つぎの日、シニファンはミルドラ校長先生によばれました。

 なんでもルラン先生にかわって、新しく同じ部屋になる子を紹介され

るらしいのです。

(どんな子だろう?)

 シニファンは胸の中をざわめかせながら、校長室にいました。中には

パルフォじいさんと、このあいだのドミニクもいます。

 みんな何となく気持ちがほぐれなくて、だれも話をしませんでした。

 そのうちコンコンッと軽いノックが聞こえてきます。

「お入りなさい」

 入ってきたのは、とらもようの小さな子ネコでした。

 ふつうならまだ学校へあがる前の、ほんとうに小さな子ネコです。

「いらっしゃい、ルーニャ。遠いところをたいへんでしたね」

 ルーニャは校長先生に行儀よくあいさつをすると、パルフォじいさ

ん、ドミニクと順番に握手をしていきました。

(あれ?)

 シニファンはそんなルーニャのうしろすがたが不思議になつかしい気

がして、胸の奥がざわざわしました。