お断り:この物語はフィクションです。私「ゆきお」が加筆編集しておりますm(_ _)m

見送り地蔵(みおくりじぞう)伝説
平安時代のはじめに大和郡山の矢田寺に満慶と言うお坊様がおられたそうな。

このお坊様は訳あって、地獄を見ることが出来、地獄で出会った地蔵菩薩の教えにしたがって地獄から帰って、地獄で見た地蔵菩薩の姿を仏師に刻ませたが、思うようにできなかったそうじゃ。

ある日4人の翁が現われて、3日3晩のうちに彫り上げたそうな。
その像のできあがった日が23日であったんじゃ。

驚いたお坊様が名前を聞くと、われらは仏師ではなく、仏法守護の神で、汝の念願をかなえるために、刻みに来たのだといって、春日山の方へ飛んで行ったそうな。
この4人の翁は、実は春日の四杜明神であり、そしてそれを見送ったのが、この地蔵であるといわれているんじゃ。

ちなみにこのお坊様は満米上人と呼ばれておってのう。
何でも地獄から帰る時に朱塗りの箱をお土産に貰ったんじゃが、中に白米が入っていておって、使っても使っても白米が減らんかったそうな。それでいつしか満米上人と呼ばれるようになったんじゃ。
(写真は矢田寺の見送り地蔵)

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