卯的生活・緊急短期(であってほしい)連載

ぺーどら日記〜修行編〜

 

2002.3.の出来事 迷い道クネクネ 


さすがに、鈍い私も最近は人並みに車を運転することが出来るようになった・・・気がする。

まあねえ、もう1年半以上も毎日のように運転しているのだもの、どんなに鈍くさいのでもいい加減、慣れようというもの。

病気療養中に知り合った県内西根町の女性は、とにかくどこへでも車で行く! と頼もしかった。旦那さんとつきあっている頃に、かなり鍛えられたと言っていた。だから盛岡市内に出て来るときは、あちこちに用事を見つけては忙しく車を走らせるのだとか。
私が病院に来るために立体駐車場に停める練習をした、と話したら「へぇ〜え」と変な感心のされかたをしてしまった。

ともかく影響を受けやすい私は、そんな話を聞くといきなりやる気が湧いてきて、用もないのに用事を作り、車で出たときは数カ所に寄り道するようになってきた。

コレって、ベテランドライバーの人にとってはアタリマエのことなんだろうけど、私のようなぺーどらに毛が生えたようなモノにとってはかなりの進歩! いや、自分で言うのも何だけど、誰にも言われないから言っちゃおう♪(爆)

そんなある日、というか一昨日のこと。

春休み、家でゴロゴロしている子供らを連れ、ジナンの病院へ出掛けた。帰りに立ち読み大歓迎!という太っ腹の本屋に行こう、と、渋るチョーナンを引っぱり出したのだ。行きと帰りは少しコースが違うのだが、何だかそっち方面が工事で渋滞している様子。

「よーし、本屋へはこの前オトーサンに教えてもらった道から行ってみよう!」

ダイジョウブ〜?と全く信用のない子供らの声を追い風に、車は別の進路をとり始める。実はかなりウロオボエなんだけど、ま、方角さえ間違わなければどうにかなるでしょ、と方向音痴の私は大胆にも気軽に考えていた。

「アレレレレレ〜〜?」

ほーらオカーサン!道間違えちゃったんじゃない?と子供らのブーイングが車内に響く。そう、確かに左折するべき路地をみごとに通り過ぎていた。道はどんどんまっすぐに延びている。

早くUターンしなよお、とジナンがわめく。ハイハイ、でもね、次で左に曲がれば、方向だけは合っているからちゃんとした道に出るよ、なんてノンキに答えて。

だって、Uターンほど嫌なモノはない、そうでしょう? 引き返すくらいなら、秘密の抜け道を探しちゃおうじゃアリマセンカ!

ほんとに大丈夫〜?ダイジョウブ〜?とうるさい子供らの声をBGMに車は進むよ〜♪

「あっ、ホラホラ! ドラッグトマトがある」
「ホントだ! 良かったね、オカーサン」

見慣れたチェーン店の大きな看板に安堵の声をあげるチョーナン。しか〜し!

「このドラッグトマトはオカーサンの知ってる店じゃな〜い!」

そう、この手の店はコンビニよろしく街のいたるところに支店があるのだ。おいおい、本当に大丈夫なんだろうね?

そうこうしているうちに、やっと見覚えのある風景が広がり始めた。自力で来たことはないけれど、オットの運転で以前通った道、確か。

ここを曲がればいつもの道に入っていく、という確信が持てると、目の前に大きな本屋が現れた。今度入ろうね、と言いながら来たことの無かった新しい店だ。

「せっかくだから、この本屋に入ってみようよ」

ええ〜、ダイジョウブ〜〜?立ち読み出来る?ビニールかかってなぁい?ととにかくうるさい子供らであったが、車はスムーズに駐車場へと滑り込む。そしてそれからは一同解散!後で集合ね〜という感じで、思い思いの売場へと姿を消した。

小一時間後、招集をかけてやっと本来の帰途につく。

やっぱりあの本屋、少ししか読めなかった、ボクは最新刊が読みたかったのにーとぶつくさ言う声、えー、もうこれで帰っちゃうのー?立ち読み出来る本屋には行かないのー?と名残惜しそうな声を響かせながら、我が愛車ヴィヴィオは無事、夕暮れに包まれた我が家へと戻ったのであった。

あ〜〜、ヨカッタ・・・・・・(^0^;;