ルードヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン
交響曲第3番変ホ長調 Op.55−聴き比べ


 ベートーヴェンの強烈な個性が反映された最初の交響曲として、彼の前期の交響曲群の中心的作品となっているのが「Eroica(英雄)」の愛称で知られる交響曲第3番です。この曲は、新しい時代を切り開く「英雄」としてベートーヴェンが一目を置いていたナポレオン・ボナパルトに献呈しようと考えていた矢先に、ナポレオンが共和制を捨て、皇帝に即位したことに幻滅し、作品を破棄しようと考えたのを寸でのところで思いとどまり、全曲を完成させたというエピソードは非常に有名です。しかし、曲自体とナポレオンをめぐるエピソードはほとんど関連性がないそうです。
 さて、「エロイカ」はこれまでの18世紀的音楽の伝統にとらわれない新しさが随所に現われています。力強くドラマティックな第1楽章に続く第2楽章において「葬送行進曲」が奏されるのは何とも象徴的です。交響曲において「葬送行進曲」を挿入する前例のない試みは、単にベートーヴェンらしさを表現したのに止まらず、音楽の歴史を塗り替える革命的な出来事となりました。音楽に「思想性」を強く反映させたことは、その後のロマン派の音楽に大きな影響を与えることになります。また、冒頭の叩きつけるような主和音による重音や、これまで日陰者であったチェロやコントラバスなどの低音楽器を積極的に活躍させるなど、音楽技法やオーケストレーションにおいても新しいアイデアがふんだんに盛り込まれている点も見逃せません。
 この曲は、ベートーヴェンの交響曲第5番同様にたくさんありすぎて迷ってしまうところですが、私は押しの強い堂々とした演奏が好みですので、これを基準として以下のように★〜★★★★★の5段階でランキングさせていただきました。なお、これはあくまで私個人の「好み」ですので、その点はご了承の程を……。


◆Wilhelm Furtwängler/Wiener Philharmoniker(1944.12.19 or 20, Live)−MONO
 ★★★★★
 フルトヴェングラー・ファンの間では非常に有名な「ウラニアのエロイカ」(ウラニアというレーベルから発売されていたところから、このような名前がついています)と呼ばれる伝説的な録音です。1944年12月といえば、連合国軍によるノルマンディー上陸作戦の成功によってドイツ軍が西部戦線で守勢に立ち、一方では東からはソ連軍による猛攻が展開されているという切羽つまった状況が続いていた時期にあたっています。その当時のドイツ・オーストリアでは、文化宣伝省による情報統制によって人々の間に「敗北」が明確には意識されていなかったとしても、情勢は徐々に不穏な雰囲気に包まれていったことは容易に想像できます。この時の演奏も、このような雰囲気が反映されたかのように、一種異様な緊迫感がみなぎっています。初っ端の重音からして、ものすごい気迫です。
◆Wilhelm Furtwängler/Berliner Philharmoniker(1950.6.20, Live)−MONO
 ★★★★★
 私が聴いたものの中でも、特にお勧めできるのがこの演奏です。フルトヴェングラーは、スマートさとは程遠い無骨な演奏をする人ですが、それがベートーヴェンの交響曲には非常にあっているように思います。チェロとコントラバスの腹にズンとくる重厚な響き、炸裂するティンパニはフルトヴェングラーならではと言えるでしょう。特に第2楽章は、聴くものを圧倒する迫力があります。
◆Wilhelm Furtwängler/Berliner Philharmoniker(1952.12.7, Live)−MONO
 ★★★★★
 ブルーノ・ヴァルター協会所蔵の録音で、1950年6月20日のライヴと非常に似ている演奏。フルトヴェングラーは、1日違っただけで全く違うといわれるくらいに即興的な演奏をする指揮者ですが、晩年に近づいていくにつれ、演奏のスタイルが大きく変化するということも少なくなってきているようです。1944年の録音のような覇気は感じられませんが、フルトヴェングラー節は健在です。
◆Georg Solti/Wiener Philharmoniker(1959)−STEREO
 ★★★★
 私が高校生であった頃に聴いた最も印象的なエロイカの演奏がショルティ/ウィーン・フィルの演奏です。この頃は、ショルティやオーマンディ、ライナー、スヴェトラーノフのLPばかりを買い漁っていた時期で、当然ショルティ・ファンである私(今でこそ高い評価を得るようになりましたが、当時彼のファンであることを公言する日本人は希少でした)は、ベートーヴェンといえば真っ先に彼の演奏に目が行きました。当時はシカゴ響との録音も出ていたのですが、貧乏人の私は廉価盤であったウィーン・フィル盤を買ったのでありました。この演奏が録音された頃は、丁度、歴史に残る名盤として知られるウィーン・フィルとのワーグナー「ニーベルンゲンの指環」全曲録音が進行中で、レコード業界ではショルティは売り出し中の新人指揮者とでもいった位置付けでした。そういったこともあってか、かなり威勢の良い、少なからず強引なところが感じられる演奏となっています。まあ、覇気があるということでしょうが、所々ここぞというところでかなり目立って強調をする場面があります。これを聴いて鼻につく方がいらっしゃるかもしれませんが、私にはこれが良いんですね。最初から最後まで飽きることなく聴き通すことができます。
Otto Klemperer/Philharmonia Orchestra(1961)−STEREO
 ★★★★
 自らをin-moral(不道徳)と称していたクレンペラーではありますが、演奏はin-moralでも、in-complete(不完全)でもありません。比較的ゆっくりめのロマンティックではありますが力強い演奏です。派手な演出をせず、単に楽譜を忠実に再現するのではなく、曲を内面に掘り下げていくところはさすがです。ただ、もっと颯爽とした推進力とでもいいましょうか、もうすこし速めのテンポで演奏してもらったほうが良かったかなとも思いますが……。
◆Carl Schuricht/Wiener Philharmoniker(1961.8.23, Live)−MONO
 ★★★★
 この曲の第1楽章は少々強引な方が良いと常日頃から思っているのですが、私のこのような想いを具現化した演奏が、シューリヒト/ウィーン・フィルによる1961年ザルツブルク音楽祭のライヴです。部分的に妙にレガート気味に演奏したり、2楽章でゆったり奏すべきところを何故かせっかちにテンポを速めてつまづきかけたりすることが若干みうけられますが、トータルには造詣がはっきりとしていて、インパクトもあるし、歌わせるところはしっかり歌わせているし、ライヴならではの「ノリ」が感じられる名演奏です。
◆Herbert von Karajan/Berliner Philharmoniker(1967)−STEREO
 ★★★★
 各楽器をバランス良く鳴らせ、あたかも均整のとれた肉体美を表現したギリシア彫刻を見ているかのような、若々しく颯爽としたかっこいい演奏を披露しています。テンポは速めではありますが、それほど極端に速いわけではありません。フルトヴェングラーのようなねちっこい演奏とは対照的で、カラヤンはスマートな美形ごとき音楽づくりをしていますので、聴きやすく万人ウケする演奏ではないでしょうか。
◆Rudolf Kempe/Münchener Philharmoniker(1974)−STEREO
 ★★★★
 覇気のある力強い演奏で、全体の出来としてはなかなかだと思います。ただ、第1楽章冒頭の主和音による重音は、もっと叩きつけるくらいのインパクトがあっても良いのではないかと思ってしまいました。それでもその後の展開は、ぐんぐんと邪魔するものはなぎ倒してでも進むといった意思の力を感じ、非常に良い仕上がりです。第2楽章の演奏もなかなかなのですが、もう少し深みがあれば申し分ありません。
◆Leonard Bernstein/Wiener Philharmoniker(1980)−STEREO
 ★★★★
 晩年のバーンスタインの演奏でよく聴かれるくどさをあまり感じさせることがありません。コンセルトヘボウ管弦楽団とのマーラー交響曲第9番のように、過度な感情移入によって一歩間違えば崩壊してしまいそうな危うさがなく、比較的安心して聴けるのではないかと思います。マーラーの場合は、ある意味情念の塊のような曲を書く作曲家なので、鋭い感受性の持ち主であるバーンスタインは、曲にシンクロ(同調)し過ぎてしまうのかもしれません。その点、ベートーヴェンは、確固とした意思を前面に押し出すタイプの作曲家なので、その点が演奏に反映されているのかもしれません。第1楽章は割と颯爽としていますが、カラヤンのようなかっこよさとはどこか違った印象を受けます。どちらかというと、フルトヴェングラーに近いスタンスをとっているようにも感じられます。第2楽章では悲劇性を強調したバーンスタイン特有の「のめり込み」演奏が垣間見られますが、割と自制しているようで、いい按配の演奏となっています。

◆Hans Pfitzner/Berliner Philharmoniker(1929)−MONO
 ★★★
 オーストリアの作曲家ハンス・プフィッツナーがベルリン・フィルを指揮して録音したPolydorのSP原盤をNAXOSが復刻したもの。1929年の録音とは思えないほどに音質は良好で、こもり気味の音ではありますが、曲の造詣は明確に把握でき、充分鑑賞に耐えるものです。鑑賞してみたところ、颯爽として、のびのびと演奏しているように感じられます。テンポのゆれが著しいのですが、そこがロマンティックな色合いを強く引き出していて、今の演奏家とは一味違った風味を醸し出しています。
◆Willem Mengelberg/Concertgebouw Orchestra, Amsterdam(録音年月日記載なし)−MONO
 ★★★
 ウィレム・メンゲルベルクは、コンセルトヘボウ管弦楽団の常任指揮者を半世紀にわたってつとめたという人です。彼は、ブルーノ・ヴァルターと並んで、マーラーの交響曲を積極的にコンサートでとりあげて、その普及に尽力したということでも知られています(当時、マーラーの作品を演奏会でとりあげるというのは、今の時代にドホナーニやパデレフスキなどの作品を演奏するのと同じぐらい珍しいことでした)。ロマン派的で少々癖はありますが、それなりに良い演奏だと思います。テンポを頻繁に動かして、時には快速に、時にはねちっこくといったように目立って緩急の差をつけるところは、19世紀的な指揮者の特徴かもしれません。また、第1楽章の随所に登場するトランペットのファンファーレが栄光に満ち満ちたといった感じで非常に目立っています。第2楽章の葬送行進曲でも、トランペットが輝かしく鳴り響いているところにちょっと違和感を抱いてしまいますが。まあ、この方は大層なオプティミストだったのでしょう。
◆Hans Knappertsbusch/Bremer Philharmoniker(1951.5.9, Live)−MONO
 ★★★
 クナッペルツブッシュは悠久の流れのようにゆったりと曲を進行させていく指揮者で、ここでも他の指揮者の演奏と比べて、ずいぶんゆっくりとした足取りで演奏をしています。第1楽章冒頭の2発の重音は、少しと間を取りすぎた感があり、聴いていてちょいとずっこけてしまいました。クナッペルツブッシュもかなりテンポを揺らすタイプの指揮者ではありますが、フルトヴェングラーのようにいかにもここで変わりましたというようなことが少なく、意外と自然にテンポが変化していくところはさすがだなあと感心しました。それと一音一音の発音が明確で、曲の細部を意識した演奏でもあります。練習嫌いで有名な指揮者ではありますが、練習らしい練習もせずにここまで自分の意思をオケに伝えられるというのはすごいことではあります(なお、ブレーメン・フィルはそれほど優秀なオケではありません)。これが大指揮者といわれる所以なのでしょう。
◆Arturo Toscanini/NBC Symphony Orchestra(1953.12.4)−MONO
 ★★★
 速めのきびきびとした演奏で、きっちりと几帳面にテンポを一定に保っているところは、やたらとテンポを動かすフルトヴェングラーの演奏とは対照的です。これまで聴いたトスカニーニの演奏は、はっきりいって「乱暴」な印象を強く持つものでしたが、私はこの録音を聴いて、トスカニーニは単なる「乱暴者」ではないと再認識するようになりました。1930〜40年代の録音を聴いていると、即物的でガチガチに硬い音色の乱暴な演奏を耳にすることが多かったのですが、1950年代になってからはだいぶ乱暴さが影を潜めた感があります(録音技術の向上も大きな要因かもしれません)。ちょいとせっかちで硬めではありますが、しっかりとした構成の演奏です。
◆Fritz Reiner/Chicago Symphony Orchestra(1954)−STEREO
 ★★★
 ステレオ最初期の録音ですが、デジタル・リマスタリングされているとはいえ、オーケストラの細部まで把握できるほどの良好な音質です(ライナー/CSOの録音は、ステレオ初期の当時にしては音質のよいものが多いです)。「ちゃきちゃき」の江戸っ子のように、非常に明朗でかっちりとした威勢のよい演奏ですが、第2楽章などではそれが裏目に出てそっけなく聞こえる箇所があったりもするのですが、トータルでは出来のよい演奏だと思います。でも聴く人によってはかなり強引な演奏だと感じられるかもしれません。
◆Franz Konwitschny/Staatskapelle Dresden(1955)−MONO
 ★★★
 長らく市場から消えていたため「幻の名盤」の扱いを受けていた録音です。コンヴィチュニーは他にベートーヴェン交響曲全集の一枚として録音したライプツィヒ放送響との演奏がありますが、それと比較してみるとこちらの演奏はテンポをゆったりととった落ち着いた演奏といえるでしょう(ライプツィヒ盤は若干テンポが速く颯爽とした感じです)。第1楽章を聴いてみると、録音の仕方にも拠るとは思いますが、ここぞというところでそれまで普通に鳴っていたオーケストラの音響が突如として分厚く聞こえたりすることがあり、この指揮者はかなり音響効果に気を使っているのではないかと思いました(気のせいか?)。例えてみれば遠近感のある演奏ということなのでしょうか。また第2楽章では、ところどころでぐぐっと音がせり出してくるようなところもあり、じっくりと聴いてみると演出としてはかなり面白いと思います。ステレオ録音であれば、さらに面白みも増してくるでしょう。モノラル録音ではありますが音質は非常に良好です。
◆Geroge Szell/Czech Philharmonic Orchestra(1963.8.4, Live)−MONO
 ★★★
 1963年のザルツブルク音楽祭でジョージ・セルがチェコ・フィルを振った時の録音。奇をてらわない質実剛健な演奏で、ある意味、私が聴いたものの中では模範的な演奏の部類に入るかもしれません。以前ちらっと視聴したことのあるクリーヴランド管弦楽団とのスタジオ録音とは趣を異にします。クリーヴランドとの演奏では、やたらとメリハリをつけすぎ、ちょいと違和感をもってしまいましたが、それと比べてチェコ・フィルとのライヴは、発音が明確であるのと同時に、自然な流れで演奏をしています。ただ、惜しむらくはチェコ・フィルの技量がいまいち追いついていないところでしょうか。
◆Sir Georg Solti/Chicago Symphony Orchestra(1974)−STEREO
 ★★
 ウィーン・フィルと録音した時の演奏と比較すると、物足りなさが残ります。整った演奏ではありますがいまいち覇気が感じられません。ショルティは晩年に近づくに連れだんだんと演奏が丸くなった(過激さが影を潜めた)ように思えます。私は、彼には若かりし頃の少々強引でも力強い演奏を期待したいところです。
◆Sir John Barbirolli/BBC Symphony Orchestra(1967.5.18‐19)−STEREO
 ★★★
 丁寧に仕上げた模範的名演。ちゃんとテンポを一定に保ち、端正でゆっくりと曲を展開させていますが、それでいて単に楽譜を追っているような形式的な演奏に陥ることなく、高らかに鳴らすところはしっかりと鳴らし、歌わせるところはしっかりと歌わせています。適度に抑制の効いた表現は、バルビローリにしてはめずらしいのではないかと思います。ゆったりと重々しく進んで行く第2楽章は、いかにも葬送行進曲といった風情を醸し出しています。
◆Nicoraus Harnoncurt/The Chamber Orchestra of Europe−DIGITAL
 ★☆
 これは癖のある演奏なので、好き嫌いが大きく分かれると思います。アーノンクールはウィーン・コンツェントウス・ムジクスで活躍していた頃から、かなり奇抜な演奏をしていたりしました。ヴィヴァルディの「四季」やヘンデルの「水上の音楽」などはその典型で、イ・ムジチなどの一般的にスタンダードとされているものと比較すると、あえてそれらに反発をしているかのような刺激的な演奏を披露しています。ですが、この「エロイカ」では、以前のアーノンクールのスタンスが中途半端に反映されているような感じを受けました。弦の古楽器を模倣した奏法も、あえてこの曲でやる必要性があるのかと疑問をもちましたし、また、ティンパニもハイドンの交響曲のような鳴らせ方をしていて、「そりゃ違うだろ」とツッコミを入れたくなってしまいます。
◆Carlo Maria Giulini/La Scala Philharmonic Orchestra(1992.11.15-17)−DIGITAL
 ★★★
 ジュリーニは、非常にゆっくりとした演奏をすることで有名な指揮者ですが、この曲でもご多分に漏れず、ゆったりとしたテンポをとっています。普通の指揮者であれば、こんなに遅いと弛んだ退屈極まりない演奏となってしまうところなのですが、ところがジュリーニの場合は、不思議と冗長さとは無縁の演奏となっています。じっくりと腰を据えた堂々たる趣きは一聴に値するのではないかと思います。後に登場してくるマッケラス盤についても言えるのですが、テンポについてはやはり好みの問題がありますので、あまりゆっくりめがお好きでない方にはお薦めはできませんね。
◆Herbert Kegel/Dresden Philharmoniker(録音年月日不明)−STEREO
 ★★★
 ケーゲルにしては、ごく普通の演奏といった感じです。恐らく、彼のブルックナー(特に交響曲第8番)を聴いたことがある人であれば、エロイカではかなりの爆演を披露してくれるものと期待されると思いますが、そのように考えて聴くと肩透かしを食らってしまいます。この演奏では、強引さが影を潜め、すっきりと力の抜けたスマートさが感じられます。多少面白み欠けるとは思いますが、一般的に知られているケーゲルのイメージとは違った側面を聴き取ることが出来るので、これもまた良しといったところでしょうか。
◆Sir Charles Mackerras/Royal Liverpool Philharmonic Orchestra(1995)−DIGITAL
 ★★★
 ジュリーニとは対照的にかなり速めの演奏です。特に第1楽章は、そのまま聞き流していたら何時の間にか終わってしまったと感じられる方もいらっしゃるかもしれません。第2楽章も普通のテンポと比べてみても速めの設定で、葬送行進曲をじっくりと聴きたいという方にはあまりお勧めできないかもしれません。ただし、もたれることなく全曲を聴き通したいという方には向いているのではないかと思います。それにテンポの速い演奏というと、メリハリに乏しく中身のない演奏をいうイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、しっかりと聴かせどころはおさえていますのでそのようなことはないと思います。あとは、この演奏スタイルに対する好みの問題ですね。
Michael Gielen/SWF Sinfonieorchester(1996)−DIGITAL
 ★★
 ギーレンは、後期ロマン派以降、現代に至る作曲家の作品を得意とする指揮者です。私は彼の「エロイカ」に大きな期待をもっていたのですが、聴いてみたところいまいちの感が否めません。さらっとあっさり流すように終わってしまい、ちょいと拍子抜けしてしまいました。もう少し粘りが欲しかったというのが、正直な感想です。
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