お断り:この物語はフィクションです。私「ゆきお」が加筆編集しておりますm(_ _)m

元の木阿弥(もとのもくあみ)伝説
一時栄えていた者が結局もとの状態にかえることを「元の木(杢または黙)阿弥」というんじゃが、この諺が大和郡山の筒井順慶と関係があることはあまり知られていないようじゃ。

天文19年(1551)6月20日筒井順昭が28歳で病死した時、その子順慶は幼少であったので、
夫人と城代の弟頼政が重臣と密議のうえ、順昭に顔かたちの似た奈良に住む琵琶法師木阿弥を替玉にして順昭の寝所に入れ、
世間の目を欺いていたが、幸い誰もこれを疑うものはなかったそうな。

すっかり体制立て直しも済んだ1年後に順昭の死を公表したので、木阿弥の使命も済んだんじゃ。
そこで、多額の報酬を与えて家に帰らせ、もとの木阿弥に戻らせたそうな。
この事が後の元の木阿弥の語源となったんじゃな。

『多聞院日記』にも順昭の死が満1年後の天文20年6月20日に公表されたことが記されている。
(写真は順昭の墓)

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