基板の製作

 
 回路図を見てその回路のパターンを考えるのは簡単そうで意外とむずかしいものです。簡単な例をあげながらそのコツをご紹介して見たいと思います。
 
 左の回路はこのホームページで紹介しているフラッシャーです。トランジスター2個を交互にON・OFFさせて LEDをピカピカと光らせるものでいろんなページでも紹介されている定番の回路ですが、この基板を製作 して見ましょう。

 基板図は実体配線図とも呼ばれるように実際の部品を基板上に配置して結線のかわりに銅箔面で繋いでいきますからその様子を図で紹介します。

 それでは左図の部品の大きさや形、脚の数等に気をつけながら配置を考えていきましょう。 基板のあなの間隔は約2.3mmにします。(ユニバーサル基板←あなあき基板寸法)←ICの足のピッチ 
 
 左図で使用するトランジスター(Tr)は2SCタイプの3ぼん足で定番としてよく紹介される2SC1815は文字の書いてある側を手前に向けて左からエミッター・コレクター・ベースとなっています。 足の間隔はあなの間隔と同一です。
 
 10μFの電解コンデンサーはその耐圧や構造によって大きさが違い ますのであなの間隔を考えて配置しますが大体2個ないし3個のあな間隔で収まるはずで左図は25WV程度のものでよいのであなの間隔2個分で大丈夫です。
 抵抗は1/4W程度のものだと約7cm程度なのであなの間隔で3個ぶん離して足の位置を決めます。

 LEDの足の間隔はあなの間隔と同一でよいでしょう。
 以上で足の間隔とあなの間隔についての検証はすみました。
 
 上記の条件を回路図から実体図にしたのが左記の図です。

 パターンの上が電源の+です。
+から2.2kと18k×2とLEDが結線されていますのでそれぞれを上部に配置します。次に2.2kにはTr1のコレクターと10μFのコンデンサーが繋がっていますのでそれぞれを配置します。

左の18kにはTr1のベースと10μFのコンデンサーが繋がっていますからこれを結線するのです。LEDは+側は電源+と−側はTr2のコレクターと10μFのコンデンサーに繋ぎます。

右の18kにはTr2のベースと10μFのコンデンサーが繋がっていますからこれを結線するのです。
最後にトランジスターのエミッターどうしは電源の−側に繋いで完成です。


これで終了すればただの紹介になってしまうのでこのパターン図をもう少し改良してみましょう。
この程度では大きく改良するところはありませんが部品の配置がわかりやすく対象になるようにして見ました。

あまり代わり映えしませんが改良したところはトランジスターの足が左右対称になっています。また電解コンデンサーを横に並べました。

他にもいろいろ工夫してみると面白いと思います。

ちなみにTr1に入っているコレクター抵抗2.2kの変わりにLEDをつけますと交互にLEDがひかります。この場合電解コンデンサー10μFを30μF程度に変えないと早く点滅しすぎると思います。

この回路で用いた部品
抵抗 18kΩ×2個 2.2kΩ×1個 LED 1個 (汎用品大抵手持ちのもので間に合います)
電解コンデンサー 10μF25WV×2個 トランジスター 2SC1815×2個

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