2006.06



ナイトメア。
2006.06.01.thu
夢にうなされ、苦しんで、悲しくて、起きる。
あぁ、・・・今日は、リスカしてなかった・・・、なんて思いながら、手首を紅く染めた。
おかしいんだ。
リスカしないと、安心して眠れなくなってる。
狂ってるのかもしれない。
そうね、こないだも、リスカしないで眠ったら、何度も目が覚めたっけ。
・・・もう、あたしは、ダメなのかもしれない。
どうして、こんなにも、汚れてしまったんだろう?
眠るのが、怖くて、ものすごい恐怖心で、
安心する行為のはずなのに・・・なんでこんなにも、怖い思いしなきゃいけないんだ?
暗闇に、閉じ込められる・・・。


チョコレート色。
2006.06.02.fri
眠れずに、紅くした包帯は、
朝には茶褐色になって、腐ったにおいがした。
でも、そんな左手首を、心地よく思う、自分がいる。
・・・キモチ悪いと思うべきなんだろう。
でも、こうしなきゃ、毎日、動けない、笑えない。
コレがあるから[生きて]いるんだ。


消せない記憶。
2006.06.03.sat
忘れようとすればする程、
忘れようと焦れば焦る程、
よみがえる記憶の中、
今日も、あたしは、
右手にカッターを握りしめ、
左腕を紅く紅く染めてゆくんだ。


すべてを紅く紅く。
2006.06.04.sun
笑いが消えた日、目から透明な水分が流れた。
手首からも、相変わらず、紅い雫が流れてる。
とめどなく与える痛みは、気色の悪いヴィジョンを少しだけ消してくれる。
視界は、映像を消し去り、紅く紅く染めてくれるんだよ。
きっと気休めなんだろうけど、[生きる]ために、どうしても必要なんだ。


痛、紅、白、カラフル。
2006.06.05.mon
またカッターが増えた。
色とりどりのカッターを眺めてるだけで、安心した。
包帯は、もう、常に血がにじむくらいになっていて、
手首は、腕を下げるだけで、激痛が走る程だ。
それでもなお、切り続けているのは、
やっぱり、紅い色が見たいから、なんだろうと思う。
[痛み]だけじゃダメ。
[紅い色]だけじゃダメ。
両方伴わないと、もう、気が済まなくなっている。


気の抜けた瞬間。
2006.06.06.tue
朝あまりにもばたばたしてて、リスカも忘れて、出かけた。
・・・のが、失敗だった。
アタマの中は、リスカしたいキモチでいっぱいだった。
何とか自分を抑制した。
・・・でも、しきれなかった。
ヤバいなぁと思いながら、会社のトイレを紅くした。
ダメだ、ダメだ、ダメだ・・・なんて、止められる程、あたしは強くなんかなかった。
そして、安心して笑ってる自分がいて、そんな自分が、キモチ悪かったりもする。
脱出口を早く探さなければ!!
早く、早く、早く!!


逃亡・・・飛ぼう。
2006.06.07.wed
何処でもいいから、逃げたかった。
焦るキモチがあたしを誘った。
[逃げようよ]
青空があたしを誘った。
[飛ぼうよ]
左手首があたしを誘った。
[切ってラクになろう]
白い錠剤があたしを誘った。
[飲めばラクになるよ]
・・・何処でもいいから、逃げたかった。
青い空に、・・・堕ちたかった。
紅い色は、蒼に憧れた。


取り上げないで。
2006.06.08.thu
お願い。
あたしから、この行為を、今は取り上げないで。
今、コレがなくなったら、あたしはホントに壊れてしまう。
・・・気がする。
動けてる、笑えてる、だから許して。
あたしを異常な目で見ないで・・・。


減らす、努力。
2006.06.09.fri
わかってるんだ。
ココロにもカラダにも、周囲にも悪いってコト。
だから、少しずつ減らす努力もしてるんだ。
・・・でも、なかなか急にはやめられないんだ。
少ぉしずつだけど、いつか普通の腕になりたいから。
でも、きっと、今までの傷痕は、
[あたしが生きてきた証]だから。
きっと、忘れない。
ココロの中に刻みつけるんだ。


強張る手。
2006.06.10.sat
ダメだ・・・あたしはまだきっとダメだ。
過去の日記を読んだ。
それだけで、軽くフラバを起こす。
パニックで、ベッドに横になっていられない。
眠れない夜中の闇に、格闘した。
アタマの中では、血が流れる映像がひっきりなしに映る。
トイレに駆け込みたい衝動。
抑えても、抑えても、カラダ中が、汗びっしょりになる。
・・・不快だ。
だから、ダメだった。
結局、二度、トイレに駆け込み、
包帯を、パジャマを、紅くしてはベッドに潜り込む。
でも、どんなに、この手が強張っても、ココロが悲鳴を上げても、
あたしは、過去の記録は消去したくないんだ。


黒と白、そして紅い腕。
2006.06.11.sun
少しだけ、ほっと安心してる自分がいる。
同時に、不安になってる自分もいる。
リスカがおさまってきたコト、
おさまってきて、コレからのコト、
・・・あたしは、どっちの道に連れて行かれるのかわからないまま、
黒い腕と、白い腕に、引っ張られ、歩いてる、気がする。
そんなあたしの腕は、真っ紅なのに・・・。
お願いだから、あたしの手を引っ張るのはやめてクダサイ。
あたしは、自分の足で、歩けるんだから。
あたしの道は、自分で決めるんだから。
・・・なのに、ヒトリじゃどうしようも出来ないのは、・・・何故?
のしかかる疑問に、アタマを抱える、毎日。


明かりの下の銀の光。
2006.06.12.mon
たまらなかった。
眠れないのが苦しかった。
怖かった。
闇に飲み込まれそうだった。
逃げた。
できるだけ明るい場所へ。
逃げた先には刃物があるのも知っていた。
そしてあたしは、
求めた光の中で、
刃を手首に、腕に、滑らせた。
いつもより、深く、深く・・・。


コトバという刃。
2006.06.13.tue
[みっともない]というのは、キツかったな。
確かに、血のついた包帯を晒して歩くのは、
[みっともない]のかもしれない。
でも、それは、禁句だと思わないのかな。
それの中に、どんな理由があろうとも。
見苦しいのは、あたしだって百も承知だ。
わかってて、でもやめられないんだ。
自然にやむのを待ってるんだ。
丸ごと[あたし]なんだよ。
・・・わかってはくれないかな。
確かにあたしはおかしいと思うよ。
でも、・・・そのコトバの攻撃は、リスカより[痛い]んだよ。


笑顔に隠れた素顔。
2006.06.14.wed
どうしようもない、パニックを回避するには、
[大丈夫]と言い聞かせて、笑うしかない。
焦っても、怒っても、ダメなんだ。
カチンときても、あたっちゃダメなんだ。
必然的に笑顔を作れば、切り抜けられる。
・・・そう思いたいんだ。
だから、お願い。
あたしに、ストレスを与えないでクダサイ。
手首の包帯がどんどん紅くなってしまうから。


カッターコレクター。
2006.06.15.thu
あの色も、欲しかったんだ。
別にどうするでもない。
ただ、持ち歩きたい。
それで落ち着く。
わかってもらえなくてもいい。
異常な目で見られてもいい。
あたしは、コレらを手放せない。
たくさん持ってたって、
使うのなんか1本か2本なのにね。


消えないように。
2006.06.16.fri
消えかかった、大きな十字を、
なぞるように、
深く、深く、切り込んだ。
消したくないから。
消えたら怖いから。


時間差。
2006.06.17.sat
何となく、切りたくなった、静脈。
手首の包帯の紅い色では全然足りなくて、
何処かに逃れたくて、
何の気なしに、切り込んだ。
深く深く、切り込んだ。
そんなに広がらなかったし、
脂肪も顔出さなかったし、
出血量もなかったから、
最後のとどめで、
もういいやって、やめた。
なのに・・・。
時間差攻撃で、あんなに出血するなんて。
・・・驚いて、でも冷静に対処するフリをしながら、
ニヤリとする、自分が、いた。
紅い色が、キレイだったから。


機壊。
2006.06.18.sun
壊れたヴィデオデッキ。
壊れたあたし。
真夜中の発狂。
声に出ない発狂。
うずく静脈。
何とか沈めて眠りに入る。
目が覚めて、
気がつけば、
神経がしびれる程、
切り込んで、
笑っていた・・・。
壊れたカラダ。
壊れたココロ。
壊れたあたし・・・。
何もなかったかのように、
笑顔で[生きて]いる。
・・・よね?


逃げたい症候群。
2006.06.19.mon
まぁ、間抜けな名前をつけたもんだ。
その名の通り[逃げたい]んだ。
何処でもいいんだ、逃げれるなら。
だから、逃げた。
手首に、腕に。
静脈に到達するまで、
5mm、6mm、7mm、8mm・・・。
あたしの場合、
静脈は、手首はやらないから、
内肘で、皮膚が厚いから、
1cmいっても、きっと腱にまで到達はしない。
ブツリという音がしても、
神経にちょっと触れても、
そんなに重傷ではない。
だからといって、カラダに悪くないコトはないから、
出来ればやめたいキモチと、
もっと深くというキモチが・・・交差する、複雑感。
逃げられるなら、何処でも・・・診察台でもいいと思ったりもした。
なのに、入院はイヤなんて、我侭だけどね。


深くて、増えて。
2006.06.20.tue
グググ・・・ブツンという音。
なんでそこまでという程、やってしまう、悪いクセ。
痛いに決まってる、痛くなきゃダメなんだ。
カッターの先の紅い部分が、
8mm、9mm、1cm・・・。
狂ってるって罵って頂戴。
おかしいと気づかせて頂戴。
誰かあたしを止められるなら、止めてみせてよ。
・・・だって、毎日、このページが更新されてる、
それだけでも、もう、異常なのは、わかっているんだよ。
本当は、気づいてるし、わかっているんだ。
増えていくのを、止めなければ・・・。


ココロの行方。
2006.06.21.wed
もう、きっと自分じゃ止められないのかも。
でも、絶対止めなきゃいけない。
数も深さも増えていく。
笑ってる、大丈夫、そう思いながら、
気分のもやもやが、晴れない。
あたしのココロは、今、何処にあるんだろう。
紅くなっていく腕を見ても、何も感じはしない。
感じるとするならば、
[もっと紅くなれ]・・・とだけ。


わからなくなっていく。
2006.06.22.thu
ただ、無心に、ひたすら切っている。
そんな状態がずっと続いている。
静脈の傷痕を何度もなぞり、
熱をもち、晴れ上がる。
何がツラいのかなんて、もうわからない。
きっと毎日ツラい・・・そんなカンジがする。
ごまかしごまかし、生きている。
生きちゃっている。
この心臓が動いちゃってる。
だからしょうがないんだ。
そのために、生きるために、
・・・切らないと笑えない。
そんなのおかしいって、わかりながらも、
わからなくなっていく、[リスカをする理由]。


[自][傷]行為。
2006.06.23.fri
増えた3本、合計で15本。
[なんで増やすの?]と聞かれても、
[ココロの安定のため]と答えるしかないんだモノ。
それを[キモチ悪い]だなんて・・・。
必死で一生懸命笑ってる、あたしは何?
じゃぁ、笑わずに、ずーっとふさぎ込んでればいいワケだ?
もうヤなんだよ、あなたのお天気に振り回されるのも。
自分のお天気に振り回されるのも。
言い過ぎはいつものコトかもしれない。
あたしはひどいヤツだと思う。
・・・でも、ひどいのは、あたしだけか?
何気ない、コトバの棘で刺してくる、お前は何なんだ?
だからね、もういいの。
傷は自分でつける、あなたにつけられたくなんかない。


手首から包帯が消えた日。
2006.06.24.sat
血が止まらなかった時間は、5時間は超えたかと思う。
よく、目眩も貧血も吐き気も何も起こさずいたなぁと・・・思う。
きっと[警告]だったんだろうと信じたい。
止められなかった毎日に終止符を打とうと思う。
また、再発したとしても。
毎朝、毎晩の、トイレの儀式は、なくなる。
[紅い涙]は流れない。
禁断症状は出るかもしれない。
でも、きっとたえてみせる。
血の止まらなかった傷痕は3〜4針縫った。
深さはかなりだったけど、長さはなかったから。
他の傷は血が止まっていたので、縫ったのは1カ所。
また、・・・どうしてもカッターを握りしめる日が来るとしたら、
あたしに、また、何かある時だと思う。
この先のもう少しの更新は、[治る経過]だと思うから、安心して。
[安心して]・・・ってのも変だけど。


封印。
2006.06.25.sun
カッターは、トイレットペーパーで、ぐるぐる巻きにされ、
さらにはビニールテープで巻かれました。
そして、それでも不安だったから、引き出しも、テープで塞ぎました。
・・・捨てれば1番、確実なのデショウが、
そこが、意思の弱い、あたしの、悪いトコロだと思う。
捨ててしまうのは、たぶん、それも怖いから。
だから、なかなか取り出せないくらいにしたんだ。
・・・ただ、ごめんね。
鞄の中のカッターはまだ手放せない。
たとえ・・・てゆうか絶対使わないとしても。


ぐるぐる巻きの包帯。
2006.06.26.mon
1番近くの外科に通った。
以前も通ったコトのある、外科。
あの時は、ドクハラ外科医に、イキナリ翌日抜糸され、放置された。
今日はドクハラ外科医じゃなくてよかった。
いきなり抜糸だけは免れた。
いろいろ聞かれたけど、
だから、あたしは、コレでメンタル通ってんのよってね。
左腕を包帯でぐるぐる巻きにされて、帰ってきた。
当分、通うコトになるらしいけど、
明日はドクハラ外科医なので、行きません。
だから、次は、明後日。


休診日。
2006.06.27.tue
勝手に、今日は、病院行かないコトにして、
明日からまた行こう。
あの外科医には会いたくないから。
抜糸までどのくらいかかるのかなぁ。
傷痕はどのくらい残るんだろうね。
・・・むしろ思いっきり残っちゃえばいいのに、
なんて思うのは、
やっぱりあたしは、まだおかしいのかなぁ?


怠慢な処置。
2006.06.28.wed
あまりの適当さに、
ここの病院来て、失敗したと思った。
でも、もう、来てしまったモノはしょうがない。
抜糸までの我慢だ。
今日は、全然切ってないトコロが痛かった。
切ったトコロは、痒いだけ。
とにかく、抜糸まで、我慢、我慢・・・。
ただただ、言い聞かせるばかり。


カッターを抱いて消える不安。
2006.06.29.thu
傷痕は、縫うよりテープの方がいい場合もあるそうデス。
でも、・・・テープじゃやっぱり心配だよ。
すぐ取れるしね。
今日は、外科はなくて、メンタルデシタ。
・・・あぁ、わかってるんだってば。
ゴメンナサイ。
[絶対]なんて言い切れないけど、
カッターは、捨てきれないけど、
封印はしたから。
・・・1本。
昨夜、パニックで、どうしようもなくて、
カッター握りしめて、泣いた。
だから、完全になくすのは、やっぱり怖いんだ。


縫合抜糸のスパイラル。
2006.06.30.fri
何度目の縫合、抜糸だろうか・・・。
外科で、抜糸をしてきました。
3針分の抜糸なので、すぐデス。
ドクハラ外科医は、どうやらいなくなったようで、
今日の先生は、あたしが初めてあの外科に行った時の先生デシタ。
一番優しい先生。
説明も、優しかったし、手当もきちんとしてくれた。
[もうやらない]なんて、大きなクチは叩けないし、
カッターも処分しきれないし、
血だって、まだ見たいし、
まだ、あたしは壊れているけど、
できれば、やらないように、気をつけたい。
[絶対]なんて言っちゃうと、自分を縛っちゃうから、
それだけはしたくないんだ。
傷痕はどんどん増えちゃったけど、
コレ以上増えないコト、ここが更新されないコトを願いたい。
明日は包帯が取れる日だから、明日を最後にできれば・・・。