お断り:この物語はフィクションです。私「ゆきお」が加筆編集しておりますm(_ _)m

高坊主(たかぼうず)伝説
むかし、大和郡山の南郡山にある五左衛門坂に五左衛門坊という古たぬきが住んでいたそうな。

ここは今でこそ総合病院があって家がたくさん建っているんじゃが、昔は武家屋敷が少しあっただけで寂しい所であったんじゃ。

この古だぬきは毎夜のように高坊主という化物になって人々を驚かせて金品を奪うなど大勢の人たちを悩ましていたんじゃ。

ある夜のことこの話を聞いた一人の武士が狸の仕業に違いないと思い、高坊主が出るという五左衛門坂を歩いていると案の定高坊主が現れたそうな。

それは、2mあまりの目も口もない怪物だったんじゃが、この武士は正体を知っているので少しもおどろかない。

高坊主に化けた古だぬきは怒って「これでもか、これでもか」といっそう大きくなったが、それでも驚ろかないでいるから、どんどん大きくなっていくうち、ついに高坊主は腹が破裂して死んでしまったということじゃ。

力もないのに見かけだけでお金を稼ぐ古だぬきを哀れに思い、一人の武士は狸の亡骸を手厚く葬ってやったそうな。虚勢は身を滅ぼす元じゃと。

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