大峠

山梨県 大月市
現在 大峠 以北ががけ崩れのため通行不能です

大峠の地図  寒い、というより泥だらけになった今回のツーリング。別に雨中ではなかったが、前日に降っていた雨のせいか、はたまた山肌からしみ出る水のせいか、路面は適度な泥土を含んだウェット状態。水を補給しようとボトルに口を付けた途端、口のなかがジャリジャリ、の状態.......。
 スタート地点は中央道大月インターから10分ほどの真木温泉をやや過ぎたところ。三連休の中日、11月4日であったが、談合坂SA集合が朝7時半であったためか渋滞にもそれほど巻き込まれず、9時前にはツーリング開始、スピーディー!、と思いきや、参加メンバーの一人山納さんが年賀状用の写真撮影に熱中。なかなかスタートになりません。もう二人、中田さんと藤原はスタート直後の坂にもめげず頑張ります。大峠につづく坂道はやや雲が垂れ込め、紅葉も終わった後だったが、適度なわびさびを感じながら水墨画のような世界をハァハァゼイゼイいいながらペダルを踏む。運動のキツサを神様も認めてくれたのか、大峠の手前、林道との分岐を過ぎたころから天気は晴天に。各自写真撮影をしながらピークを目指す。本当に日焼けしそうな天気です。
 道路にクルマが10台ほど止まっていたところが大峠(1560m)。お弁当を広げているハイカーの横を、宇宙人のような格好をして自転車を漕ぐ我々が到着。峠を通る「雁ガ腹摺山」林道の看板を見て、「雲取山に向かう雁が、あたかも腹を摺るようにして通り過ぎる山なのでその名がついた」という”そのまま”の説明におもわず苦笑。しかし!彼方を見てみると雲海に浮かぶ富士山山頂。ここまで登ってきた甲斐があったというものです(林間に見える富士山だったので写真はごめんなさいです)。
 この大峠から先は松林の間を抜ける下り坂。一同防寒具を着込んで、クルマに注意しながらダッシュ。ところが待っていたのが、冒頭の泥だらけ状態。藤原が首から下げていたカメラは泥だらけになり、中田さんの白いブルゾンには茶色のラインが入り、山納さんは濡れた落ち葉にタイヤを取られる。でも下り坂は最高に爽快。葉が落ちかけた木々の間からは、コントラストの強い木漏れ日が差し込み、シャーシャーというウエット路を走るタイヤの音とともにスピード感が増す。
 小金沢渓谷をすぎ、上和田や瀬戸の集落までさがると平坦なコースに。強い日差しの中、自転車はグイグイと加速。途中、懐かしいポストの前で休憩を取った後は、最後の峠越え。トズラ峠に続く坂は薄暗く、寂しさを覚えるほど。でも、カーブごとに不法投棄された自動車パーツに楽しませてもらいながら最後のピークを目指す。日も傾きかけたころ到着したトズラ峠はちょっと寂しい感じ。ススキが揺れ、風が吹き、でも近くではカップルがお弁当を広げていました。
 ここからゴールまでは軽いアップダウンが続く道、という中田さんの言葉とは裏腹に、急勾配が次々現われる。「もっと筋持久力をつけなきゃ!」という山納さんの独り言も耳に残りましたが、ヒルクライムは根性、ダウンヒルは度胸を実感するツーリングでした。 ゴール後に入った真木温泉では、途中すっころんだ擦り傷がしみたなぁ。(レポート:藤原)


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