遥かな時代の階段を | |||
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これ以上のタイトルなんか思い浮かばない。キャスティングも最高。最後はほんと泣いたよ、「遥かな時代の階段を」。 第一弾「我が人生最悪の時」もすごく良くて、観たのは7年くらい前だけど、あれから意味もなく黄金町を歩いたりした。いつかはと思いながら、気分悪い時に観 たくなんかなかったので、ここまで時間が経ってしまった。 でも、ちょうどよかったかもしれない。その間、自分も変わったから。
夕方、東横線に乗って 反町で降り、ポートサイドを通って中央市場の方へ港を歩いた。 それで初めて気づいたんだけど、いつの間にか高層マンションが沢山建っていた。駅から少し離れた市場の辺の古く色褪せた長屋から、対岸には立派で綺麗な光を放つ高層建築が対比のように並んでいた。数年前にみなとみらいが出来、その高層建物が当たり前のようになって、それから横浜も変 わっていく。 でもきっと濱マイクは、今日も日劇の上の事務所で革ジャンを着こみ、古い形式の車で事件を追いかけ、優しい妹のことを気遣いながら、あの素敵な仲間たちと、時間の混沌とした横浜を歩き続けているだろう。 何かは別のものに変わり、しかし同じであり続けるものもある。それはこの何年間かでつくづく思った。きっとその連鎖 は、ずっと変わらないに違いない。 |
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