タイトル	アリフレロ　キス・神話・Good by
シリーズ
著者	中村九郎	イラスト	むらたたいち
出版社	スーパーダッシュ文庫	初版	2007年3月30日
評価		ジャンル
解説
この世は神話があふれている。 　自らの死を予言された三井川正人。その予言は的中し、突如襲いかかってきた白メイド――αキス――にバラバラにされてしまう。だが、そんな三井川を救ったのは、黒園葵と名乗る少女だった。〈神話の遺産〉を巡った死闘。新たな戦いの神話がいま幕を開ける!!
書評
久々に叩きのめされ敗北感を味わわされた作品に出会った。それは決して良い意味ではない。はっきり言って悪い意味だ。私は悪評価をつけた作品でも、いちおうは作品と作者に対する礼儀として（そして少しでも元を取るために）最後まで読みきることにしている。だが、この作品はそんな私のプライドをズタズタに引き裂いてくれた。 　とにかく、読みにくい！　登場人物の言動といい、表現といい、作品の展開といい、すべてが唐突でわかりにくい。何かが起こるたびに、どうしてそんなことが起きたのか読み戻り、それでもわからない。この表現は何を意味しているのか、じっと考えるがわからない。読んでいて、これほどストレスを感じることはないだろう。そればかりか、だんだん頭が混乱してくる始末。さすがに読むのを断念して、古本屋直行便と名づけたダンボールに叩き込んだ。 　自分の読解力が追いついていないのかと心配になりインターネットで検索してみると、どうやらみんな似たようなことを書いているので、ホッと安心してしまった。 　読了していない作品の書評をあげるのは不本意だが、こればかりは自信を持ってお勧めできないと断言できる作品だった。