滝谷と錫杖岳の写真

9/15日、気がついたら大きな滝の下にいた。滝谷の雌滝である。長い年月のせいか、四度目の雌滝の左岸は昔ほどブッシュや立木が無い。本当のルートは右岸から落ち口の下に向かい、バンドをかいして落ち口の上に出るのだが、俺は過去何時も左岸のブッシュ帯から滝と雌滝の中間リッジより取り付き、錆びた残置ハーケンある凹角から草付きに上り、右上する踏み跡をたどり、草付きの非常に悪いルンゼ越えていたが、歳のせいか厳しい。結局、立木等も殆ど無くなっており、今の私では単独で安全に雄滝を越えるのは無理と判断、安全のため懸垂下降し敗退した。今思うと小説のヒロイン「魚津」はあのナーゲル登山靴の時代に草鞋にでも履き替えなければ、単独で雌滝を越える事はできなかったのではないだろうか。時代が変わりビムラム登山靴では俺も単独で登れたが、でもう昔のようにはいかない自分を感じた(-_-;)。帰路、クリヤ谷から昔に登攀した錫杖岳前衛壁の見学等を行い無事帰京した。