(余計なお世話)
バイオリン購入について思うこと
以下、書き記すのは、バイオリン購入にまつわる私の少ない経験を振り返っての勝手な思いです。
楽器選びについての、ごく個人的な考え方の1つとしてお読みください。
[1] 1人で選べない・・・さあ、どうする?
既に通う教室が決まっているなら先生にお任せして、先生とお付き合いのある楽器屋さんで
先生の意見を参考にして買う・・これが一番無難かとも思いますが、
教室によっては、楽器の斡旋はしていないかもしれません。
先生のお薦めで楽器を選んだとしても
値段や、友人知人から聞きかじったことなどで、
気持ちの中に、「これでいいのかな?」という思いが多少渦巻くかもしれません。
「値段の割にいい楽器よ」と言われても
その楽器が高いか安いか分からないし、
自分にとって妥当なものかどうかも、自分ではよく分からない。
だからこそ、ほかの人(先生)にアドバイスをもらうわけですが
「先生は弾く(教える)ことのプロであって、楽器の善し悪しを見分けるプロではない」という
ことも、しばしば言われます。
バイオリンを弾くのが上手な友達も、楽器を見る力まで持っているかどうかは分かりません。
というのは、楽器の造りの善し悪しを見分ける力と、バイオリンを弾く力は全く別のものだそうだから。
今現在、いい音でも、作りの悪い楽器は将来的に問題が出るかもしれません。
そこら辺の問題をクリアーするためには、やはり信頼できる楽器屋さんと出会うしかないわけで
そうすると、やっぱり信頼できる先生とか、友達の紹介ってことになるのでしょうね。
(う〜ん、堂々巡り・・・)
また、弦楽器は、その後も弓の張り替え、楽器の調整等で、
もしかしたら、そのお店とは長いお付き合いを続けることになるかもしれません。
[2] 自分で心づもりを持つ
別に、言われたままに買えばそれでいいという人は、それでいいのだと思いますが
自分の中にわだかまりを残しておきたくない人は
楽器店が先生の紹介で決まっていたとしても
自分なりにあちこち回って、音色の好みとか、値段とか、当たりをつけておいたほうが
いいかもしれません。
そのほうが、先生の紹介の楽器屋さんで、予算内の候補の楽器を幾つか見せられて
「さあ、この中から決めましょう」というときに
自分の意思を多少なりとも反映できるのではないかと思います。
ぜっかく自分の楽器を買うのだから、自分の態勢としても
それなりの準備をしておきたいなぁという話です。
[3] メーカー製か否か
ヤマハやスズキをはじめ、メーカー製には型番と定価があって、
選択は比較的簡単かもしれません。
それでも、同じランクの楽器でも、一つずつに個性があって、明らかに音は違います。
でも、そういう大手メーカー製でない楽器も存在しますし
楽器の場合は、大手メーカー製かどうかということは、全く重要ではありません。
初心者が購入を検討する価格帯の楽器でも
フランスの楽器、ドイツの楽器、イタリアの楽器、そして、中国で作られた楽器等々
どんな楽器と出会いがあるかは、
その楽器屋さんが、どの価格帯にどんな楽器を扱っているか次第です。
すべてを扱っているデパートのような楽器屋さんは少ないかと思います。
ここが楽器の面白いところかもしれませんが、電気製品などと違って
大手メーカー製でない楽器でも、信頼できる楽器店の確かな目を経ていれば何ら問題はない、
むしろ大手メーカー製のほうが扱われる量としては少ないんじゃないでしょうか。
[4] 古い楽器か、新しい楽器か
廉価版のスズキとかの「中古」ではなく、かといって銘のあるオールドではなくて
「古い楽器」という商品が存在します。
扱っている店は限られますが、
製作されて数十年と経過している楽器が調整して売られている場合があります。
無銘なので比較的安く?、弾き込まれているので、音色も出しやすい場合も多いです。
[5] 予算
ピアノを買うときに5000円、1万円という予算で考える人はいないかと思いますが
バイオリンには、それこそ4桁の値段のセットがあったり、5桁の品になると数もぐんと増えてきます。
確かに使われている木の量は、ピアノより、圧倒的に少ないんですけどね。
でも、安い楽器には、使いにくい面も予想されます。
私が最初に買った3980円セットの楽器は、調弦するときに使うペグの精度が悪く
音の狂いが頻繁でした。コマの作りや、表板と裏板の間にある魂柱の位置も問題があって、調整が必要でした。
もう少し高い楽器でも、材質や造りが簡易にできていて、後の修理に耐えられないものもある
かもしれません。
どれぐらい深い響き方をするかも、往々にして値段に比例します。
だったら、何十万出せばすべてOKか・・・という話になると
私の「大草原の小さな家」という物語の中でバイオリンを弾く「父さん」の姿が目に浮かびます。
「父さん」の楽器が高級な品だったとは決して思えませんが、それでも家族や友人たちの気持ちを
明るく、楽しくするには十分なバイオリンであったのだから。
[6] では、初心者に妥当な価格帯とは?
私自身、バイオリン本体のみ約15万の楽器で始めて、3年たって、楽器だけもう少しグレードの高いいものを
手に入れました。。。 (最初の最初には、実際3980円セットも短期間使いました。)
5万程度の楽器では、買換えが目に見えているというアドバイスを受けて
15万の楽器を最初に選んだわけですが、それでも3年で物足りなくなりました。
音色の違いが少し分かるようになって
「あぁ、ああいう楽器が欲しい」という思いが出てきたからです。
(そんなに素晴らしい値段ではありません。ひと回りというか、ふた回りくらい高いだけです)
今の楽器がいかせているかどうかは、とても怪しい実力ですが
今の楽器にしか出せない音があるわけで、私は今とても楽しくバイオリンを弾いています。
こうなってしまうと、「最初からこのクラスのバイオリンを買っていればよかったかなぁ」という
思いは当然生まれてきます。
でも、最初の最初に、ここまで出す勇気はなかっであろうことも、また事実です。
音の違いも、現実に私にはよく分かっていなかったし。
いずれ買い換えるつもりで、安い楽器で始めるという考え方は、1つ、あるんじゃないかと思います。
音楽と無縁に過ごしてきた人が、いきなり自分への投資といっても、いきなり何十万も
出せるかとはなかなか思えませんし、自分の好みもはっきりしていないでしょうから、
高価な楽器を買うのは、なかなかの冒険でもあります。
そのとき、1万5000円の楽器だったら、いずれ、ほこりをかぶることになっても惜しくないか
5万の楽器だったら、眠ることになっても惜しくないかは、もう人それぞれかと思います。
半年〜1年くらい、レンタルできれば一番いいのかもしれませんね。
ちなみに、私の15万の楽器は、店で引き取ってもらうと最高でも3割程度になってしまうようで
(その後、店で調整して売るのだから、当然ですね・・・)
手離すにはあまりに惜しく、職場に置いて、昼休みに練習することにしました。
下取りのときに、元値から確実に高い割合で引き取ってもらえるという楽器もありますが
およそ、高価な楽器に限ってのことのようです。
ただ、値段だけを選択の目安にしないことも必要です。
楽器はもうひとつの先生で
響く楽器で練習しないと、響く弾き方を覚えられないような印象も、今、持っています。
それから、自分自身の経験ではありませんが
あまりに高価な楽器の場合にあり得る繊細な楽器では、初心者は逆に音が出しにくいことも
あると、聞いたことがあります。
(「初心者価格帯」では、あまり心配ないかもしれません)
[7] 音のイメージ
若いはりのある音、まろやかな音
キラキラした音、太い音
いろんな個性があります。
どんな楽器が欲しいのか
自分でイメージを持つことが
楽器選びの第1歩かと思います。
「こんな楽器が欲しい」という思いがあれば
楽器選びは容易かもしれません。
[8] 弓
よい弓は弾き方を教えてくれるそうですが
私自身はそういう実感を持ったことがないので、
まだ語ることはできません。
(2002年2月、「魔法の弓」?と出会いました。
ほかの人のものを弾かせてもらったら
軽くて、しなやかで、自分の気持ちが30倍ぐらい
伝わりやすい感じがしました。「いい弓」が欲しくなってしまいました。。
でも、今までも何度も似たような弓を教室で持たせてもらったことがあるんです。
その当時は、「ふ〜ん、これがいい弓なの? どこが違うんだろ?」という程度の認識でした。
ちょっとボーイグが上手くなってきたからかなぁ?)
でも、同じ楽器でも、弓が違うと出る音が違います。
また、弓は、ある角度をもって弾くため、どうしても「曲がり」が出てきやすいです。
そんなとき、修理して使っていけることが前提となると、ある一定の値段以上のものに
なるかもしれません。
それと、グレードアップ願望の芽生えですが
私の経験では、「買い換えたいなぁ」と思うのはバイオリン本体のほうが早かったです。
同じ弓で違うバイオリンを弾くときのバイオリンの個体差のほうが、同じバイオリンを違う弓で弾く時の個体差より
分かりやすいからかもしれません。
私は約15万の楽器と10万の弓でバイオリンを始めて
楽器は3年で買い換えたくなったけど、
弓は今のとこ、買換えの予定はありません。
初めての楽器購入のときも、弓だけはいいものを買っておくと
長く使えるかもしれません。
(でも、例えば5万円の楽器に 50万の弓を買うというのも あまりない話のようです。
バランス・・・というものがあるらしくて。)
でも、実は私、ごくごく習い始めて初期のころは
3980円セットについていたふにゃふにゃ弓を(先生の指示で)利用していました。
あまりにコシがない頼りない弓でしたけど
超初心者のいっときにおいては、弓がバイオリンに跳ね返されなくて
「逆らわずに弾く」とてもいい練習ができました。
何が幸いするか・・分からないものです・・・
[9] 店
楽器をたくさん並べている(デパートのような)楽器店もあれば
製作がメーンで、ほかの楽器の販売も行うというお店もあります。
例えば、数がたくさんあって、選択肢が豊富なお店ということであれば、東京では
お茶の水の〇〇〇〇さんとか、新大久保の〇〇〇〇さんとか
渋谷の〇〇〇・〇〇〇さんとか、有名なようです。
小さなお店は、置いている楽器の数が少ないので
当然選択肢は少ないかもしれませんが
その後の楽器のメンテナンス等、相談に乗ってもらいやすいかもしれません。
[10] 自分で作る
もちろん、自分で作るという選択肢もあります。
製作キットも売られていますし
オークションなどで、壊れている楽器を安く落札して、自分で修理する方もいらっしゃるようです。
私の身近なところにも、おひとりバイオリンを御自分で調整なさる方がいます。
「もうちょっとコマのここを削ると、音が響くかな?」とか、自分で弾きながら、楽器に手を加えているようです。
「こういうバイオリンとの付き合い方もあるんだなぁ・・」と、目をみはる思いでした。
私の楽器との付き合い方は、オートマチックの車を運転しているみたいな感じですね〜
[11] 弓の選び方
習い始めて4年弱、新しい弓が欲しくて、いろいろ弾き比べているときに先生から受けたアドバイスは
1)長いダウンのスラーで、つーーーっと自然に弓が流れていく感じのするもの
2)スタッカートの連続を弾いて、弓が自然に動くもの
この2つを意識することでした。
でも、やっぱりこれも、ボーイングが安定するまでは、なかなか自分では意識して比べられませんよね。。