イーストによる発酵活動と、小麦タンパクと水で作ったグルテン組織、この二つが協力
しあうことによってパンはふくらみます。
まず、30度〜40度の温度と適度な湿り気の中で、イーストの発酵活動が始まります。
発酵しながら炭酸ガスを出しますが、この炭酸ガスがパン生地をどんどんふくらませ
ていきます。 でもその為には炭酸ガスが抜けないようにしっかりした覆いが必要に
なってきます。 そこで小麦粉が大活躍します。小麦粉に水分と力が加わるとグルテン
と呼ばれる弾力性のある膜を作ります。 このグルテンと呼ばれる膜が炭酸ガスを
包みこんで保持してくれるのです。
パン生地をたくさんふくらませたイーストはオーブンに入って活動が終わります。 しかし、
発酵が終わってもオーブンの中で生地はふくらみ続けます。 生地を加熱することによって、
生地中のグルテンによって作られた炭酸ガスの気泡が膨張してより大きくなるからです。
イースト、小麦粉、砂糖、塩、水分、そしてこねる力、みんなが協力しあっておいしいパンが
できあがるんですね。