タイトル ネクストエイジ
シリーズ
著者 野島けんじ イラスト 尾崎弘宜
出版社 角川スニーカー文庫 初版 平成13年11月1日
評価 ジャンル
  解説
「僕は何をしてるんだ?」
「僕の名前は……思い出せない」
 目を覚ましたそこは窓一つない完全な密室状態の部屋。そこに入れられた42人の少年少女たち。
 彼らはすべて記憶を消されたまま、否応もなく厳しい訓練を受けさせられることになった。反抗したり、成績が悪いものは即刻その場から消されてしまう!
 そんな恐怖の中で、黙々と訓練を消化していく少年少女たち。
 いつしか彼らの中には友情と、そして愛情が芽生えていくが……。
  書評
 真っ先に、高見広春先生の「バトル・ロワイアル」を思い浮かべたのは、自分だけでしょうか?(笑)。
 実際に読んでみれば似ているわけでもないのですが、帯びにある「新世代バトルロワイアル誕生!」の文字と、冒頭の眠らされていた主人公達が教室のような部屋で目覚めるシーンは、どうしても「バトル・ロワイアル」を連想してしまいます。
 しかし、読んでみればまったくの別物というか、バトルロワイアルなの?ってとこです。
 男女ペアになって厳しい訓練を行い、それについていけないと判断されたら何処かへ連れ去られてしまうというだけで、別に登場人物同士が激しく戦う(拳闘の訓練はあっても)わけではありません。なんだか、広告に偽りありって気がしました。
 そして、肝心な内容はどうだかというと、ちょっと演出ミスのような気がします。主人公達の訓練の描写の間々で、外界の描写が入れられていますが、それがほとんど複線と言うよりネタばらしのような効果があり、話半ばぐらいから話の大筋が見えてきてしまいました。ですから、次々と登場人物が脱落していっても緊張感が得られず、いまひとつ。
 そして、最後の方になってからは話が急展開しすぎで、自分にはついていけませんでした。
 自分が良かったのは、ヒロインの穂口美和がかわいかったというだけのような(汗。
 そんなわけで評価は下がっています。
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