椎木町にある。祭神素蓋鳴命・誉田別命・天児屋根命。本殿は、昭和42年11月25日に奈良県指定文化財(建造物)となる。 杵築神社宝蔵(きずきじんじゃほうぞう) 昭和52年5月20日、県指定文化財(建造物)。1辺9尺(2.7m)ほどの小さい蔵で、棟木に次の銘文が墨書されている。上棟大和国平群郡出雲寺如法経道場上葺造立本願金剛仏子盛円順行房大施主等大工出雲堂方新九郎大夫新三郎犬夫甚四郎天文二十三年甲戌八月六目四本の角柱の上に舟肘木(ふなひじき)をのせ、虹梁上に叉首(さす)を組んで切妻造りとし、本瓦葺きである。中世風な風格の濃い建物で、部材の太さのつりあいも調子よく、すっきりした格好のよい建物である。修理の際、壇の下から多くの経石(経字の書かれた小石)が発見された。 杵築神社本殿(きずきじんじゃほんでん) 昭和42年11月25目県指定文化財(建造物)。三間社流造、檜皮葺き。創立、由緒等は明らかでカ:いが、社伝によれぱ文永3年(1266)3月8目の勧請となっている。権木杵築神社本殿組物の形式や向拝柱の面取りが大きいこと、向拝の正面を頭貫(かしらぬき)とし、連三ツ斗(つれみつど)としていないこと等かなり古式を伝える部分もあるが、全体的に見て室町時代中期までの建立と考えられる。後世の改造部分も見られるが、全体に古材の保存も上く、すぐれた作であり、中世の社殿を代表する貴重なものである。(ふるさと大和郡山歴史事典) |