【デンマークの作曲家】

カール・ニールセン Carl Nielsen(1865-1931
Helios Overture 推薦者:Seanさん

ヘリオス序曲 作品17
Helios Overture Op.17

ニクラス・ヴィレン指揮/南ユトランド交響楽団
Niklas Willén / South Jutland Symphony Orchestra

<併録>
アラディン組曲 Op.34 、キューピッドと詩人 Op.54、夢の古譚 Op.39、歌劇「仮面舞踏会」Op.49- 序曲・第2幕への前奏曲・パンとシュリンクス

Naxos/8.557164

 ニールセンはデンマークの作曲家で、北欧の作曲家としてはグリーグ、シベリウスに肩を並べる存在です。日本ではとりわけ、「不滅」の副題を持つ交響曲第4番が有名なようです。しかし彼は、ギリシア神話や『千夜一夜物語』を題材に取った親しみやすい作品も多く書いていて、その中の1つがここで紹介する「ヘリオス」です。

 ヘリオスというのはギリシア神話の太陽神で、四頭立ての馬車に乗って空を旅し、地上を照らし出すとされています。この曲は神話そのものを描いたわけではなく、エーゲ海での日の出から日の入りまでを表したものだとされています。

 まずは低弦が微弱な音を発し、ホルンがポジティヴな旋律の断片を歌います。東の空が白んでいくような感じです。曲調はどんどん盛り上がっていき、日の出が近いことが分かります。やがてトランペットの勇壮なファンファーレに導かれて太陽が水平線を乗り越えます。その後ははもう、神々しい太陽神が黄金の馬車を駆って天空を経巡っている様子がありありと想像できます。しばらくすると曲は減速していき、太陽はその雄姿を西の海に没します。

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