□ちょこっと通し〜少しだけだけど 2003.5.18 豊島区内某所

今回の芝居はシーン数が多い。
次から次へと展開していって、したがって、ワン・シーンが短い。あと、音楽合わせが多い。これは、演出のサチがミュージカル科出身のせいだろうか?
だから、シーンごとに稽古を進めていても、役者としては、どのシーンの次にどのシーンが来るのか、通してみるまでいまいちピンとこない。しかも、いざ通そうとしてみても、転換(舞台の装置とか道具の移動)が多いので、なかなか思うようにはいかない。
舞台の流れをスムーズに見せるには、転換の流れのよさは不可欠だ。これがうまくいかないと、見るほうも切れ切れの印象がして、上手くストーリーに乗れない。つまりは、退屈してしまう。
そして、小道具が多い。舞台の上で、ものを作ったり、食べたり。これはなかなか曲者だ。食べている最中のどこで上手く台詞を言うか。計算しながら食べなきゃいけないが、計算してることがばれたらダメ。あくまで自然に。

それらのことを考慮しながら、そろそろシーンをつなげていく。もちろん、最初から完璧にできるわけがない。
ある者は次のシーンがわからず、ウロウロと徘徊をする。ある者は、慌てて次のシーンの小道具を用意する。ある者は、慌てすぎて、台詞が飛んでしまう。
稽古場は、なんだか全体的に慌しい。正直、演技もヘッタクレもなく、ただただストーリーに振り回される。

使う道具は、まだ代用品が多い。冷静に見てみるとそれらはすごくおかしなことになっている場合がある。何の代用品かは言わないが、風呂屋の洗面器を前にして泣く芝居している。稽古場のマットを釘で打ちつけている。
何の代用品か知らないものが見ると、シュールなコントだ。

あさって、初めての通し稽古の予定。もっとてんやわんやな事になるに違いない。


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