その日起こった重要(かもしれない)出来事をメモしておくコーナー 2002.11. |
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25 (Mon) 『 キツネの一家、安住の地は守られるか 大阪の社宅敷地 大阪府吹田市にある大手生命保険会社の社宅の敷地に、8年ほど前から野生のキツネがすみ着いている。敷地内の雑木林で繁殖を重ねてきたが、社宅は今年3月に閉鎖され、開発される見通しになった。 キツネは府内では準絶滅危惧種。「珍しい都市部での人間との共生関係を守れないか」。キツネを見守る人たちが生保会社と話し合っている。 社宅はJR千里丘駅から西へ約1キロの吹田市の住宅街にある。起伏がある9ヘクタール(甲子園球場2個分)の広い丘陵地に集合住宅7棟が点在し、敷地の多くを雑木林が占める。閉鎖され、いまは無人だ。 近くの住民の間で94年ごろ「キツネがいる」といううわさが広まり、その後、住民が写真に収めた。早朝に散歩する人たちがちくわなどを与えるようになると、少しずつ人に慣れ、最近は数メートルまで近づくこともある。 近くの中学校の教諭・高畠さんによると、いま家族とみられる5、6匹がすみ着いている。畜産草地研究所の塚田研究員によると、キツネが都市部に出没するのは本州では珍しい。「小さいころから人との接触に慣れた社宅生まれのキツネは、人が巣に近づかない環境とえささえあれば、街中でずっと暮らしていくだろう」と話す。野生動物に寛容なロンドンでは、民家の庭を巣にして暮らすキツネが多数いるという。 今年に入って、森や木立がある吹田市内の2カ所の公園でキツネが目撃された。社宅の家族の一員が、緑地帯を伝って生息範囲を広げているらしい。 環境問題に取り組む団体でつくる「すいた市民環境会議」などは、生保会社に、キツネの生息調査や生息環境の保全を要請した。生保会社は、社宅の敷地は保険契約者の財産であるため、できる限り有利な方法で処分したいとしながら、「生息調査を含めてできる範囲で協力する」と話している(朝日新聞) 』
23 (Sat) 『 メコン川にすむ大ナマズが生存の危機にさらされている。中国が貨物船の航路を整備するため、川底の岩場を次々と爆破しているからだ。産卵地がなくなる、と住民や環境団体は訴えている。 体長2メートル、300キロにも育つ大ナマズは、メコン中流に生息しているが、数が減り、国際自然保護連合は「絶滅が危惧される種」に指定した。 メコン川は中国から物資を運ぶ要路。中国は輸送力増強のため、4月からタイ、ラオス、ミャンマーと共同で150トン級の貨物船が通れる水路工事を開始。浅瀬の岩礁をダイナマイトで破壊しているという。メコン流域開発計画の一環で、工費約6億7000万円は中国が負担する。自然環境への配慮は乏しく、メコン大ナマズは中国などが作成した環境影響報告書には「生息している」とあるだけで、分布や産卵地への影響には触れられていない。 バンコクで開かれた抗議集会で、タイなどの環境団体は、「生態系の調査や漁民への配慮がないまま工事を強行しようとしている」と再検討を求めた(朝日新聞) 』 大ナマズ・・。頑張れ。 そういえば小学生の低学年の頃は、学校の近くにナマズが住んでいた。水たまりみたいな沼地で、ほんとに野生のナマズだった。 いつしかその辺り一帯は畑になり、やがて家が建ち始めた。ナマズはいなくなった。僕は高校生になって反対方向の学校に行くようになり、そのうち地元を出て、東京で暮らし始めた。 時々、あの時のナマズのことを考える。彼らはどこへ行ってしまったのだろう。その郷愁は、もちろん僕ら自身が忘れてしまった大事な何かへの想いでもある。
20 (Wed) 午前5時20分ごろ、北海道旭川市のセイコーマート豊岡四条店に刃物を持った男が押し入り、女性店員(34)に「金を出して。静かにして」と脅した。しかし店員が「やめなさい」と一喝すると、男は何も取らずに走って逃げた。旭川東署が強盗未遂事件として男の行方を追っている。 調べでは、男は女性店員を脅した後、自分でレジを操作して開けようとしたが、ボタンが分からなくて開かなくなり、女性店員に「開かなくなったでしょ。だからだめよ。やめなさい」と言われ、すごすごと出ていったという。 男は40歳くらい、身長170センチ前後で小太り。マスクとサングラスで顔を隠していた(サンスポ) 』 今時こんな人がいるんですね。いや犯人じゃなくて、店員の方ね。しかもこのセリフ。「開かなくなったでしょ。だからだめよ。やめなさい」ドラマ以上にドラマチックです。
19 (Tue) 『 神戸市内の女性看護師宅に忍び込み、預金通帳や印鑑、衣類を盗んだとして、兵庫署は大阪市中央区の無職容疑者(20)を窃盗容疑で逮捕した 』 とここまでは、よくある(あっちゃ困るけど)話。で、続き。 『 金を引き出そうと、女性看護師のセーターやスカートを着て女装し、銀行を訪れたが、行員に見破られた 』 とここまで来て、だいぶ間抜けな奴なのか、と思いつつその続き。 『 容疑者は18日午後8時ごろ、神戸市兵庫区のマンション1階、女性看護師の留守宅にベランダから侵入。収納ボックスなどから通帳と印鑑、スカートやセーター、帽子を盗んだ疑い。 容疑者は盗んだ衣類や、以前から持っていたセミロングのかつらを着け、つけまつげや口紅で化粧して、19日午後3時ごろ、同区内の銀行窓口を訪れたが、声の太さを不審に思った女性行員が同署に通報。駆けつけた署員に逮捕された 』 むむっ、まさか、の展開にその結末は。 『 容疑者は身長約1メートル70の細身で、応対した女性行員は、「話をするまでは、てっきり女性と思っていた」と驚いている。同容疑者は、「ブランド品の購入などで借金がかさんでいた。女装が趣味でばれないと思った」などと供述している(以上、読売新聞) 』 うーむ・・。別に女装が悪いとは思わんが、自分の中の異性に気づいてそうするわけだよね。それが盗みの方にいくってのは、やっぱどこかずれてるんじゃないの、そもそもの前に。
18 (Mon) 『 福井県警敦賀署は、架空の借金を整理すると持ちかけ、知人の女性から現金約600万円をだまし取ったとして、詐欺の疑いで奈良県警郡山署が指名手配していた住所不定、無職容疑者(34)を逮捕した。調べでは、容疑者は昨年10月から今年1月にかけて、奈良県橿原市の女性宅などで女性が知らないうちに消費者金融や暴力団から借金をしたり、借金の保証人になっていると思い込ませ、計約600万円をだまし取った疑い。 容疑者が18日午前、妻と子供3人を連れて敦賀市役所に現れ、「妻子を施設で保護してほしい」と相談。所持金が2円しかないため、職員が不審に思い、敦賀署に届け、今年10月末に指名手配されたことが分かった。車に乗って各地を転々としていたらしい(サンスポ) 』 もうまったく同情の余地もなく、ほんとに情けない奴です。そんなんだったら人を騙すなっての。 そしてだからこそ、そのどうしようもなさには、正義などどこにも行き場所がありません。
17 (Sun) 『 どこかぎこちない「平和」の2文字が、戦争の気配に緊張するイラクの首都バグダッドに並んだ。 11月2日まで1週間、アラブ諸国の企業などが児童書や文房具を紹介する「国際子ども祭」が開かれた際、「日本国際ボランティアセンター」の佐藤真紀さんから原爆の悲劇を聞いたイラクの子どもたちが、平和への願いをこめて書いた。 佐藤さんは中東担当としてパレスチナの子たちの平和教育に取り組んできた。今回は大量破壊兵器の恐ろしさを知ってもらおうと、バグダッド中心部の児童館で、「折り鶴を千羽折れば治る」と折り続けながら原爆症で亡くなり、広島の「原爆の子の像」のモデルになった佐々木禎子さんのことを子どもたちに話した。 話を聞いた子どもたちは、佐藤さんが用意した毛筆と黒インクを使って一生懸命、初めて2文字の漢字を書いた。横に「Peace」「NO WAR」と英語で書き添えた子もいた。1日に30人ほどが訪れ、禎子さんの物語を絵に描いたり、鶴を折ったりもした。 「医師になる」「技術者」と将来の夢を語る子が多かったという。一方で、町には物ごいをする子も目についた。 「被爆国の国民として武力に頼らずに、大量破壊兵器をなくすことの大切さを知ってもらいたいと思った。子どもたちには伝わったと思う。イラクも米国も、このメッセージを受け止めて欲しい」 佐藤さんは22日午後7時から東京都豊島区の「ECOとしま」で現地の様子を報告する(朝日新聞) 』
16 (Sat) 『 バルト3国の1つリトアニアで、初めての「ミス刑務所」を選ぶコンテストが行われ、4年の刑期をあと2年ほど残すクリスティナさんが栄冠を射止めた。このコンテストは首都ビリニュスの北140キロにある都市パネフジズの女性刑務所で行われたもので、予選を通過した19-31歳の女性囚人8人の中から選ばれた。 クリスティナさんは、「まだ信じられません。夢のようです。これで私の人生がよくなることを望んでいます」と喜んだ。 コンテストの模様は15日夜民間テレビから放映される予定だが、主催者側はクリスティナさんをはじめ参加者がどのような罪で服役しているかについては、マスメディアからの執ような問い合わせにもかかわらず厳しいかん口令を敷いている。 コンテストでは同国の有名なデザイナーがデザインしたフォーマルドレスおよびウエディングガウン姿でエレガンスを競ったほか、ビキニ姿での審査もあった。コンテストには96人の女性囚人も観覧し、最初は少し硬い表情だったが、次第にリラックスし、歌を歌ったり、立ち上がって手を振ったりしていた。 優勝賞金は4000リタス(約14万円)だが、クリスティナさんが手にするのは出所する時になる。 主催者側はこの企画をもっと拡大することを考えており、「ミス欧州刑務所」の提案も出ていると述べている(時事通信社) 』 なんとなく刑務所にありがちな暗く陰鬱とした印象が残らないのは、これがリトアニアという異国の出来事だからでしょうか。マスメディアからの執ような問い合わせにもかかわらず厳しいかん口令を敷いている、というのもいいですね。 でもまあやっぱり、場所柄、すごく重みのあるこの言葉に尽きるでしょう。 「夢のようです。これで私の人生がよくなることを望んでいます」
15 (Fri) 『 ロマンあふれる壮大な説、考古ファン魅了した江上さん 日本考古学界の最長老、江上波夫さんが11日、96歳で亡くなった。ユーラシア大陸をまたにかけたスケールの大きい研究は最晩年まで、やむことがなかった。 江上さんが一般の歴史・考古学ファンの心をつかんだのは、ロマンあふれる「騎馬民族征服王朝説」だった。日本の古代国家の起源を東北アジアの騎馬民族に求めた壮大な説は、戦争の痛手から立ち上がろうとする国民に希望を与え、熱狂的に支持を受けた。学界にも大きな論争を巻き起こしたが、定説には至らなかった。 こうした評価にもかかわらず、発表後50年以上たっても、一般に人気がある学説として生き続けた。これを問題視した考古学者の故佐原真氏に対論を挑まれたこともあった。今や、騎馬民族説は“昭和の伝説”となったが、学者としての真価はむしろ、わが国の考古学に海外調査への道を開いたという点にある。 1956年、東大イラン・イラク遺跡調査団長としてたずさわった北メソポタミアのテル・サラサートの原始農村遺跡発掘をはじめ、戦前、戦後を通じてユーラシア大陸全域を舞台に調査の実績は二十数回。その経験を生かし、1990年から4年間、チンギス・ハーンの陵墓を探索するモンゴルでの調査を指揮した。 江上さんは「考古学はフィールドワークが基本」を持論とし、作業服に登山帽という姿で、湿地や川をものともせずに歩き、夕食には並外れた食欲を見せた。 現場で質問をすると、草原に座り込み、群がるハエも気にせず延々と説明を続ける。騎馬民族説もこのようなあふれんばかりの学問的情熱によるものだった。 足跡を残した国々での人気も高く、その並はずれた情熱に北朝鮮の故金日成主席や、リビアのカダフィ大佐も魅了されたという逸話がある。型破りの生き方を貫いた江上さんの学問のための健康の秘けつは、「管理職にならない」だった(読売新聞) 』
10 (Sun) 『 オリックスは9日、1軍打撃コーチにロッテ、ヤクルトなどで活躍したレオン・リー氏(49)が就任すると発表した。グリーンスタジアム神戸で会見した同氏は、「日本を愛しているので、コーチの話をもらった時はうれしかった。誰よりも早くグラウンドに来て、最後に帰るつもりでチームを強くしたい」と語った。 今季最下位に終わったオリックスは来季、外国人野手3人体制で臨む予定。リー氏に外国人選手を中心にした打線の強化を期待している。 リー氏は「レオン」の登録名で1978年から10年間日本球界に在籍。通算打率3割8厘、268本塁打の成績で、80、86年にベストナインに選ばれた 』 さて、べつにコーチ就任をお知らせしようとして、この話題を選んだのではありません。このレオンという人は、成績を見てもらえば分るように、すごい結果を残しているのです。本来なら、すごく評価されるべき人なのです。 にもかかわらず、不当な扱いを受け、好成績を残しながら解雇続き、という不運を味わったのです。一説には、鈍足がネックになったからだとも、チーム低迷の責任を一人で取らされたからだとも言われています。いずれにしても、外国人選手に対して厳しい日本球団の体質が見られます。 しかしそれでも彼は文句も言わず、黙々と仕事をこなし続け、ヒットを量産し続けたのです。そんな苦労人の活躍を、願ってやみません。
8 (Fri) 『 学費が払えずに私立高校を退学した生徒が、この半年間で全国に少なくとも127人いたと、全国私立学校教職員組合連合が独自の調査で指摘した。9月末現在で学費を滞納している生徒は3175人だったという。 退学や滞納の理由として、同連合は不況によるリストラや自営業の不振などを挙げている。父親の死亡を理由とするものも7人いたという(朝日新聞) 』 なんかこういう話ってすごく切なくなるのだった。それはこれがあまり遠い話ではなく、身近で十分起こりうる話であり、社会環境の問題点が、学校時代という数少ない自由(のようなもの)でいられる時間さえ手放さなくてはならなくなった子の悲しさと、ある時シンクロする。
『 警視庁月島署は、郵便受けにピンクチラシを投かんしたとして、東京都迷惑防止条例違反の現行犯で東京都台東区の無職の男(41)を逮捕した。条例改正で10月1日から、わいせつな写真や文言などを掲載したピンクチラシを張ったり郵便受けに投かんしたりする行為も摘発できるようになった。投かんの摘発は初めて。 調べでは男は、10月29日午後9時ごろ、東京都中央区勝どきのマンション1階の郵便受けに、性風俗店を宣伝するピンクチラシを投かんした疑い。チラシ1000枚以上を持っていたという(サンスポ) 』 っていうかさ、誰を捕まえてんだよ。こういうのをさ、木を見て林を見ずって言うんだよな。こういうことだからさ、信用されないんだよ。分ってるのかな(って、分ってないからやるんだろうけど・・)。
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