お断り:この物語はフィクションです。私「ゆきお」が加筆編集しておりますm(_ _)m

牛の宮(うしのみや)伝説
昔、大和郡山の池之内町にあった農家に、6年間の約束で1人の子供が奉公することになったんじゃ。

この子は主人によく仕え、よく働いたが、年季の半分の3年目でふとしたことから病気になって死んでしまったそうな。年季は後3年あったが、良く働いてくれたので主人は年季はあけた事にしておいた。

ところがある夜、主人の夢にその子が現れて、生前世話になったお
礼を言い、残りの年季は明日朝、牛飼いが引いて来る牛を買って使ってくれるようにと言い残して消えてしまったそうな。
翌朝主人はさっそくその牛を買いとって使ってみたが、実によく働く牛であった。しかし、その牛も買いとって3年目に急に死んでしまったとか。6年間の年季を何とかしたいと思った子供が牛となって働いてくれたんじゃろう。

主人は大変いとしんで、塚を築いてその牛を葬ってやったそうな。

今も池之内町に「牛の宮」という塚が残っていて、5月4日に、男の子が16歳になった家は、しんこ(団子)を町内の子供たちに配り、日の出前までに、酒、ワカメ、ざこなどを供えに「牛の宮」まで行き、翌5日には「牛の宮」へお参りすることになっているとか。
(写真は池ノ内に残る牛の宮塚です)

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