EXHIBITION ON THE WEB #09 端材捨材のこころ
  ■ 出品 No.05 「 チギリベンチ 」

 正直申します。木工をはじめたころ、クサビやチギリにやたらと反応する人たちが苦手でした。それだけが木工の全てだと思われているようで随分と反感をもっていました。このベンチは、もともとそれに対して皮肉を込めて作ったものです。いや〜若かったもんですから・・・

 一番最初のチギリベンチは、製材所でもらってきた中途半端な建築材の落し。割れが幾筋も入っている本来なら使い物にならない板がベースになっていました。それに、それほど好きならどうだ!とばかりに14,5個のチギリをぶち込んで適当に作って展示会の隅に置いときました。つけたタイトルも「ブッチギリベンチ」。ところが、すぐに売れました。追加注文まで入っちゃった。アララ・・・
 今じゃ、結構楽しんで作るようになってます。板によって割れの数もそれぞれで、必要なチギリの数も違いますから、チギリ一個につきい・く・ら・・・なんちゃって。現金なもんです、私って。
 ところで、その後の自分の反感は製材所の方に向いています。・・・どっちみち、切り落とした部分だろう。ほとんど捨ててしまうようなとこなんだからもっと安くしろよ! まともな材積計算するなんてひどいじゃん! 製材所曰く、落としも立派な資源だ!お前の言う通りな。 ・・・ま、そりゃぁそうだけどさぁ・・・




サイズ
W1200×D300×H300(about)