きままに的生活
日々思うこと、いろいろを思いつくまま・・・

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112 2001.2.28 オット発熱


とうとう、オットも風邪にやられた。

子供たちから私まで巻き込んで、しばらく息を潜めていた流行の「胃腸にくる風邪」のようだった。とは言っても、まわりにはこの風邪に罹っている人が沢山いるから、潜んでいたというほどではないか・・・。

私はその時、書店である高価な本を片手に買うかどうか迷っている最中だった。困ったことにパソコン関係の書籍というのはどれもかなり根が張るものばかり。バージョンアップがめまぐるしい昨今、それは出版部数が多い方ではないだろうから、ここで買わねばもう再会は望めないかも知れないと、刹那的な考えが頭をよぎる。

しかし、高い。1000円代の書籍なら妥当、もしくはパソコン関係にしてはお買い得!と思うのだが、3000円を超えるとさすがに「運命的衝動買い論者」の私もちょっと考えるようになった。

今まで、どれだけ書籍との出会いをしてきたことか。で、結果はあふれかえる書籍の山。反省せねば。モトを取るほど読み倒しているか? これを読む前に、家にまだまだ読まねばならぬ途中放棄の本があるでのはないか? そして何より、現在家で留守番役の本たちも、最初はこう思い込んで買ってしまったのではなかったか? 「コレ! もう、この本でなくちゃ絶対ダメ!」

あ、オットの風邪のことを書こうとしていたのだった。

そういった葛藤を秘かに書棚の前で繰り広げていたとき、ケータイが鳴った。着信表示を確認するとオットである。昨夜から調子が良くないと言っていた彼は観念して今朝は保険証を持って出社した。

営業という仕事柄、時間に都合のつくオットは合間をぬって病院へ行ったらしい。どんなに発熱していても「自分がいなければシゴトが滞る」という信念のヒトで(真偽のほどは定かでないが)本当に這ってでも会社に行く性格だ。

「どこにいるの・・・」
ケータイからのオットの声は心なしか弱々しげ。
「○○書店・・・」
週末の買い出しのときでさえ、書店をのぞく私には「また本屋にいる」という引け目がちょっとある。
「ポカリ買ってきて・・・」
「ハイハイ、すぐ帰るから」

あまりの辛さに会社を抜けて来たオットは、ひとりフトンを敷いて枕元にケータイを置き、寝込んでいた。午前中のことは頼んできたのだという。少し休んで、また午後から出るらしい。休めばいいのに〜〜。

「熱は? どのくらい?」
「37度3分も・・・」
「え? さんじゅう・・・そ、そう。ね、熱あるね〜」

寝込むほどの本人が一番つらいのだ。体温計の数字が全てではないのだ、現実は。私はそう思うことにした。胃腸をやられると、とにかく体力がなくなってへろへろになってしまうのは自分も経験したばかり。とにかく体が弱っているのだろう。

オットは早めに午後の仕事を切り上げ、帰宅後食事するとすぐに寝てしまった。とにかく体を休めるのが一番。おかげで、翌朝はどうにか元気を取り戻したように笑顔も見られた。もちろん、会社は休まない。

朝6時、起きてきて体温を計るオット。
「何度〜?」
「・・・昨日から熱が下がらないんだ。37度3分・・・」

い、一体アンタの平熱は何度なんだぁ〜! と叫び出したいのを必死に押さえ「この風邪はいつまでも微熱が続いて、いつの間にか熱があることに慣れてしまったりするんだよ」と、ため息つきながら体温計を見つめる彼に、つとめて押さえて言ってやった・・・。

私ってやさしくない? 37度台は微熱であって「熱がある」って38度近くなってから、とずっと思い続けてきたけれど。

人それぞれの体質やそのときの体調によって体温の感じ方は確かに違ってくるだろう。平熱が36度までいかない人の場合なら、37度は立派に高熱である。

しかし、オットは決して平熱35度台の低体温体質ではない。若かかりし頃は40度近い熱を押しても仕事していた彼を知っているだけに「このくらいで〜?」と思ってしまう。やっぱり、トシなのかなぁ。いやいや、ちょっとはカワイイところがあるのね、っと受け取らねば。

とにかく早く落ち着いたようでヨカッタヨカッタ、ということにしておこう。
 

111 2001.1.29 iモードな父親


東京に住む父親が、やっとケータイを変えた。父は仕事の必要から、我が一族で一番先にケータイを使用し始めた。何かにつけ新しモノ好きな性格でもあって、子供の頃の我が家には分不相応な家電製品がかなりあったように記憶している。私はずっとケータイを持たずにいたので、電源の入れ方さえも分からず、それどころか家庭用電話の子機でさえ使い慣れずに親機の前に陣取って長電話していたというヒトで、すっかり世間から遅れを取っていた、ホントについこの間まで。

私のような時代遅れ派でも、こうやってパソコンを使うようになったり、仕事用にとFAX付電話を入れたり、運転中の予期せぬ事態のためにケータイを持つようになったりすると、それなりにはどうにか使えるようになるものである。

私と妹は同じケータイ会社の、偶然だが同じ機種の電話機を持っていることもあって、気軽にピッピピッピとメールのやり取りをしている。これも最初に始めたのは妹であって、私はそんな機能があることさえ知らなかったのだが、おかげで長距離長電話の回数も減った。

新旧交代の激しい昨今、最先端だったはずの父のケータイは今や珍が付きそうな旧バージョンとなり、私達の使うメールが出来て着信音もバラエティに富む機種が当たり前になってきてしまった。父はそれを横目で見ながら、ずっと機種変更の機会をうかがっていたようだ。

そしてこの新年に、念願の新機種を手にした。光り輝く二つ折りのコンパクトなボディ、大きな液晶画面は総天然色、着メロの音色もオルゴールのような美しい響き。父は一挙に最先端へと躍り出たのであった。

私達姉妹も「へぇ〜、これがiモードっていうヤツなの?」と興味津々である。「これでお父さんにもメールしてあげられるねぇ」FAXが嬉しくてガンガン送り付けてきて孫に返事を強要していた経歴を持つ父。遂にメールが出来ると、それはそれは嬉しかったんだと思う。

私が実家にいる間に新しいケータイの操作を父に教えることになった。よく誤解されるのだが、パソコンで仕事している、なんて言うと、まるでそういった機械関係のエキスパートのごとく思い込まれ「とにかくアイツならわかるだろう」とアテにされる。嬉しいのだが、大きな誤解だ。

私の使ってきたケータイ(とは言ってるけど性格にはピッチだね(^0^;;)とは全く異なった機能に頭の中はどこまでも続く雪景色。結局、iモード用の解説書を書店で購入し、私自身が猛勉強するハメになろうとは。

知らなかったのが「パケット通信」なんて言葉。私のケータイもMacでのネットも、全て時間制の電話料金から成り立っているけれど、父の新機種は字数によって金額が決まるんだそうな。質問したケータイ売場のオネエサン、その日は休暇中の担当者に電話しながら「そんなのパケットだからカンケーねえだろ、ってカンジですよねぇ」だなんて、本人の目の前でガハガハ笑いながらバカにしてくれた。私、すっごく気分悪かったのである! でもそんなことでエネルギー使うのも大人げない。教育した上司、もしくは親がいけなかったのだ、彼女は可哀相な犠牲者なのだと思い込むようにした。丸くなったね、私も。

とにかく、いくつかの謎や疑問も晴れ、滞在期間時間切れということもあって私は父の教育係から解放された。しかし、マメにメールを入れることだけは忘れないように。

実は、父のケータイに一方的にメールを入れるだけでいいんじゃないか、それで充分であると妹も私も思っていた。しかし、ちょこっと教えたレスの書き方から、父がメールをよこすようになったのだ。始めは漢字変換さえ適当で大爆笑モノだったのだが、だんだんカタチになってきている。近くに住む妹が、たまに寄って操作を教えているせいもあって、今ではかなりモノになっている。

困るのは、行き詰まると私に電話してきて「この後どうするのか」と質問されること。私だって、本を片手にやっとだったのだ。本体もなく、聞かれてもさっぱりわからない。ホントに「誰でも気軽にiモード」という狙いなら、もっとわかりやすく使用説明書を作って欲しいモンだと切に願う。
 

110 2001.1.15 鬼のカクラン?


すっかり風邪にやられてしまった。次男妊娠中に風邪をこじらせて死ぬ思いをしたり、授乳期に里帰りして1週間も熱が下がらず寝込んでからというもの、私は常に早めに薬を飲むようにしていた。おかげでノドが痛い、頭が重いといった症状のうちにくい止めてきたのだが、今回ばかりはその作戦も功を制さずと言ったところか。

思い当たることは色々あった。厳寒の真冬日の気温の中、出掛けたいつもの大型スーパーがやけに寒かったこと。普通、お店の中に入るとホッとする暖かさのはずなのに、この日は暖房が壊れていたのか経営者がケチったのか、まるで外にいるような冷え込みで、店内でさえジャケットの前をしっかりと押さえながら買い物する始末。私はここで、ほぼ1週間分の食料をまとめ買いするのだが、その分時間もかかり、小一時間は店内にいたことになるだろうか。

そしてその晩。フリーというのはただでさえ時間が不規則になりがちだが、出来るだけ家族だんらんの場にまでは仕事を持ち込まない、みんながテレビ見てゲラゲラやってるのに自分だけ仕事をするのは御免だ!という信念を曲げて、どうしてもやらなければならない仕事があった。我が家の夜更かし王であるオットまでもが「悪いけど寝るよ」と引き上げてからもそれは続いていた。夜は更け、私の風呂あがりの体はすっかり冷え切ってしまっていた。

翌日は朝から雲行きがあやしく、ちらついていた雪がとうとう吹雪始めた。2時半頃、次男のスイミングに行かなくてはと一応化粧はしたのだが、ノドがものすごく痛いし頭痛もする。熱を計ってみると、あちゃ〜、という感じで途端に力が抜けていった。

昨日、雪用のワイパーを購入し、オットに取り付けてもらい、それを試すチャンスだったのに・・・と強がってみても始まらない。スイミングに行けば帰りは夜道だ。日が暮れると道は凍り始める。そんな中、具合の悪い状態で運転するのは想像するだけで恐ろしいものがあった。

結局この日は家でゴロゴロしていた。いつもの薬が効かない。オットは電話で「医者に行って来い」と言うけれど、こんな状態で病院まで運転する気力なんてない。

幸い、食欲はあった。ナゼか無性に野菜を沢山入れたスープが食べたくなって夕食用に作ることにした。

■思いつきの野菜スープ 4人分
・材料 家にある野菜何でも(白菜、キャベツ、シイタケ、ニンジンとホウレンソウで色合いよく。ニンニクありったけ) チキンコンソメ2個 水800cc 塩、コショウ、酒
1. とにかく野菜をスープで煮込むだけ。ポイントは、薄味にして片栗粉でほ んの少しとろみをつけること。
2. 食べる直前に白ごまを振る。私はさらに七味唐辛子をたっぷりと。逆療法 のようだが、ノドがカァーっとして気持ちよい。

「わぁー、このスープ、とろっとしてる」と子供達も喜んで食べた。スライスしたニンニクがたっぷり入っていたのだが、煮てあったので気にならなかったようだ。

さて、このスープの効き目はいかに。とにかく、病院のお世話にはなりたくない! せっかく掘り起こした愛車がまた雪だるまにならないうちにどこかへ出掛けたい! こうなったら、気力で復活するしかないかも知れない。