セクシー&コンフォータブルなカスタマイズド・ビルケンはこうして生まれた。<前編>  

 

      

 

それは、「病院の靴はもう履きたくない」から始まった。

「病院でこしらえる靴はもう履きたくない。私はビルケンシュトックのようなカラフルで 心地いい靴が履きたい!」
 とある夏の日、1人のご婦人が私の店にいらして勢いよくこう訴えました。
靴を見てみればいかにもという黒いマジックバンドの靴

 

 「あー、何とかしてあげたい。」  
 実は、こんな声はウチのような靴屋をやっていると、さほど珍しい事ではないのです。


 そんなダイレクトな会話の一部始終を店の隅でひっそりと聞いていたセクシーな紳士、正に今回の企画の

 仕掛け人でもある『LEON』編集部の干場氏は、おもむろにこう切り出しました。


 「じゃあ、こんなビルケンもカスタムできちゃったりしますか?」  

 「どんな感じですか?」
 「細くて薄くて、こんな感じでそり上がった長い鼻なんかはどうですか?」

「???」

始まりはこんな問答でした。


気が付けば一枚の紙を前に、男2人がアイコンタクトさながらに線を引っ張り合うことに。

 「そうそう、こんな感じ.......  


エスキースを描きながら話が盛り上がれば盛り上がるほど、詰めれば詰めるほど

 「これは、木型を自分で作らなければ、無理だな。。。」という現実的な問題に直面 。
取り合えず‘干場ワールド’から、自ら下界に降りてきました。

 「サンプル出来たら連絡下さい!.

 
 
そんなこんなでそのご婦人の履けるようなビルケンシュトックと、干場氏の『長い鼻のビルケン』作りに携わることに。

 どんなものができるのやら。まずはアッパーの革選びだな......


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【後編:〜お客様用に加工したスペシャルなビルケン & 木型作りとファーストサンプル】は近日アップします。
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