2000 Fevrier

2000.2.11(金)晴れ

 ふと思いついたのだが、親族の介護で悩む人は、何故悩むかというと、知識不足と初体験ということが大きいと思う。経験不足は時間が解決してくれる。知識不足はその介護者の意欲だけに頼っていては介護者のダウンに繋がる。長期間介護が必要になることを見据えれば、知識が必要であることは理解できてもではどうすればいいのか。

 今年の4月施行される介護保険制度のお陰でヘルパー2級を修得する人が多い。中には、親族の介護の為に受講する人もいる。しかし、その受講料は高額であり、受講の日は誰が介護するかという問題を考えれば、実際に介護をしている人でヘルパー2級の受講を希望していても、受講を不可能にしてしまっている事も多いのではないか。では、介護保険制度ができるのだから、ヘルパーさんに在宅介護をしてもらうか、デイケアなどのサービスを受ければいいではないかということになるが、介護サービスを受ける人、つまり要介護の人は介護目標をたててその介護のレベルにあわせて、介護サービス利用計画表に基づいた介護サービスを受けることになり、それ以上のサービスを受ける場合は、現在よりも高額なサービス料を支払わなければならなくなることが予想される。

 もうすでに現場で準備がすすめられている時に介護保険について国会で大論争が起きたことがあった。その時に「子供が親の介護をするのは当たり前だ」と大声で言う男性国会議員がいた。それを見ていて私は、その子供は嫁であり、妻であり、女性達ばかりに義務だと押しつけるだけでいいのかと思っていた。当たり前だが、子供が親の介護をすることを悪いことだとは思わない。ただ、介護者の辛さ、大変さを理解するのなら、ソフトな支援を国はするべきである。

 具体的に思いついたのは、実際に介護をしている人がヘルパー2級の受講を希望する場合には特別措置として、その介護サービスを受けている人の要介護度に関係なく、在宅サービスの時間の延長と補助金制度があればいいと思う。もう既にこのようなサービスをしている自治体もあるのかもしれないが、日本という国全体でしてくれるといいと思う。


2000.2.10(木)晴れ

 自分にはまだまだ知らないことが多い。多すぎる。もっともっと知りたいことが沢山ある。ぼうっとしてはいられない。


2000.2.6(日)雨のち曇り

 昨夜、漱石の虞美人草を読み終わる。2回目、いや、学生の頃読んでいるはずなので3回目である。今日一日、頭の中を整理する。


2000.2.5(土)晴れ

 天気は良いが、外の汚れた空気を思うと出掛ける気がしない。何かを求めれば何かを失う。では求めたことが間違いだったのかと時には問い直す。


2000.2.3(木)曇り

 幼友達の赤ちゃんを初めて抱く。彼女の家に行くのは10年以上ご無沙汰している。子供が生まれたとも聞いていなかったので、「誰の子?」と聞いて驚く。賢そうな男の子だった。よく眠っている。きっとこの子は天才で、アインシュタインなんか目じゃないくらいIQが多いんじゃないかともてはやす。出産の苦労話を聞く。母乳を飲ませているところを見ると、人間の母子というものは本当にうまくできているものだとつくづく思う。小さな口なのに赤ちゃんはしっかりと吸う力を持っている。また、大きなおっぱいを小さな手で持とうとしている。赤ちゃんがおっぱいに顔を近づけると自然とおっぱいが出てくるのだという。経験のない私は、テーブルの上のお菓子には全く手をつけず、その様子をじって見て感動するのである。