがウィーーンと音を立ててせり出したのが見えた。最近まで使用されていた仮滑走路には×印が描かれて、代わってコンクリート舗装の本滑走路へと向かったところでショートホールド、朝の訓練を終えて帰投するJASDFのF15戦闘機と、福岡からやって来たANKのB737-54Kの着陸を待つ。

離陸のクリアランスが出て機は滑走路上へ。そのままローリングテイクオフ。満席でもなく比較的軽かったのかセンター表示を前にエアボーンした。何度か変針の後、福井NDBへと向かう途中は雨雲の中のクライムが続く。
すーっと雲の上に出たところで機窓には白山が、その向こうに立山連峰が。天候の割には揺れの少ない快適なフライトとなった。

雲の上には白山、向こうに立山が 南アルプスと富士
白山と立山連峰 南アルプス(右上に富士山)

やがて水平飛行となりベルト着用サインが消灯、ドリンクサービスが始まった。さて昨日買ってきた文庫本でも読もうかな…あれっ?ない…しまった忘れてきた!慌てて持ってこなかったんだな(泣)。仕方ないので備え付けの「翼の王国」でも読むか。ドリンクはコーヒーをチョイス。
すると機長のアナウンス。離陸前に待たされた影響か少し遅れているようだ。飛行高度は29,000フィート(約9,700m)で珍しく国際線並みまで上がったが、ディセンド(降下)開始もその分早く、おそらく太平洋沿岸に横たわった低気圧の雲を避けたのだろう。エアルート上を飛ぶJAL機が確認出来た。

再びベルト着用サインが点灯、雲が近づき軽いタービュランス(揺れ)を感じる。雲の切れ間に房総半島の海岸線が見え、しばらくするともう木更津上空に近づいていた。東京湾を横切り、前方風景が映し出されると羽田空港R/W34Lに近づいていた。

着陸した滑走路にはまだ雨がポツポツ落ちていた。第二ターミナル60番ゲートを後に京急羽田空港駅へと急ぐ。ここで足元に気がつくとブーツを履いてくるつもりが、いつものスニーカーを履いてきてしまった!これまた慌てていたんだな…ここまで気づかなかったのもどうかと思うが…(爆)。
駅へと降りていくと待っていたのは京成線直通の急行。空港線内は各駅停車だ。快特だと早いのに、こんな時に限って快特が来ない(泣)。目下高架化工事中の京急蒲田駅に近づくと第二京浜との踏切があるが、正月に行われた箱根駅伝を思い出す。往路はまだ集団で駆け引きの真っ最中、復路は総合優勝争いとシード権争い、それとも繰り上げスタートになってしまった大学が…といったところか。いつしか雨は上がり、晴れ間が広がってきたぞ。
電車が立会川に停まろうしたら、向かいのホームに停まったはずの羽田空港行き電車がバックしてこちらと同じ方向に進んでいた。おやっ?どうやら向こうはオーバーランしたらしいぞ(笑)。京急は多いなあ。

 ●都内をサクサク

品川で山手線に乗り換え。まずは池袋から。ここから山手線を徐々に南下して新宿へ。ここで少し買物を…とオッシュマンズへ行ってみたらセール中、メンズウェアを探してみるとNikeのフード付きタンクトップが並んでいて、結局イエローのを購入。やっぱり来てみるもんだな(嬉)。
続いて渋谷へ移動。ここまで頑張って取材を進めてきたが、時刻は午後2時近くでもうおナカが空いて限界。なにしろ朝の騒動があってから、機内で飲んだコーヒー以外口にしていなかったからだ。自業自得だけど(爆)。マークシティのつばめグリルでハンバーグ。美味しかった。

渋谷といえば、青ガエルこともと東急デハ5000型電車が車体こそ半分にされたものの、かつて華々しくデビューを飾った東横線渋谷駅に戻ったことは記憶に新しい。「ハチ公」「モアイ像」に続くスポットになったのかな…?

渋谷に戻ってきた青ガエル 検査は「渋谷区」?
渋谷に戻ってきた東急デハ5000 検査表示は「渋谷区」に

この電車は東急を引退後、熊本電鉄で余生を送っていた。最近になり都営三田線を引退した電車と交代して長い活躍にピリオドを打ち、生まれ故郷の東急に戻ってきたものだが、渋谷区の意向もありこの地にやってきたという。車内は渋谷区の神社を紹介するコーナーとなっていたが、思いの他キレイに保たれていて内心ホッとした。「緑の電車のトコで待ってるから」なんて携帯の会話もあるようで、渋谷の新スポットとしての地位を早くも確保したようだ。

おナカもふくれたところで恵比寿へ。ここで取材は終わりせっかくここまで来たので久しぶりにBODY BUTTERへ足を進めてみる。挨拶がてら行ったようなものだったので何も買わずに帰ったが、最近は店に出なくなったのかなT嬢。店が前の場所にあったときにボク達をみつけて目を丸くしていたのを思い出す。

少し陽が陰り肌寒くなってきた。取材が終わったのであとは上野のジュエンへ行くだけ。上野といっても最寄り駅は御徒町だけどね。さっそく6階に上がり物色。ここではPUMAのタンクトップ1枚とAviaのシューズを購入。シューズは欲しかったモデルが25cmまでの展開なので、今までリーボックの25.5cmを愛用していただけに25cmは履いてみないと判らないし…。でも最近のAviaは少し大きめに出来ているようで、サイズはバッチリ!しかも軽い!即決。

 ●そろそろ帰途に

思ったより取材が長引いてここでそろそろタイムアウト。いやまだ少し余裕があり、もしかしたら神保町の書泉グランデも…と思わなくもなかったが、やはり朝の騒動が気に掛かり無理はせず羽田に向かうことにした。
浜松町でモノレールに乗り換えるか、品川で京急に乗り換えるか迷うところだが、結局この日はANA便だったので京急を選択。モノレールも悪くないが、第二ターミナルだと遠回りになるのと、電車に乗った瞬間「金沢に帰るんだ」という、ちょっと残念な気持ちになってしまうのがちょっと…。
京急品川駅のホームでは停まっていた本線快特に乗る。蒲田では先発した羽田空港行きか横浜方面からの羽田空港行きに接続しているのでこのほうが早いのに、なぜか次の都営線からの直通の羽田空港行きを待つ人が多い。
夜の帳が近づいてきた。電車はJR線を一跨ぎして早速トップスピードに。加減速を繰り返すうち、もう蒲田。となりのホームにはちゃんと北総線から直通の羽田空港行きが待っていた。

さて家族におみやげでも…と第二ターミナルをウロウロしているとメンバーさんと遭遇!「くわやまさーん!」。そうこうしているうちにもう一人遭遇!以前羽田に着き京急の電車に乗った途端「くわやまさん!」と言われて驚いたことがあったが、やっぱり世の中狭いなあ。考えてみるとこの時間は小松行きがANA、JAL両社輻輳していて、合わせると1,000人以上も待っているのか…。
ふと携帯を見るとANAからメールが届いていた。座席の変更ということだがどうやら機種が変更になったらしい。そろそろ時間も迫り搭乗口からホールディングルームへ。モニターには機種が「B767-300ERに変更」と表示されていた。予約した席は6Kだったが7Gになっていたので予想は出来たが、ERというコトは国際線機材?しまった〜スーパーシートにすれば…とも思ったものの、ボーディングが始まってレジナンバーを確認するとJA8259で、ノーマルのB767-381だった。しかもこの機体、ボクにとって初めてのB767で、それも新婚旅行で大阪(伊丹)-長崎を飛んだ想い出の機体じゃないか。しかもその時はデリバリーされてたった1ヶ月の真新しい機体だった。

機内は機種変更を受けてほぼ満席。定刻にプッシュバック開始となりR/W34Rエンドに向けてタキシング。幸い渋滞(笑)もなくそのままエアボーン。冬の空気は澄んでいて都内の夜景が眩しいくらい煌いている。やがて短い水平飛行に移る頃には機は雲の上に出たようで、外は真っ暗になってしまった。
雲の切れ間からナイター営業をしているスキー場が時折見えるが、暖冬の今シーズンは上から見ても雪は少ない。この便も機長のアナウンスがあったがJALでは経験があるもののANAでは初めてだ(驚)。スロットルが絞られ、降下開始となる頃になってようやくドリンクサービスが始まった。慌しく飲み干す頃にはベルト着用サインが点灯してファイナルアプローチへ。
夜の便はILSのあるR/W06からの進入が多い小松空港だが、南風なのかR/W24へのVOR/TACアプローチをかけていく。見慣れた景色が流れていくうち前方スクリーンには空港の灯火が映し出された。進入角2.5度はやっぱり浅く感じる。ちょっと右よりの進入だったがクロスバーを通過する頃にうまく修正してタッチダウン。

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小松はまだ小雨が降っていた。朝慌てて猛ダッシュした駐車場にはFitくんが待っていた。さあ次は大阪地区の取材だぞ。

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