だるま




ある若い夫婦が中国を旅行していて、ブティックに立ち寄った。 妻は気に入った服があったと言い、試着するために試着室へ入っていった。夫は外で服を見ながら妻の試着が終わるのを待っていたが、一向に妻が出て来ない事に不審を抱き試着室の扉を開けた。そこに妻の姿はなく、試着するために持っていった服だけが落ちていた。 急いで警察に通報したが、結局妻は見つからず捜査は打ち切られ、夫も日本に帰された。

数年後、夫は再び妻を探しに中国へ出かけた。だが努力も空しく見つからない。疲れた夫は気分転換に路地裏の見世物小屋へ足を向けた。看板には「日本だるま」と書かれていた。

舞台の上では両手両足を切断され、だるまのようになった女が見世物にされていた。

その女は、夫が探していた妻だった。

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だるまというのは中国で実際にあった処刑方法の一つだそうです。あまりに悲惨なのでここで解説はしませんが。実際、この話が都市伝説の中で一番悲惨だと私は思います。中国を一人旅していた大学生がだるまにされるバージョンもあります。・・・北京オリンピックとか言う単語がなぜか脳裏をかすめますが、まあ今回はこのへんで。