生活の場で、テーブルほどジャマな奴はいない!・・・と思ったことはありませんか? ベッドやソファーなら自分がその上に乗っかって楽できるけど、テーブルはその周りを取り囲むのが関の山・・・ま、食事をしたり、お茶を飲んだりはできますが・・・
さて、みずき工房にはもともと、「家具はジャマもの、何にもないのが一番いい」という考え方が根強くあります。それゆえ、大から小に至るまで、デザインに入るととにかく、「省く、たたむ、目立たなくする・・・」というようなことを真っ先に考えてしまいます。このテーブルも、そんな中で生まれてきたものです。
専有面積の大きいテーブルはその最たるものなわけですが、基本以外は嫌気のもと・・・と思っていますので、特にこのテーブルの制作にあったっては、できるだけ余計なことは考えないようにして、使えるものにするということだけ考えています。構造を保たせるための最低限の甲板の厚み、転びを防ぐための脚のボリュームとその接合構造、甲板が自重でたれるのを防ぐ反り止め2本・・・このテーブルに必要なのはそれだけです。木のぬくもり?・・・そんなものは勝手についてきます。作り手の個性?・・・それこそジャマ。
だけど、不思議です。このテーブル、だいたい何処に納品してもしっくりいきます。自分みたいな家具屋にあるまじき考え方も、まんざら間違っちゃいないんだろな・・・と自信を持たせてくれる一品です。
*EXHIBITION ON THE WEB #05 [ テーブル ] に既出
|