
「魔の時間」〜月のボイド時間帯

月のボイド時間帯とは、動いていく月が一つの星座を通過するとき、
次の星座に入るまで太陽を含む他の惑星に対してメジャー・アスペクト(角度)を
作らなくなった時間帯をいいます。この時間にはものごとを新たに始めたり、
契約や交渉ごとをするのは避けたほうが良いといわれています。
何を言っても誤解されてしまう。連絡したはずが伝わっていない。
道に迷って目的地へなかなか行き着けない。
会議でだらだらと時間ばかりかかって決着がつかない。
……そんな時、月のボイド時間帯であることが多いのです。
このことを指摘したのは、17世紀のイギリスの占星学者、ウィリアム・リリーです。
月と他の惑星がアスペクトを作らなかった時に、占者と占われる側との
意思の疎通が非常に悪くなると指摘し、
この特別な時間を「魔の時間」(Void of Course of the Moon)と呼びました。
レーガン大統領には、ジョン・キグリーというお抱え占星術師がいましたが、
その指導により、大統領は、ボイドの時間帯には決して枢要な会議は入れなかったそうです。
日本の占星学者、石川源晃氏が特に情報伝達の誤りの部分に着目、
「ボイド占星学」を展開しています。著書『辞典・占星学入門』のなかで、
「ボイド時間帯に発生する事件では、発生原因を追及することが困難になるという法則」
と定義しています。
石川氏は、『演習・占星学入門』の方で、1991年2月のロスアンゼルス空港で
起きた航空機の炎上事故を例に、ボイドの時間帯に修理したレーダーの故障部分が
大事故につながったと指摘しています。また、刑事事件でボイド時間帯に集めた証拠が
上級審でしばしば不採用となっていること、医療ミスなどをあげています。
米国では株式の発行をボイドの時間帯に行うと、その株が暴騰するという報告があるそうです。
「魔の時間」といっても特に恐れることはなく、ふだん通りに過ごしていていいのですが、
新たに何か計画したり、長丁場になるようなことを始めたり、枢要な問題についての会議をしたり、
重要なことを決断したりするのはなるべく避けたほうがいい、ということです。
むしろ、長引かせたい問題、すぐに結論を出したくないこと、白紙に戻したいこと……
例えば別れたくない相手との別れ話や結論を先延ばしにしたい話し合いなどは
あえてこの時間を狙う、というのも手かもしれません。
私が個人的に感じるところでは、情緒が不安定になったり、ぼんやりして思考能力や
集中力が落ちたり、妙な考えに心を奪われたりといった、精神面で影響がでるような気がします。
『the Moon&everydayliving』(Daniel Pharr)では、月の影響がはっきりと理解できなくなるため、
瞑想もやめたほうがいいとしていますが、
なにかこたえを見いだすための瞑想は効果がないかもしませんが、
心を落ち着けるためならむしろよいのではないかと思います。
前出・石川氏はボイド時間帯での注意事項として、
★新しく計画をたてない。なにか新しいヒントを思いついたときには
メモに書いておいて、ボイド時間帯が終了した後に再検討する
★手順が決まっていることなどは平常通りすすめてかまわないが、
ボイドになると普段と変わったことをしたくなるので特に自重する。
★旅行の計画をする時がボイド時間帯であると、旅行の予定に
いろいろ不都合が起こる。出発がボイド時間帯であると、
後々になってその旅行の目的の大事な部分に支障が起こることがある。
★この時間帯に「新たに知り合った人」とのつきあいは慎重にする。
★壁紙やカーテンの色柄を選ぶのは避けたほうがいい。
…といったことをあげています。
幸い、ボイド時間帯は非常に短いものですので、それほど心配することはありません。
もし会議などをどうしてもその時間にせざるを得ない場合は、必ず別の時間に確認をしたり、
最終的に契約書にサインするのは後日にするようにしたいものです。
ボイド時間にしたことは後になって見直すことが必要、ということですね。
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