もちろん僕の足元には雲海が広がって いる。雲の上を自転車で走っているという、非日常的で不思議な感覚に
僕は酔いし れ、そして興奮した。
山頂から１００ｍ位までは、ゴツゴツとした大きな石（溶岩）が非常に多くて走り づらい。
ブルドーザーが通る道とはいえ、実際に走ってみると思いのほか急勾配であ る。
走り始めのうちはスピードとバランスのコントロールに手間取り、２回も激しく 転倒してしまう。富士山ダウンヒルは思ったよりも危険だ。興奮が少し覚め、緊張感 が出てくる。
8合目の江戸屋付近で、富士吉田口と須走口に道が分かれることになる。富士吉田 口に向かって下ることにするが、このあたりから自転車の運転に慣れてきた。
こう なってくるともうこっちのもので、５合目の佐藤小屋まで一気に走り降りてダウンヒ ルに成功。山頂から５合目までの所要時間は僅か１時間１５分。歩いて下山する場合には標準 タイムで大体３時間弱はかかるので、この数字の上からでもこのダウンヒルがいかに 快感だったか想像してもらえることだろう。
それにしても山頂まで自転車を背負いあげる作業はとてもしんどかった。日頃の運 動不足のせいで体力がすっかり無くなり、途中、貧血で足元がふらついたうえ、８合 目では高山病の症状がでてしまった。
そろそろ体を鍛えなおさなければ…。
＊注意 富士山の自転車ダウンヒルは山開き（７月１日）以後は禁止されています。
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おまけ写真１
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おまけ写真２
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