きままに的生活
日々思うこと、いろいろを思いつくまま・・・

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98 2000.5.15 りんご病〜?

 次男がりんご病になった。
 これは何でも風邪の一種だそうで、最初、熱でもあるように顔が赤くなり、半日もすると顔の赤みはじんましんのようなブツブツで構成されていたことが判明する。

 最初、「じんましんかなぁ。風邪もひいていたし、そういえば昨日は鯖を食べさせたし。もう、うつりそうな病気はみんな予防接種すんでるよねー」

 昔なら、罹って免疫をもらったような、はしかやおたふく風邪、風疹などのおなじみの伝染病も、今では赤ちゃん時代にしっかり予防接種で対応してしまうのだ。
 それなのに、インフルエンザのような死に至る危険のある病気の予防接種は任意だなんて、ちょっとおかしいような気もするのだが・・・。

 話は戻って、すっかりじんましんだと思い込んでいた私は、次男と皮膚科に行って薬をもらってきた。しかし、何だか違うような・・・。念のため、風邪もひいていることだし、と小児科にも寄ることにした。

 受付に診察券を出したとたん、「ジナン君、顔!」と受付のおネエさんに言われ、奥から看護婦さんがパタパタと出てきた。
「ジナン君、小学生だっけ」「ハイ」「りんご病かもしれないわね。今、小学校で流行っているのよ」ささっと私と次男は奥の隔離室へ案内され、そこで診察の番を待った。

 看護婦さんの体験談では、大人でもりんご病に罹るのだという。子供よりも症状が重く、顔はおてもやんのように真っ赤になり、熱っぽくて全身がだるく、節々が切ないほど痛むそうだ。「和式トイレにしゃがむのも切なかった」と看護婦さんは真剣に話してくれた。

 子供の場合は、発疹意外はどうということなく、咳などの症状がなければ薬もいらないのだそうだ。段々、両腕やもものあたりに発疹が広がるが、2〜3日も休めば赤みがあっても学校へ行って良いのだという。だったら、なぜ出席停止の必要がある伝染病なのだろう? またもや疑問に思うワタシ。

 この前、やっと連休が終わったばかりでホッとしていたというのに、今度は出席停止とは〜。仕方ないけど、私や長男にはうつらないで欲しいと願う。
 出停明けの月曜日は、全校一斉に「菜の花ピクニック」で近くの菜の花畑にお弁当を持って出掛けるのを二人とも楽しみにしていたし、その次の日曜日は大運動会で、5年生になった長男は憧れの応援団にやっと入れて練習に励んでいる。6月早々には野外活動で、2泊3日のキャンプもあるし、とにかく春から夏にかけて、北国は行事が山のようなのだ。

 そしてそして、何より待ち遠しかったお友達との久しぶりの飲み会が金曜日にあるのだ!
 子供は症状が軽くて元気でも、りんご病になった大人は飲み会には行けないだろうなぁ。
 3年前に子供会役員をやった仲間で、3カ月に1回くらい、近所の寿司屋さんで飲み会をしようね、と約束してから、みんなこの日を楽しみにしているのだ。
 ここしばらくは卒園や入学で忙しく、なかなか連絡も取れずにいたのだが、やっと決まったのがこの日なのである。絶対行かなくては! しかも、幹事は私なのである。

 で、どうにか無事、金曜日の飲み会を楽しみ、月曜日、二人は嬉しそうにリュックにお弁当を入れて学校へ行った。ハハも嬉しい〜〜。

 このまま我が家からりんご病の菌がいなくなりますようにーーー!

97 2000.5.5 岩魚にかまれた!

 GWはいつものようにオットの実家へ。
 まあ、GWに限らず、1泊以上出来るお休みの日にはだいたいここに来ることになっている、というのが数ある我が家の暗黙の了解事項のうちのひとつ。

 とにかく、やんちゃ盛りの子供たちを連れて来るにはもってこいの場所なのだ。
 あたりは山、家の目の前には川が流れ、橋の上からいつでも釣り糸をたれることが出来る。近所のオジサンたちも、ヒマつぶしに竿を持ってきたりするようなのだが、なぜか彼らにはあまり釣れず、「釣れてる〜?」とひやかし半分に声をかけられること、多し。
 しかし我が家のオトコどもは結構よく釣れているようで、オジサンたちはバケツをのぞき込んでギョッと驚いたりしているのだ(失礼〜(^0^;;)。

 この前来たとき、ぼんやりと窓から外を見ていた私は恐ろしいものを発見してしまった。実家のまわり中、実は杉の木でいっぱいだったのである!
 よくテレビや写真で見る、黄色い花粉をたっぷりつけて重たそうにぶらさがっている、思い出してもハナがムズムズしてきそうな物体が、枝のそこかしこにあるではないか〜〜!
 高校生の頃からの、筋金入りの花粉症の私にとって、これほど恐ろしいものはない。
 その日は雨模様で花粉は飛んでいなかったが、出来るだけ外に出るのはやめようと、心に決めたのであった。

 あれから1週間。まだ花粉とおぼしきヤマブキ色のモノはあったのだが、あまりにお天気が良くて気持ち良かったので、この日はオットと子供たちの釣り&山菜採りに同行することにした。

 朝食の後片づけをして掃除機をかけてしまえば、このだだっ広い家にぽつんといても寂しいだけ・・・持ってきた本は、昨日読み終わってしまったし(小雨模様の昨日、おじいちゃんとオットは山の畑へ種やら苗やら植えに行って半日いなかった。農家ではないが、野菜作りはおじいちゃんの生き甲斐のようなものなのだ)、とにかくヒマだったので。あ、こんなこと書いてると「ガラス磨きくらいしてね」とお義姉さんに言われそうだ・・・。

 さて、今日のポイントは少し山の中に入ったところ。小さな滝つぼのような場所で、長男が釣り糸をたれる。次男はおそろいで買ってもらったせっかくの釣り竿も使わず、まだ釣りには興味がないようでオットともっと奥まった場所に山菜採りに行ってしまった。

 私は山歩きは苦手でとんだ足手まといになってしまうので、長男の釣りの見張り役を決め込む。
 実は昨日、一人で釣りに出た長男は針を木の枝に引っかけて、それを取ろうとして川に降り、長靴の中までびっしょり水浸しで帰ってきた。川はここ数日の雨で水かさを増し、流れも急で、その話を聞いて何だかものすごく心配になってしまっていたせいもある。もし流されでもしたら・・・。「大人と一緒じゃなきゃ、釣りに来ちゃダメ!」と言い渡したばかりだったというわけだ。

「それじゃあね〜」と二手に分かれてすぐに、長男は早速、岩魚を釣り上げた。これが結構大きくて、バケツの直径いっぱいいっぱい、約20センチ(記憶は定かでないが・・・)と立派なものだった。

「釣れた、釣れた〜!」「すっご〜い!」歓喜の声も束の間、岩魚はしっかりと針をノドの奥深く刺してしまっているではないか。

「針、取らなきゃ」「ボク、取れない」「ええ〜っ、じゃあ、新しい針は?」「お父さんが持ってる」「・・・・・・」

 これでは、せっかくの釣りも始まったばかりで終わりではないか?
 私は決意して岩魚の針取りにチャレンジした。もちろん、やったことなどない。

「お母さん、取れるの?」「取る! じゃないと、次が釣れないでしょ。サカナの口、しっかり開けてて!」「ぬるぬるして、つかみにくいよぉ」「ああっ! もう、しっかり押さえていないと、針取れないじゃない〜! もお〜」

 かなり深くまで、ざっくり刺さった針は、とても片手で口をこじ開けて、もう一方で取るなんて私には無理。しかし、頼みの長男も、すぐに手を離してしまって岩魚の口はすぐ閉じてしまう。何回も繰り返し、いっそ刺さった部分をぶっちぎってしまおうか?と乱暴なことを考えたりしながらも、どうにか針を外すことが出来た。

 可哀相に、むりやり口を開けられて引っ張られて、岩魚の口の中は血がにじんでいた。
 私の指も、岩魚にかまれて無数の切り傷。夢中になっていたので気づかなかった。

 結局、その日の釣果は最初の1匹だけだった。
 台所で昼御飯の支度をしながら「あれ? 岩魚は?」と入ってきた長男に聞くと
「元気だから、池に放してきた〜」という答え。

 あれだけのダメージを受けながら、岩魚も大したサカナである。
 しかし、私も鳥には数え切れないほどかじられてきたが、まさかサカナにかまれるとは、思ってもみなかったなぁ〜。